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ウクライナ戦の最新状況。旧ドイツ軍のBMP-1歩兵戦闘車をチェコから移送。ウクライナが捕獲した興味深いロシア装備品。ウクライナMi-24がロシア領内を攻撃か。など

 A row of Swedish Pbv-501 infantry fighting vehicles, which are modified BMP-1s. The Czech Republic is set to transfer 56 Pbv-501s it acquired from Sweden to Ukraine.

ARSENALEN, SVERIGES FÖRSVARSFORDONSMUSEUM

 

クライナ紛争は6週目に入った。ロシア政府は、ウクライナ軍がMi-24 ハインド攻撃ヘリでベルゴロド市の燃料貯蔵所を国境越えで襲撃したと非難している。ウクライナ側は、コメントを控えている。ウクライナ軍が作戦を実行したのなら、朝鮮戦争以来、ロシア領土が敵国の有人航空機で攻撃された初のケースとなる。

 

 

 ウクライナ北東部におけるロシアの軍事態勢が変化し、南東部での攻勢を強化しているのが明らかになった。一方、ウクライナ軍は複数地域で反撃を続けており、特に首都キーウ近郊の奪還が進んでいる。交渉による停戦への実質的な進展は、依然として見られない。

 ウクライナ政府は、ロシア軍を阻止し、さらに追い詰めるために、追加軍事支援を各国に要請し続けている。今日、ドイツ当局は、旧東ドイツ軍のBMP-1の改良型歩兵戦闘車Pbv-501計56台をチェコ共和国からウクライナへ移送する計画を承認したと発表した。ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領などは、ロシア侵攻への抵抗を続けるために、戦車など重装甲車両や対艦・対空ミサイルなどの武器・装備の増備を公然と求めている。

 ドイツ政府は、Pbv-501計56両のウクライナ譲渡を承認したとされる。ドイツ当局が承認する必要があるのは、東ドイツ軍から引き継いだソ連時代の車両をスウェーデンに売却したためだ。スウェーデン政府はその後、チェコに売却した。現状では、ある程度改修しないと現役に戻れないともいわれる。

 ドイツ軍はスウェーデンへの売却前から、ソ連製BMP-1を西側安全基準に合わせる改造を行い、BMP-1A1 Ostsと改名した。BMP-1は1966年からソビエトで使用された。ドイツ側の改造は、兵員室後部ドアに内蔵された燃料タンクが満タンにできないようにしたのが特徴。

 

JUERGEN SCHIFFMANN VIA WIKIMEDIA

A BMP-1A1 Ost, painted in colors of the unified German military, which remains in running condition, but is now part of the collection at the German Tank Museum in Munster.

 

 スウェーデン軍はPbv-501との独自呼称をつけ再度アップグレードを実施した。エンジンやドライブトレインの改良、車内のアスベスト除去など、さまざまな改良が施された。

 Pbv-501は、73mm2A28砲と同軸の7.62x54mmR PKT機関銃を搭載したBMP-1オリジナルの砲塔を使用している。しかし、誘導式対戦車ミサイル発射システムは取り外された。

 

 

JOSHUA06 VIA WIKIMEDIA

A top-down look at a Pbv-501 now on display at the Swedish Tank Museum in Strangnas.

 

 ウクライナ軍もロシア軍同様に、BMP-1系統の車両を運用している。そのため、比較的容易に部隊編入できる。運用可能状態に戻すのに問題があったとしても、スペアパーツ供給用として重宝されるだろう。ウクライナ軍は、ロシア軍との戦闘でBMP-1の一部を喪失しているため、新たに加わる車両は歓迎されよう。

 前述のように、ゼレンスキー大統領はじめウクライナ当局は、これまでの戦闘で喪失した戦車や装甲車の補充を要求している。また、ウクライナ軍が上空を制圧するために不可欠な地上配備型防空兵器の追加も要請している。

 本日公開された動画では、ロシアのMi-28Nハボック攻撃ヘリコプターを地対空ミサイル(おそらく肩撃ちマンパッドシステム)で劇的に撃墜する様子が撮影されている。

 英国国防省は、今週初めにウクライナ北東部での作戦を緩和すると公式に約束したにもかかわらず、ロシア軍が空爆とミサイル攻撃を続けていると評価した。ウクライナ軍も反撃しており、ある程度の成果を上げている。

 ウクライナ軍がキーウ郊外の支配権を取り戻したことで、惨状を示す新たな映像が出てきた。首都キーウ郊外のホストメル(ゴストメル)空港の被害状況や、破壊された車両など戦争の名残を示す新たな映像が続々と公開されている。同空港では、ロシア軍が空挺部隊の橋頭堡として確保しようと試み失敗し、数週間にわたる大規模戦闘の場となっていた。同空港には、史上最大の航空機An-225 Mriya貨物機があったが、破壊されている。

 米国政府によると、一部のロシア軍はまだキーウ周辺に留まっているという。米政府高官は、キーウ北西部の教会と隣接住宅地が、作戦継続の中継地点として利用される可能性を強調している。

 ロシア軍はウクライナ南東部での作戦を強化している様子が確認されており、空爆が急増している。

 ロシア国防省が公開した映像では、ロシア黒海艦隊に所属する地上配備型対艦ミサイルシステム「バスティオンP」が、陸上攻撃に使用されている。ロシア当局によると、同ミサイルはウクライナの指揮所攻撃に成功したとあるが、裏付けとなる証拠はない。

 赤十字は、アゾフ海に面するウクライナ南部の港町マリウポリから、民間人避難を支援しようとしたが、失敗に終わったとしている。ロシア軍はここ数週間、マリウポリを包囲しているが、いまだに完全に確保していない。ウクライナの地元当局によると、市内の病院や学校の90%が被害を受け、街全体では40%が破壊されたという。

 以下のツイートの動画は、ウクライナ軍が市販の小型無人航空機を採用し、ロシア軍部隊に対する砲撃の指示や調整に役立てていると報じています。極右の超国家主義者集団「右翼セクター」部隊含む有志の領土防衛部隊が、こうした戦術を採用している中に含まれています。

 キーウからポーランド国境に伸びる高速道路の一部で、ウクライナ軍が地雷を足で動かしている映像がネットに出ている。地雷除去の方法としては最適とは言えないが、この地雷はTM-62または同様の対戦車地雷のようで、作動には数百ポンドの圧力が必要で、少なくとも取り扱いは多少安全である。

 ウクライナ軍はチェルニヒフ市付近でレーダー搭載の防空指揮所用車両PPRU-1 Ovod-M-SVと思われるものを破損させた。ウクライナ軍がここ数週間で、バルナウルTシステムの9S932-1 MRU-B(レーダー装備の防空指揮所車両)を捕獲した例と同様に、重要な情報価値を持つ可能性がある。

 ウクライナ軍はまた、ロシアのTOS-1A多連装ロケットランチャーシステムも捕獲したと伝えられている。同装備は220mmサーモバリックロケットを発射する破壊的な武器である。

 ロシア軍はウクライナで無人地雷除去車ウラン6を使用中と伝えられている。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は、同国の保安局(SBU)の幹部2人を国家反逆罪で解任したと発表した。さらに、他にも同様の人物が残っており、「処罰する」と述べた。

 ロシアでは、オンライン飛行追跡ソフトウェアが、ロシヤ特別飛行分遣隊所属のヘリコプターで興味深いフライトを探知した。同ヘリコプターはモスクワ北部を出発し、連邦保護局(FSO)の施設に移動していた。■

 


Ukraine Situation Report: Czech Republic To Transfer 56 Upgraded BMP-1 Armored Vehicles To Ukraine

The Soviet-era ex-East German BMP-1s will have changed hands four times by the time they arrive in Ukraine.

BY JOSEPH TREVITHICK APRIL 1, 2022

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