今回の捜索活動は難易度がそこまで高いのでしょうか。機体、パイロットの回収は依然完了していません。まず、ロイター記事をBusiness Insiderが伝えています。
Japan is expanding the hunt for its F-35 that disappeared over the Pacific
航空自衛隊第3航空団302戦術飛行隊(三沢基地)所属のF-35A
- 日本が4月9日墜落したF-35戦闘機の捜索活動を強化中
- 回収できたのは尾部の一部にとどまりパイロットは見つかっていない
行方不明のF-35戦闘機で日本は4月25日から捜索体制を強化し、海洋探索船が新たに加わったほか、米海軍のサルベージ部隊も数日内に合流すると航空自衛隊が伝えている。
墜落は4月9日発生し、訓練中に一機が太平洋上空の日本北西部付近で消息を絶った。尾部の部品数点しか回収されていない。
探索艦船が搭載するソナーは深度1,500メートルまで有効だ。
三沢基地で第3航空団が初のF-35Aを2018年2月24日に受領した。US Air Force/Tech. Sgt. Benjamin W. Stratton
米海軍はサルベージ部隊を民間潜水支援船DSCVヴァン・ゴッホから運用し、17,150平方キロに及ぶ海域の探査を開始すると第7艦隊が報道発表した。
海上保安庁艦船が一般船舶を該当海域から締め出していると空軍報道官は述べている。該当海域は公海の一部。
「これだけの最新装備なので他国が回収する懸念が常に残る」と米海軍関係者は中国ないしロシアが機体入手に関心を持っているのではとの問に答えている。「そんな事態に日本がさせないと確信している」
捜索部隊は単価126百万ドルの機体からフライトデータレコーダー回収を急ぎ事故の実態を把握をめざす。
一方で事故機パイロットの医療記録の精査が続いており、同僚パイロットには本人の精神状態含む聞き取り調査を展開中と報道官は述べた。
事故機は製造後一年未満で三菱重工業が日本で組み立てた一号機だった。事故発生28分前に離陸し、突如姿を消した。280時間の飛行実績しかなかった。
一方、USNI Newsは以下伝えています。
Navy Black Box Detector Joins in Deep Water Hunt for Missing Japanese F-35A
By: Sam LaGrone
April 26, 2019 12:13 PM
DSCV Van Gogh. 海軍サルベージ部隊が4月24日に沖縄で乗船した。
米海軍は日本のF-35A墜落事故でマレーシア航空370便捜索時と同じ装備品を投入すると第7艦隊広報官が認めた。
海軍のサルベージ部隊を民間の深海度潜行可能無人水中機と運用し、TPL-25「ブラックボックス探査機」と呼ばれる曳航式センサーで深度25千フィートの海中で緊急信号を突き止める。
サルベージ部隊が民間潜行支援建設船DSCVヴァン・ゴッホに沖縄から乗船した。航空自衛隊細見三佐のF-35Aが海上に墜落した4月9日以降に展開中の捜索活動へ加わる。
「4月9日から17日にかけ米海軍誘導ミサイル駆逐艦USSステサム(DDG-63)及びP-8Aポセイドン一機が自衛隊捜索チームに加わり、およそ5千平方マイルの海域で活動した。米海軍所属のP-8Aポセイドンは182時間飛行した」
その余暇米空軍はU-2偵察機も投入した。日本からはJSちよだ(ASR-404)潜水艦救難艦が捜索中で海洋研究開発機構の調査船かいめいも加わった。
JS Chiyoda(ASR-404) in 2017. Photo via Wikipedia
「かいめいには音響測定装置、磁力計のほか無人潜水艇で深度3千メートルまでの海底調査が可能」とフィナンシャル・タイムズが4月24日報じた。「墜落したF-35は深度1,500地点にあると考えられており、充分探査範囲内にある」
その他の報道では日米当局がF-35Aの搭載技術を敵対勢力が入手しリバースエンジニアリングされることを憂慮しているとある。ただし、米国某関係者はUSNI Newsに対し中国、ロシアが機体発見に動いている兆候はないと伝えている。
海軍サルベージ部隊が使うTPL-25およびソナー搭載無人潜行装備はマレーシア航空777機が消息をたった2014年に広範囲にわたる捜索に投入されたが結果を出せなかった。
TPL-25システムは海中の墜落機が発する信号を探知し、有効深度は最大20千フィートだ。US Navy Image
日米の中露には渡さない、という意気込みが強く伝わってきます。是非引き上げて、全容を解明してほしいと願っています。
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