スキップしてメイン コンテンツに移動

KC-46がIOC獲得前にヨーロッパで空中給油業務を展開中している。

 


220317-F-FM899-891

KC-46Aペガサス空中給油機がマコーネル空軍基地(カンザス州)を離陸し、スペインのモロン航空基地に向かった。 (US Air Force photo by Amn. William Lunn)


オープンソース情報では、今週ポーランドとドイツ上空でKC-46給油機の飛行が見つかっており、空軍当局は「実戦作戦任務」をサポートしているのを認めた。


こ1週間、ボーイングKC-46がドイツとポーランド上空でNATO東部戦線の強化にあたるアメリカの戦闘機や爆撃機へ燃料補給している。



 航空機動軍団(AMC)司令官のマイク・ミニハン大将Gen. Mike Minihanは3月10日、KC-46計4機の配備を承認していた。

 スペインのモロン空軍基地に220人の飛行士がいるとAMC報道官クリス・ハーバート大尉Capt. Chris HerbertがBreaking Defenseに確認した。

 KC-46は運用開始を正式宣言していないため、今回の「採用コンセプト演習」は、2023年の実戦配備に向けた準備を確実にするのが目的だ。

 ハーバート少佐は、「機材と人員はAMCの権限下に置かれている」としたが、「必要に応じ、広域での作戦任務を支援する」という。

 AMC報道官のダミアン・ピッカート大佐Col. Damien Pickartは、KC-46は在ヨーロッパ米空軍(USAFE)で東ヨーロッパでの作戦給油任務にあたっていると明らかにした。

 ピッカート大佐は、KC-46はNATO機やA-10など特定の米軍機への給油に制限されていると指摘した。しかし、TRANSCOM司令官のジャクリーン・ヴァン・オヴォスト大将 Gen. Jacqueline Van Ovostが木曜日に発表したように、85%以上の米軍機(最近ではステルス機のF-35とF-22)への燃料補給が認められている。

 AMCは、KC-46の任務遂行の詳細を明らかにしなかったが、オープンソースの飛行追跡ソフトウェアを使う航空機スポッターが発見している。

 ヨーロッパ上空の軍用機の飛行を追跡してきた元米空軍情報将校のリック・フランコーナRick Franconaは、3月13日にヨーロッパに向かうKC-46を最初に発見し、3月28日には再びタンカー活動をツイートし、KC-46がヨーロッパで最初の作戦給油ミッションを行っているのを示した。

 翌日、フランコーナは、コールサイン「PICO40」のKC-46がドイツ上空でB-52爆撃機に給油する様子をオープンソースの飛行情報としてツイートしている。

 この時点で、飛行機スポッター数名がKC-46の飛行活動をキャッチしていた。3月30日、あるスポッターはポーランド上空を旋回する2機のKC-46(呼称:PICO60、PICO61)の飛行経路をツイートした。

 今回の演習に参加したKC-46と飛行士は、カンザス州マコーネル空軍基地の第22空中給油隊と第931空中給油隊、ニューハンプシャー州ピーズ州軍航空隊基地の第157空中給油隊、ノースカロライナ州シーモア・ジョンソン空軍基地の第916空中給油隊で構成。

「KC-46Aは現在、ほとんどの任務遂行が承認されており、演習は完全な運用能力に向けた新たなステップとなります」とハーバートは述べた。「また、給油能力を高め、KC-135とKC-10を他の作戦任務のために解放できる」

 KC-46は、米欧州司令部やUSAFEから要請されたものではないと、ピカートは付け加えた。

 KC-46のヨーロッパでの運用は、コスト超過と長期のスケジュール遅延に悩まされつつ厳しい開発期間を経てきたタンカーへの信頼の表れである。

 同機プログラムは、開発期間中に合計54億ドルの税引き前費用を計上した。これは、ボーイング社が2011年にKC-46開発で獲得した49億ドルの契約よりも多い金だ。固定価格契約のため、ボーイング社はコスト超過相当を支払うことが確定している。

 一方で、給油中に受信機のビデオと赤外線画像をブームオペレーターに提供するリモートビジョンシステムの問題など、重大な欠陥数点の解決に取り組み続けている。

 空軍トップは、問題が解決されるまでKC-46の完全な運用開始を宣言しないと強調し、早くても2023年までかかるという。しかし、テストや演習で実証が続くにつれ、空軍は同機の運用を徐々に拡大している。

 「2019年1月以来、KC-46Aは米国内だけでなく、太平洋、中東、欧州の海外でも日常的に任務を遂行しています」「今回のヨーロッパへのKC-46Aの投入は、同機の完全運用能力に向け前進する中で重要なステップを意味します」(ハーバート)■


EXCLUSIVE: US KC-46 tankers operating on NATO's eastern front - Breaking Defense

By   VALERIE INSINNA

on April 01, 2022 at 3:30 PM


コメント

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ