スキップしてメイン コンテンツに移動

ウクライナがモスクワ含む複数地点に連続ドローン攻撃を実施した―ロシアは空中で撃破したと主張―攻撃の効果は未確認、(The War Zone)

 



Ostafyevo air base  

Google Earth


ドローン攻撃でモスクワの通信信号傍受拠点が標的に

(ウクライナの情報機関責任者 )


モスクワからムルマンスクまで、ウクライナのドローンがこの24時間、ロシア西部の標的を攻撃し続けた


クライナ情報機関のトップが本誌に語ったところによると、ウクライナはモスクワ近郊の信号情報センターと空港、ロストフ地方のロシア空軍基地をドローンで攻撃した。さらに、ウクライナから約1200マイル離れた北極圏にある戦略爆撃機があるムルマンスクのオレニャ空軍基地付近で、ドローン攻撃が失敗したことを示す映像がソーシャルメディアに登場した。

 ウクライナ国防情報局(GUR)のキルロ・ブダノフ中将は本誌に対し、「本日、ドローン作戦数件を実施した」と語った。 

 信号情報センターへの攻撃に加え、GURはモスクワのオスタフィエヴォ空港とロストフ地方のミラーヴォ空軍基地へのドローン攻撃も行った。合計で約50機のドローンが使用されたとブダノフは述べた。 

 対象となった場所で被害が発生したとしても、その程度は今のところ不明だ。 

 オスタフィエヴォ空港はロシア国防省に複数の目的を担っているが、2018年には巨大な円形アンテナアレイが2つ建設され、この施設にあからさまな国家的信号および/または通信傍受任務が与えられた。

 空港やその近く、あるいはモスクワ地域全体の別の信号情報センターが代わりに攻撃された可能性もある。 


巨大な円形アンテナアレイは2018年に設置された。(Bing Maps)


 ただし、NASAの資源管理火災情報システムによる最新のデータでは、オスタフィエヴォでもミラーヴォでも火災は発生していない。ブダノフは、信号情報センターがどこにあるかは明言しなかった。 

 ロシア当局は、モスクワだけでなく国内その他地域へ向かう無人機をすべて撃墜したと発表した。「昨夜、キエフ政権がロシア連邦領内の標的に対して無人航空機を使ったテロ攻撃を行おうとしている間に、45機の航空機型UAVが勤務中の防空システムによって破壊された」とロシア国防省(MoD)はテレグラムで述べた。

 MoDは、「UAV11機がモスクワ地域上空で破壊され、さらに23機のUAVがブリャンスク地域上空で破壊され、6機のUAVがベルゴロド地域上空で、3機のUAVがカルーガ地域上空で、2機のUAVがクルスク地域上空で破壊された」と付け加えた。

 これはモスクワに対するドローン攻撃としては最大級のものであり、「敵のUAVに対するモスクワの重層的な防衛が構築されたおかげで、すべての攻撃を撃退することに成功した」とセルゲイ・ソビャーニン(モスクワ市長)は、はテレグラムで述べた。「国防省の防空部隊は今夜10機を撃墜した。これはモスクワを無人機で攻撃しようとする試みとしては過去最大級のものだ。我々は状況を監視し続けている」 。

 また、ブダノフは、以前ウクライナがロシアの飛行場をドローンで攻撃した際、8月16日にウクライナの北東約400マイルに位置するサヴァスレイカ空軍基地が攻撃され、MiG-31フォックスハウンド迎撃機とイリューシンIL-76キャンディード輸送機2機を破壊すたと語った。

 当時、本誌は同基地が約10機のドローンに攻撃されたと報告した。

 サヴァスレイカ基地は長距離航空兵力用で、ウクライナ戦争で散発的に使用されているるキンジャル空中発射弾道ミサイルを搭載用のフォックスハウンドがある、攻撃的任務を受け持つ。 

 モスクワは、2023年5月のクレムリンへの攻撃を含め、ウクライナの無人機の標的になっている。 

 ミラーロヴォ空軍基地は、直近では7月に攻撃された。 

 本誌が入手した攻撃時のの衛星画像では、程度は不明だが、損害が与えられたことを示している。ウクライナ国境から20マイル未満に位置する飛行場は、第31戦闘機航空連隊のSu-30SMフランカー多目的戦闘機とSu-35フランカー-E戦闘機の本拠地。同基地は、全面侵攻開始直後から攻撃を受けたことがあり、4月にはモスクワのオスタフィエボ空港が攻撃された。当時、GURはロシアのKa-32ヘリコプターがオスタフィエボで放火される様子を映したとする映像を公開した。GURによれば、Ka-32はオスタフィエボの飛行場に駐機していたところを狙われたという。GURは、この飛行場はロシア国防省とガスプロム社の航空会社ガスプロマビアが共同運営していると主張している。 

 ブダノフとロシア国防省が言及したドローン攻撃に加え、ムルマンスクのオレニャ空軍基地付近でもドローンが撃墜された。ムルマンスク州知事アンドレイ・チビスはテレグラムで、「ムルマンスク地方でドローンによる空からの脅威が検知された。「ドローンは軽飛行機を改造したもののようだ。バレンツ・オブザーバーによれば、それはオレニャの隣にある軍事都市ヴィソキイ(オレネゴルスク2)上空で撃墜された」。 オレニャは先月も攻撃されている。ウクライナのプラウダ紙によれば、GURはそこでバックファイア爆撃機に損害を与えたという。このような攻撃には長距離飛行が必要であり、ウクライナの自爆ドローンがその範囲を拡大していることをあきらかだ。 


更新 3:19 PM - ブダノフはモスクワへのドローン攻撃について詳細を述べた。 オスタフィエボは「欺瞞的な標的だった」と彼は言った。「信号情報センターはモスクワのポドルスク地区にあり、飛行場から約5マイル南に位置している」という。


Signals Intelligence Center Targeted In Drone Attack On Moscow: Ukraine’s Intel Chief

From Moscow to Murmansk, Ukrainian drones have attacked targets across western Russia over the last 24 hours.

Howard Altman

Posted on Aug 21, 2024 2:55 PM EDT

https://www.twz.com/news-features/signals-intelligence-center-targeted-in-drone-attack-on-moscow-ukraines-intel-chief


コメント

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

漁船で大挙押し寄せる中国海上民兵は第三の海上武力組織で要注意

目的のため手段を択ばない中国の思考がここにもあらわれていますが、非常に厄介な存在になります。下手に武力行使をすれば民間人への攻撃と騒ぐでしょう。放置すれば乱暴狼藉の限りを尽くすので、手に負えません。国際法の遵守と程遠い中国の姿勢がよく表れています。尖閣諸島への上陸など不測の事態に海上保安庁も準備は万端であるとよいですね。 Pentagon reveals covert Chinese fleet disguised as fishing boats  漁船に偽装する中国軍事組織の存在をペンタゴンが暴露   By Ryan Pickrell Daily Caller News Foundation Jun. 7, 3:30 PM http://www.wearethemighty.com/articles/pentagon-reveals-covert-chinese-fleet-disguised-as-fishing-boats ペンタゴンはこのたび発表した報告書で中国が海洋支配を目指し戦力を増強中であることに警鐘を鳴らしている。 中国海上民兵(CMM)は準軍事組織だが漁民に偽装して侵攻を行う組織として長年にわたり活動中だ。人民解放軍海軍が「灰色」、中国海警が「白」の船体で知られるがCMMは「青」船体として中国の三番目の海上兵力の位置づけだ。 CMMが「低密度海上紛争での実力行使」に関与していると国防総省報告書は指摘する。 ペンタゴン報告書では中国が漁船に偽装した部隊で南シナ海の「灰色領域」で騒乱を起こすと指摘。(US Navy photo) 「中国は法執行機関艦船や海上民兵を使った高圧的な戦術をたびたび行使しており、自国の権益のため武力衝突に発展する前にとどめるという計算づくの方法を海上展開している」と同報告書は説明。例としてヘイグの国際仲裁法廷が中国の南シナ海領有主張を昨年7月に退けたが、北京はCMMを中国が支配を望む地帯に派遣している。 「中国は国家管理で漁船団を整備し海上民兵に南シナ海で使わせるつもりだ」(報告書) 中国はCMMはあくまでも民間漁船団と主張する。「誤解のないように、国家により組織し、整備し、管理する部隊であり軍事指揮命令系統の下で活動している」とアンドリュー・エリク

海自の次期イージス艦ASEVはここがちがう。中国の055型大型駆逐艦とともに巡洋艦の域に近づく。イージス・アショア導入を阻止した住民の意思がこの新型艦になった。

  Japanese Ministry of Defense 日本が巡洋艦に近いミサイル防衛任務に特化したマルチロール艦を建造する  弾 道ミサイル防衛(BMD)艦2隻を新たに建造する日本の防衛装備整備計画が新たな展開を見せ、関係者はマルチロール指向の巡洋艦に近い設計に焦点を当てている。実現すれば、は第二次世界大戦後で最大の日本の水上戦闘艦となる。 この種の艦船が大型になる傾向は分かっていたが、日本は柔軟性のない、専用BMD艦をこれまで建造しており、今回は船体形状から、揚陸強襲艦とも共通点が多いように見える。 この開示は、本日発表された2024年度最新防衛予算概算要求に含まれている。これはまた、日本の過去最大の529億ドルであり、ライバル、特に中国と歩調を合わせる緊急性を反映している。 防衛予算要求で優先される支出は、イージスシステム搭載艦 ( Aegis system equipped vessel, ASEV) 2隻で、それぞれ26億ドルかかると予想されている。 コンピューター画像では、「まや」級(日本の最新型イージス護衛艦)と全体構成が似ているものの、新型艦はかなり大きくなる。また、レーダーは艦橋上部に格納され、喫水線よりはるか上空に設置されるため、水平線を長く見渡せるようになる。日本は、「まや」、「あたご」、「こんごう」各級のレーダーアレイをできるだけ高い位置に取り付けることを優先してきた。しかし、今回はさらに前進させる大きな特徴となる。 防衛省によると、新型ASEVは全長約620フィート、ビーム82フィート、標準排水量12,000トンになる。これに対し、「まや」クラスの設計は、全長557フィート強、ビーム約73フィート、標準排水量約8,200トンだ。一方、米海軍のタイコンデロガ級巡洋艦は、全長567フィート、ビーム55フィート、標準排水量約9,600トン。 サイズは、タイコンデロガ級が新しいASEV設計に近いが、それでもかなり小さい。Naval News報道によると、新型艦は米海軍アーレイ・バーク級フライトIII駆逐艦の1.7倍の大きさになると指摘している。 武装に関して言えば、新型ASEVは以前の検討よりはるかに幅広い能力を持つように計画されている。 同艦の兵器システムの中心は、さまざまな脅威に対する防空・弾道ミサイル防衛用のSM-3ブロックIIAとSM