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ウクライナ空軍の爆撃機Su-24がここに来て姿を消している件について。創意工夫があっても機材の消耗がウクライナ空軍を苦しめている。

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A Ukrainian Su-24 in 2015. PHOTO VIA WIKIMEDIA COMMONS

 

戦時点でウクライナ空軍にはスホイSu-24爆撃機が少なくとも14機あった。各機は戦闘開始から数日間は重要な役割を果たしたが、その後、公式発表、ニュース、ソーシャルメディアから一切姿を消している。

 

 

 ロシアのウクライナ攻撃は7週目に入り、ウクライナ軍の可変翼Su-24に何が起こったかは不明である。ロシアは少なくとも1機を撃墜したようだ。他の機体は訓練されたパイロット、スペアパーツ、燃料の不足のため飛行できなくなった可能性がある。

 いずれにせよ、進行中の戦争でつかの間とはいえ、Su-24がはたした役割は、ウクライナ空軍有人機部隊の厳しい状況を物語っている。日を追うごとに、ウクライナ空軍は機材を損耗し、無人機への依存度を高めている。

 Su-24は、1960年代に流行した可変ジオメトリー翼を採用し、飛行速度に応じ主翼が展開する戦闘爆撃機だ。高速飛行には後退させ。低速で機動力を発揮したい場合は、主翼を伸ばす。

 ソ連のMiG-23、MiG-27、Tu-22M、Tu-160、アメリカのF-111、F-14、B-1などがこの機構を共有する。しかし、旋回翼は重く複雑になるため、最近は人気がなくなっている。

 当時、Su-24は恐るべき戦闘機であった。爆弾3トンを積み低空を高速飛行し、400マイル先に到達する。ソ連空軍は数百機取得し、1991年のソ連崩壊時で約120機をウクライナに残していった。

 ウクライナは数十機のSu-24を近代化し、徐々に規模を減少させる空軍機材の一部として供用してきた。2014年には分離主義者が支配するドンバスで少なくとも1機のSu-24を失っている。

 ロシアが今年、ウクライナ攻撃のために20万人で侵攻した段階で、老朽機のうち14~23機がウクライナ南部のミコライフ空軍基地に残っていたが、その他Su-24は、ほとんどのウクライナ戦闘機と同様に、基地になかった。

 爆撃機と乗員や整備員は、比較的安全なウクライナ西部の空軍基地や小規模な民間滑走路、あるいは高速道路の上に分散していた。スホイ機はロシア砲撃の最初の夜を乗り切った後、行動に移った。

 Su-24がウクライナ上空に初めて姿を現したのは、2月24日だった。ロシア空挺部隊がキーウ近郊のホストメルにあるアントノフ工場の飛行場を襲撃した。ウクライナ軍は猛烈に反撃し、ウクライナに降伏の意思はないことが初めて明らかになった。

 2月24日、ホストメル上空でウクライナのSu-24がフレアを放出し、爆弾投下する様子が撮影されている。当時も今もホストメルはロシア機にとって危険極まりない場所で、1カ月半の戦闘でロシアがSu-24をウクライナに投入した確認はないため、同機はロシア機ではないと確信できる。

 ロシア空軍は新型Su-34を送り込み、大量に喪失している。ロシアではSu-34は徐々にSu-24に代わりつつある。

 キーウの当局者は、ロシアのSu-24を撃墜したとの主張を続けている。しかし、裏付ける証拠はない。

 だが、ウクライナ軍が少なくとも1機のSu-24を失った証拠はある。3月30日、ウクライナの爆撃機がウクライナ西部のリブネ上空で煙を吐いている様子を撮影した動画がソーシャルメディアに出回った。

 リブネは、ウクライナ空軍がSu-24の一部(廃機も含む)を保管するルツク空軍基地から遠くない。2月27日撮影の商業衛星画像では、ルツクでロシア攻撃により大破したSu-24が数機写っている。

 ロシア国営メディアは、ロシア軍が3月13日以前にウクライナ南部のケルソン付近でウクライナのSu-24を撃墜したと主張している。

 4月3日以前に、ウクライナのSu-24と思われる機体の墜落現場を撮影したビデオがある。青い迷彩柄が見え、AL-21エンジンの残骸も見える。

 ウクライナ政府がSu-24について言及したのは3月1日と3月2日が最後で、当局はスホイ爆撃機でロシア軍を爆撃したと主張した。

 その後、何もない。Su-24の飛行を示すビデオや写真は出ていない。同爆撃機が活動しているとの新たな主張もない。

 ウクライナの残存Su-24が戦闘中である可能性はあるが、話題に出てこない。小規模の爆撃機部隊は、消耗が激しく、飛行場、燃料貯蔵所、航空機整備施設へのロシア攻撃でも、損失をわずかに抑えている可能性もある。

 ウクライナはまだ飛行可能な機材(MiG-29やSu-27など)を持っているようだ。しかし、ロシアはウクライナ空軍を消耗させ続けている。戦争が長引けば、遅かれ早かれ、ウクライナで有人機が不足するときが来る。

 同盟国から中古戦闘機が提供されない限り、ウクライナ空軍には無人機が残るのみとなる。キーウが有人戦闘機の追加調達に苦労するのに対し、トルコからのTB-2武装無人機調達には苦労していない。

 TB-2はウクライナに必要な装備なのだろう。TB-2はロシア戦闘機の撃墜はできないが、Su-24より効果的にロシア車両を追い詰め、破壊している。

 しかも、乗員を危険にさらさずに任務を遂行している。■

 

Where Are Ukraine’s Bombers?

David AxeForbes Staff

Apr 7, 2022,08:00am EDT

https://www.forbes.com/sites/davidaxe/2022/04/07/where-are-ukraines-bombers/?ss=aerospace-defense&sh=55b705106e7e

 


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