2011年1月11日火曜日

中国 J-20初飛行に成功

Chinese J-20 Logs First Flight
aviationweek.com Jan 11, 2011

1. 本日J-20が初飛行に成功した。
2. J-20は12月に成都で地上滑走試験が始まってからその初飛行が待たれていた。
3. 中国紙の報道によると同機は本日現地時間午後12時50分08秒にに移動を開始し、その直後に加速し、12時50分16秒に飛行状態に入ったという。着陸はその18分後だった。
4. 一連の出来事はJ-20(あるいは正式名称が未公表のためJ-XXの可能性あり)は中国式に11.1.11となる日付にだいたい午後1時に飛行を完了したことになる。これは中国でいうところの “yi fei chong tian” で頭に来る一が「大空にまっすぐ飛翔する」意味をもつという。
5. 初飛行はちょうどゲイツ国防長官の訪中と時を同じくして実施された。長官は胡錦濤主席が会話中に同機初飛行を確認したという。
6. 同機の初飛行に先立ち旅客機二機が成都に到着している。おそらく高官を運んできたのだろう。
7. 現時点ではJ-20が試作機か実証機七日は明らかではない。
8. 同機の存在は中国の高性能戦闘機開発の一端を示す以上の意味がある。中国空軍副司令官He Weirongは2009年11月に「第四世代戦闘機」を2017年から2019年までに実戦配備すると発言している。第四世代戦闘機とは中国ではF- 22級の技術による機体を示す。ただし、同副司令官はJ-20を指しているのではなく、J-10の改良型を念頭においていた。
9. J-10改良型にスーパークルーズ性能が付与される可能性は高い。中国海軍がその要求を表明している。
10. J-20を生産した成都の施設は中国航空工業集団公司(Avic)の傘下のAvic Defenseの所有である。

2011年1月8日土曜日

ゲイツ長官:F-35Bに黄信号、新型爆撃機は開発へ

F-35B Put On Probation; New Bomber To Go Forward
aviationweek. com Jan 7, 2011

1. ロバート・ゲイツ国防長官は開発が難航している海兵隊向けF-35B短距離離陸垂直着陸(Stovl)型共用打撃戦闘機を「要観察」扱いとする一方、空軍の新型爆撃機開発を承認。
2. F-35B型は「テスト中に大きな問題に直面している」と長官は1月6日に発言した。
3. JSF開発計画は全般的見直しとなり、A型C型がB型よりも先行してテストを継続することになるだろう。仮にB型の「改修ができないあるいは計画通りに進展がない」状態が今後2年以内に実現すると「同型の開発は中止になるだろう」(同長官)
4. ゲイツ長官のコメントは記者会見の席上で総額1500億ドル以上の予算削減、流用を今後5年間に行う国防総省の案を説明する際に出たもの。
5. F-35Bのテストは大幅に遅れており、昨年3月以降の垂直着陸回数は数回にとどまっており、公式には補助エンジンインレットドアの問題が原因とされるが、個別には冷却ファンなど小さな問題がある。
6. さらにシステムズ開発実証(SDD)が2016年まで遅れることが判明した。昨年の開発計画見直しではSDD完了は2015年中頃となっていた。SDD完了は開発試験の終了を意味し、初期運用試験評価に先立つものなので、同機の初期作戦能力獲得は2017年になる可能性が出てきた。これで46億ドルの追加支出となる見込み。
7. 2012年度のJSF調達数は低率初期生産(LRIP)のロットVとして32機に抑えられるのは「フォートワース工場の最終組立ラインがまだ調整が必要なため」(同長官)という。現時点での引渡し実績は計画より数ヶ月の遅れになっている。
8. 2013年度以降の引渡し数は増加してLRIPロットIX(2016年契約分で引渡しは2018年)までで325機になる見込み。(当初計画では449機だった)
9. 契約が成立したばかりのLRIPロットIVにはStovl3機を削除した。結局Stovlの購入は今後のLRIPロット毎にわずか6機となり、メーカーの調達ベースと特殊技術の維持のため最小限に抑えられる。
10. 記者からB型をこの段階で開発中止にしないのは海兵隊司令官エイモス大将からの働きかけがあったためかとの質問が出たが、長官は同型機の開発のテコ入れに時間が必要との説得性ある説明が海兵隊上層部からあったと回答した。
11. 海軍はスーパーホーネットの調達数を増やし、合計150機の「クラシック」ホーネット各機の構造耐用年数を延長することでJSF納入の遅れに対応する。2012年度から2014年度までのF/A-18購入の上乗せは合計41機。
12. その一方で、長距離航空戦力の信奉者には大きな突破口となるのはゲイツ長官が「核戦力運用可能な敵地侵入可能な新型長距離爆撃機」の開発に強く肩入れした点だ。空軍はゲイツ長官がいわゆる「2018年型爆撃機」を2009年に開発中止して以来、後継機種の開発に苦しんできた。当時の長官の主張は小型無人機に巡航ミサイルと弾道ミサイルを組み合わせれば当面は既存爆撃機をうまく補完できるとしていた。
13. 長官の発言でこれまで意見が分かれていた点で決断がなされたことが判明。まず、機体は核兵器運用可能長距離とする点で、機体に放射線防護を施すのは稼働開始後よりも設計段階で実施するのが安価なためこの案が支持された一方、核装備とすると兵力削減交渉の対象となるため反対する声もあった。また、ゲイツ長官は同機は無人機とするよりも有人機として開発して既存技術を応用することで開発を迅速化するとも説明した。

2011年1月5日水曜日

F-35飛行テストの現況 今年の目標

F-35 Begins Year With Test Objectives Unmet
aviationweek.com Jan 4, 2011

1. F-35共用打撃戦闘機の飛行テストは2011年になりペースがあがるものの、2010年の当初の目標の多くは未達成のまま年を越しており、このままでは開発計画に大幅な変更が加わりそうだ。
2. 飛行回数こそ目標の394回を上回ったものの、通常型離着陸(CTOL)型ではパイロット訓練開始、短距離離陸垂直着陸(Stovl)型の訓練、初の艦船運用の目標はいずれも昨年中に実現出来ていない。.
3. CTOL型F-35Aの「訓練開始状態」(RFT)飛行許可習得に必要な飛行テストは1月中に完了する予定とされ、RFTがあれば生産型のF-35の飛行が可能となる。
4. F- 35の低レート初期生産(LRIP)バッチ機体であるAF-6およびAF-7のエドワーズ空軍基地(カリフォーニア州)への搬入は5月の予定で開発テストを加速するだろう。一方、LRIP2バッチ機体のAF-8以降はエグリン空軍基地(フロリダ州)の訓練センターに引き渡される。
5. LRIP1および2のRFT許可では飛行速度は350ノット、マッハ0.8,4Gに制限されるが、2011年中にこれがLRIP3の機体で550ノット、マッハ0.95、7Gまで許可される。各機はこれまで580ノット、マッハ1.3、7Gまでの飛行を実施している。
6. Stovl タイプのF-35BではRFT許可は通常飛行および推力つき離陸の各モードに関連する。さらに艦船運用の許可も加わるが、これが2011年までずれこんだのは機構上の信頼性の問題がテスト機体で見つかったため。これを克服して、月間の飛行回数は昨年下半期から増加しているという。
7. エドワーズ基地のF-35Aは6月以降は月間平均10回のフライトをこなしているが、パタクセント海軍航空基地(メリーランド州)のF-35Bの飛行回数はなかなか上がっていない。サンキの月の平均飛行回数は9回だった。
8. 問題原の冷却ファンを交換し、信頼性の低い上部リフトファンのドアの作動機構の設計変更を行ったところ、問題はなくなったとする。
9. 垂直着陸は9月に補助インレットドアのヒンジで疲労が見つかって以来中止となっていたが、今月中に再開の予定。ヒンジの部品を再設計し、リフトファンのドアの作動方法を変更し、補助ドアにかかる荷重を減らすことで解決したという。
10. リフトファンのドアは120ノット以下では65度に開放され、速度がそれ以上になると35度になる。ただドアを完全に開けると、補助インレットドアの荷重が減るので、リフトファンのドアは165ノットまでは65度に固定して短距離離陸をすることになる。
11. 2010 年3月からこれまでの垂直着陸の実施回数はわずか10回で、このうち7回しか最低40快必要な艦艇運用の開始条件に合致していない。当初は3月の予定であった艦船での運用テストは8月から11月になりそうで、LHD型の揚陸艦型空母に改造を加え、Stovl運用に際し艦船上の運用を記録する測定装置を取り付ける工程からテスト実施時期が決まる。
12. これまでのところの飛行テスト結果は各型で順調で、空中給油および向かい風下での着陸を実施している。ミッションシステム系のソフトウェアの安定性は満足のいく水準で、センサーの性能も期待通りだという。
13. 亜音速飛行をCTOL型のF-35Aで行ったところ主翼でロールオフが発生しているが、すでに予想されていたので解決策を実施中だという。その中にはリーデイングエッジ、トレイリングエッジのフラップ位置と角度の変更過程の変更がある。ロールオフが発生するのは衝撃波が迎え角の変化と非対称に主翼上を移動しないためだ。
14. そこで同じ解決策をStovl型F-35Bと艦載型F-35Cにも試すことになる。とくにC型の主翼は大きくなっており、スポイラーが飛び出す設計になっている。そこでF-35Cの2011年内のテスト項目にはRFT取得に加え、陸上に設置したカタパルトおよび拘束装置の使用テストをレイクハースト海軍航空基地(ニュージャージー州)で実施することが入っている。
15. 全体としてのF-35飛行テスト実績は2010年は目標の3,700テスト項目達成にあとわずかまで行ったが、F-35AとF-35Cが先行している一方、 Stovlおよびミッションシステム系のテストが目標を下回っている。このため2011年は未達成のテスト項目をクリアしてStovlのRFT取得と艦船運用の許可を獲得することが大きな目標だ。
16. 一方、F-35開発計画の大幅修正が2月早々に発表される見込みだ。

2010年12月31日金曜日

中国 J-20ステルス戦闘機の登場の背景にあるもの

China's J-20 Stealth Fighter In Taxi Tests
aviationweek.com Dec 30, 2010

1. 中国初のステルス機が先週末に高速地上走行試験を成都飛機工業集団の飛行場内で実施した。J-20の呼称といわれ、予想よりも大型の機体であることから、長距離と大規模な搭載能力を持っていると考えられる。
2. これによりゲイツ国防長官が2009年に予測していた中国にはステルス機の運用能力は2020年までには不可能とする内容、これがロッキード・マーティンF-22生産中止につながっている、そのものに疑念をいだかせることになる。
3. そもそもJ-20の存在は2009年に任人民解放軍空軍副司令官がテレビ取材で発言している。当時同副司令官は「第四世代戦闘機」(ステルス機の中国名称)は2010年ないし11年に初飛行し、2017年から19年に実戦配備となる、と語っていた。
4. J- 20は単座双発機でスホイT-50やF-22と比較しても大型の機体だ。地上車両と比較しても全長は75フィート、翼巾45フィート以上あるとみられることから離陸重量は75千ポンドないし80千ポンド級(外部搭載なしの状態で)あると考えられる。これは内部燃料搭載量が相当あることを示唆し、比較例では 60年代のジェネラルダイナミクスF-111が34千ポンドの燃料を搭載していた。
5. J- 20には同じ成都J-10と同様のカナード翼があり、T-50と同様に垂直尾翼は可動式である他、前部安定版には傾斜がついている。ステルス性機体の形状はF-22と類似している。機体表面は平滑で尾翼とそろえられており、主翼と機体の接合部はきれいに処理されている。傾斜角はF-35より大きく、キャノピーにはフレームがない点でF-22に似ている。
6. 搭載エンジンはロシア製サターンAL-31Fの系列である可能性が高い。生産型には今後実用化飲み込みの国産エンジンが搭載されるだろう。空気取り入れ口には分流無しで超音速を可能とするDSI技術が採用されており、F-35が最初に実用化して中国もJ-10Bとパキスタン共同開発のJF-17でも実用化している技術だ。
7. 着陸装置は機体側部に格納される構造でF-22と同様にその前部に兵装庫があることを示唆している。地上高はF-22よりも大きく、空対地ミサイルなど大型の兵装を運用できるだろう。11月の珠海航空ショーにおいて中国側技術陣はJ-20に新開発の空対地兵装の搭載の可能性を示していた。
8. これに対して機体後部の構造はステルス性が低いことを示しており、J-20にはF-22の持つ全方位ステルス性がないと見られる。これには二つの可能性がある。今回目撃された機体が実戦型機体開発のための最初の設計なのか、中国の求める性能要求に後部のステルス性は重要視されていないのか、だ。
9. そこで現時点ではJ-20とはT-50同様の試作機なのか技術実証用の機体なのかが大きな疑問点だ。この答えは今後1年から2年以内に何機のJ-20が飛行試験に加わるかを見ることで解決される。
10. 多様な任務をこなすステルス機の開発は単に機体の開発で実現するものにあらず、自動的にデータを組み合わせるセンサー、排気の制御、探知されにくいデータリンクが必要となる。中国の戦闘用航空機開発はただでさえ多忙となっており、短期間で高性能機体を実用化するのは大きな挑戦だ。ただ、J-10初飛行を 1996年に実現してからの中国空軍力開発は急ピッチで進展しており、経済の発達に加え人民解放軍が全方位で装備の近代化を進めていることがその背景にある。
11. ただエンジン開発の遅れが機体開発に影響している。瀋陽WS-10エンジンの信頼性と耐久性に問題があるとの情報がある。高性能エンジンには特殊合金や他に転用の聞かない工程が必要であることから、開発に時間がかかるのは至極当然のことだ。
12. エイビオニクス技術の進展の恩恵を受け、アクティブ電子走査スキャンアレイ、赤外線探知追跡装置を搭載する他、電子戦用の装備も搭載されているだろう。
13. すぐには答えが出ないだろうが同機開発にどれだけのサイバー諜報情報が活用されているのだろうか。米国国防産業のサイバー保安部門専門家は2006年(J- 20開発がスタートしたと思われる年)に高度持続的脅威(APT)と呼称される国防軍事産業を対象にしたサイバー脅威の存在を指摘している。高度なテクニックで侵入して情報を引き出すのが特徴だ。
14. APTは極秘の分野の外ではほとんど議論されていないが圧倒的大部分は特定一カ国から攻撃が発信されているという。
15. 2009年から2010年にかけてロッキード・マーティンは傘下の契約企業「6ないし8社」で「電子メール、ネットワークその他で完全に保安体制がゆるい」事を認識している。
16. J- 20のベールがはがされたのは中国式の情報活用・統制方法で国内の注目を集める意図もあるのだろう。試験場所は成都市内にあり、保安体制は欠如し、誰でも目に出来る場所だ。写真撮影は原則禁止というものの、携帯電話のカメラ撮影は黙認されているとの報道もある。12月25日以降中国国内のインターネット掲示板に複数の写真が掲載されており、日を追うごとに写真の質が向上している。その結果、国際社会からの関心も高くなっているが、中国による公式の発表は一切無い状態だ。
コメント 今年は中国のプレゼンス、なかんずく国防力の拡張に多大の関心が示された年でした。その締めくくりにこういうニュースが入るのは意味がありそうです。F-22の生産中止決定が本当に正しかったのか、F-35に労力を取られながら開発が遅延している間に隣国は手段を問わず次世代機を開発しています。情報戦の様相もあり、機密漏洩を恐れる米国が日本にF-22の提供を拒んだのも理解出来ないことはありませんね。ここまで来ると日本も真剣に空軍力の拡充を考えないといけないのではないでしょうか。

2010年12月26日日曜日

F-35JSF開発の遅延を容認するペンタゴン

Carter: Healthy JSF Worth Slip In Production
aviationweek.com Dec 22, 2010

1. ペンタゴンはF-35共用打撃戦闘機の生産をあえて減速させてでも開発中に浮上した問題点解決に注力する構え、と調達を統括する国防次官アシュトン・カーターが発言している。
2. 「システム設計・開発がうまく行けば生産コストは最終的には下がる。その意味で本格生産が若干遅れてでもその価値は出てくる」と本誌取材に答えた。
3. 同機開発では今年2月の段階で13ヶ月の遅れが発生しているが、ペンタゴンはさらに遅延を容認する検討をしている。その方針は最も早くて2月に発表されるだろう。2012年度予算原案を議会に提出するタイミング。
4. カーターは遅延が拡大しても海外発注者には大きな影響がないだろうと見る。「生産ピッチは拡大して受注分の生産予定を実現できるだろうし、日程も期待に答える事ができるはずと見ている」 同機の海外向け引渡しの開始は2014年とみられているが、ペンタゴンが同機開発体制を再構築し、追加開発業務をするとこれも先送りの可能性がある。共同開発に八カ国が調印している他に、シンガポールと日本がイスラエルの例にならいロッキード・マーティンより直接調達を希望している。
5. ペンタゴンの見方とは逆に初期生産を圧縮して実施する計画はロッキード・マーティンには国際商戦でボーイング F/A-18E/F 、サーブグリペン、ユーロファイターとしのぎ合う中で大きな意味が出てくる。同社関係者も開発と同時並行で生産をして相当数の生産規模を実現し一機あたり費用を迅速に低下させる効果があると強調する。これに対し、ペンタゴンの立場は生産後の追加改修作業の防止を重視するもの。
6. 同機開発体制でハインツ海兵隊少将がゲイツ国防長官により更迭されヴェンレット海軍中将が後任となり開発責任者の階級は昇格している。同中将は総額3,820億ドルの同機開発の全体点検をしている。
7. 点検のうち、技術基本報告は完了しているものの、公表はされていない。この部分がゲイツ長官による今後のF-35開発方針の決定に大きな影響を与えるものになる。「このために計画部門の大幅なテコ入れをしてヴェンレット中将をトップにすえつけた」(カーター)のだという。2010年の開発体制再整備が同機開発の新しい方向の手始めになることを認めている。
8. 「中将にはJSF開発の管理体制の根本を点検することをお願いした。その理由として昨年は同機開発の現場を把握するのに使ったコスト分析がわずか数例しかなかったことがある。長官とともに基礎技術報告を通じてはじめてJSFの正確な管理実態が全容がわかった気がする」
9. ロッキード・マーティンは固定価格・奨励金つき・小規模初期生産ロットIV(LRIP IV)契約をペンタゴンと取り交わしているがカーターは「一歩前進だが、このあとに多くの段階が控えている」とし、費用の管理抑制に意欲を示す。同契約によりF-35各型の価格(エンジン除く)は以下のとおりとなる。通常型離着陸(CTOL)は111.6億ドル。短距離離陸垂直着陸(Stovl)は109.4億ドル、空母運用型(CVs)が142.9億ドル。これによると Stovlが一見最も低価格だが、エンジン価格が一番高い。また、予定数もStovlが17機、CTOL11機に対し、CVは4機と最も少ない。


コメント 2010年代後半か2020年代にならないとF-35は実戦配備にならないということですね。しかも価格はどうなるのか、生産数は本当に順調に拡大するのか、誰もわからないということでしょうか。西側世界の防衛に大きな役割を果たす期待の同機がこんなことでいいのでしょうか。防衛部門の航空宇宙技術の運用進化は当面停滞しそうですね。その間は既存機種の改修で時間稼ぎをするしかないのでしょうか。そのなかで本当に日本は同機をFXとして想定していいのでしょうか。(本ブログはそれに否定的) それとも国産技術の開発を真剣にすすめるべきなのか。この数年間の決断が大きな意味をもちそうです。

2010年12月9日木曜日

X-37B地球帰還 少しずつ分かってきた同機の背景

X-37B Prepared For Expanded Orbital Test
aviationweek.com Dec 7, 2010

米空軍によると二回目のX-37B軌道飛行試験機(OTV)のミッションで同自律宇宙機の「運用限界」を広げる。その意味するところはおそらく軌道上での接近操作および逆風下での着陸の実施だろう。

1. 宇宙分野担当空軍次官補リチャード・マキンレイによると試験用X-37B二号機OVT-2は現在ボーイングのカリフォルニア宇宙施設で準備中で、まもなくケープカナベラル空軍基地に移送される。打ち上げは2011年3月から4月の間を予定。
2. トロイ・ギース中佐(X-37B担当空軍迅速戦力準備室(Afrco))によると二号機のミッションは着陸条件を厳しくし、軌道飛行も変更し、回収操作の試験を行う。
3. 次官補と中佐のコメントはOTV-1が12月3日にヴァンデンバーグ空軍基地に244日の飛行を終えて無事着陸した際のもの。
4. 同機の着陸は自律宇宙機の着陸としては1988年旧ソ連のブラン無人宇宙シャトルの着陸成功に次ぐものだが、完全に問題がなかったわけではない。マキンレイによると左主脚が着地後に発火している。ただし関係者によると同機は滑走路中央線を外れることなく着陸に成功したという。
5. タイヤ破片により機体下部に破損が生じ、機体には未確認の宇宙デブリによる凹みも数箇所見られた。
6. OTVはあくまでも試験用の機体であるとし、マキンレイはX37-Bを再利用可能な宇宙運搬機として使用する可能性はないとする。ただし、軌道から帰還する能力により国家安全保障上の意義、今後の開発の基礎になる意義はあるとする。
7. OTV- 1は機体の各システム、設計上の特徴の点検が主目的だった。二次的に高性能センサーの実証もあり、これが今後のミッションで強調されていくだろう。その他 OTV-1で検証された技術的な側面に高性能誘導航法制御、耐熱保護、エイビオニクス、一体型再利用可能絶縁構造、軽量な電気機械飛行制御があり、ギース中佐は飛行中にペイロード格納扉を開き、太陽電池アレイを展開してミッション中の機内電源を確保したという。
8. 地上からの指令で電池アレイを自動的に格納し、格納庫を閉め、再突入のエンジン噴射をし、S字ターンを繰り返し、スペースシャトルと同じ方法でエネルギーを分散して大気圏に降下した。飛行は完全に自律型で、ギース中佐によるとヴァンデンバーグ基地の第30宇宙飛行隊がいざとなれば着陸の指令を出す準備をしていたが、その必要はなかったという。

2010年12月5日日曜日

スカンクワークスのトップ交代

Lockheed Skunk Works To Get New Chief
aviationweek.com Dec 3, 2010
革新的な技術で有名なロッキード:マーティンのスカンクワークスのトップが交代する。

1. フランク・カプッチオが6月に退任する。1月にサンディア国立研究所副所長アル・ロミグがスカンクワークスに加わる。ロミグはエネルギー省と強いパイプを持つ。両名は一月から6月の間はロッキード・マーティン航空宇宙部門のラルフ・ヒースの下で働くことになる。ヒースの担当しているのがC-130J、C- 5M、F-16、F-22、F-35である。
2. JSFはロッキード・マーティンの売上の大きな部分となっており、ペンタゴンは総額3800億ドルを同機に支出することが予測される。
3. JSF 以外にカプッチオは無人機部門の開拓に大きく貢献した。同社の非公開無人機事業は規模は小さいものの、大きく進展していることが推察される。RQ-170 センチネルの存在を米空軍が2009年に明らかにしているが、同機の任務内容は依然として非公開情報のままで、アフガニスタンはじめとする海外での情報収集にあたっているとされる。
4. あわせてカプッチオは長期戦略でヒースに助言している。ロミグもこの役割を引き継ぐのだろうが、全体戦略の策定では限定的な立場になると同社関係者は見る。
5. その他スカンクワークスが手がけるプロジェクトには高速ミサイルや長距離攻撃機の構想がある。
6. カプッチオによる長距離攻撃機構想により米空軍向け次世代爆撃機計画で同社の立場は強くなるだろう。これが次の大規模調達となり、おそらく今後同規模の調達案件は出てこないと思われる。