JS Kumano (FFM-2) at IMDEX Asia 2023.
日本とインドは、統合型ステルスアンテナシステム「UNICORN」のインド向け輸出で合意した
8月20日にニューデリーで開催された第3回2+2閣僚会合で、両国の外務・防衛担当大臣は、防衛装備品や共同演習における二国間防衛協力を強化するための一連の措置に合意した。
共同声明では、4大臣が「統一複合無線アンテナ(UNICORN)および関連技術の移転の進展と、関連取り決めの早期調印を高く評価する」と述べており、横浜ゴムのホームページによると、UNICORNは、従来甲板上のマストの複数箇所に取り付けられていた各種空中線(アンテナ)を1本の支柱に集約し、ステルス性を向上させたものとある。ステルス性に優れる以外に、アンテナを最適配置することで、外部から発射される電波の最大探知距離の向上や、メンテナンスや設置作業の簡素化も実現した。
横浜ゴムは、ユニコーン全体を覆うアンテナカバー(レドーム)の開発を担当した。航空機用レドーム開発で培った技術を生かし、電波の透過性を最大限に高めるとともに、基本的な耐候性や落雷からアンテナを守る耐雷性を備える。
一方、NECはTACAN(戦術航空航法システム)のアンテナ設計技術とハードウェアのシステムインテグレーション技術を提供した。
UNICORNは、複数のアンテナを重ね、全体をレドームで覆うことで、アンテナのレーダー断面積(RCS)を小さくし、敵に探知されにくくすることでステルス性を高める。UNICORNは、尖塔状のドームに多数のアンテナなどを搭載している。
UNICORNは2023年度、公益財団法人防衛基盤整備協会の最優秀賞を受賞した。この賞は、防衛装備品の開発・生産において特に顕著な功績のあった個人または団体を表彰するもので、防衛装備庁(ATLA)が主催している。
UNICORNマストの特徴は以下の通り:
NATO加盟国やその他の西側諸国が使用する軍事戦術データリンクネットワークであるリンク16用のアンテナ。
TACAN(Tactical Air Navigation System)は、艦載ヘリコプターに艦の方向と距離に関する情報を提供するアンテナ。
敵味方識別(IFF)アンテナ
対艦ミサイルのシーカーが発する電波を探知するレーダー用ESM(Electronic Support Measures)、すなわちES-R。 無線通信を傍受する通信用ESM、すなわちES-C。
UHF/VHF 送受信アンテナ UHF/VHF 無線通信用のアンテナで、近距離通信に使用される。
ORQ-2B-4オフショア・ワイヤレス・ルーター。
ソナーがバイスタティックおよびマルチスタティック探知を行う際の情報共有手段を提供するWi-Fi帯域。
新FFM計画 海上自衛隊は、2023年度まで合計12隻の「もがみ」級フリゲート艦を建造し、2024年からは12隻の新型FFMを2028年まで取得する。新型フリゲート艦は、基本的に三菱重工が提案した設計で建造される「もがみ」級を改良したものになる。Naval Newsは以前、このリンクで "新型FFM "について報じている。
オーストラリアが次期フリゲート艦候補に「もがみ」級をリストアップ オーストラリア海軍のTier 2 / SEA3000要件の一環として、オーストラリアは海上自衛隊の「もがみ」級フリゲート艦を、同海軍の次期フリゲート艦の候補にリストアップしており、他にドイツの「Meko A-200」、韓国の「Daegu class FFX Batch II and III」、スペインの「Navantia ALFA3000」を候補にしている。■
Japan and India progress towards UNICORN stealth antenna deal
Japan and India have agreed to proceed with Tokyo’s planned export to New Delhi of the UNICORN integrated stealth antenna system that is currently used for the Mogami-class multirole frigate of the Japanese Maritime Self-Defense Force.
Kosuke Takahashi 27 Aug 2024
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。