ロナルド・レーガン大統領がレーザー兵器による防衛システム「スター・ウォーズ」計画を立案してから数十年たち、イスラエルが夢の実現に向け大きく前進している。
イスラエル国防省はレーザー光線による防衛システムで標的を撃墜するテストを最近行った。イスラエルが「アイアンビーム」と呼ぶこのシステムは画期的だ。
イスラエルのナフタリ・ベネットNaftali Bennett首相はTwitterでテストの成功を発表し、「イスラエルは新しいレーザー迎撃システム『アイアンビーム』のテストに成功した」と説明した。
「これは、レーザーで向かってくるUAV(無人航空機)、ロケット弾や迫撃砲を1発あたり3.5ドルで撃墜する世界初の兵器システムだ」。SFのように聞こえるかもしれまないが、これは現実だ。
ツイートに埋め込まれたビデオでは、イスラエルのネゲブ砂漠の非公開の場所で、地対空ミサイル、迫撃砲、小型無人航空機を標的に同レーザーのデモンストレーションが紹介されている。
イスラエルのベニー・ガンツ国防相Benny Gantzは、「できるだけ早くシステムを稼働させ、効率的で安価かつ革新的な防衛の傘を実現するためあらゆる努力を行っている 」と説明している。
アイアンビームはイスラエルの軍事プロジェクトだが、同国国防省は、イスラエル防衛産業の重鎮ラファエルRafaelとエルビット・システムズElbit Systemsと共同研究・開発を行ってきた。
イスラエル首相は、「アイアンドーム」のロケット迎撃と比べ、全電動式で経済的であると指摘した。イスラエル国内を狙うロケットの多くが数百ドルから数千ドルするのに対し、アイアンドームの迎撃ミサイルは1発5万ドルから10万ドルする。
とはいえ、アイアンビームはまだ初期段階にある。イスラエルは100〜150kWの固体レーザーの開発をめざしているが、当初はより高い迎撃を達成するためにペアレーザーを使用する。また、「アイアンドーム」が弾倉の定期補充を必要とするのに対し、全電動式のシステムは従来の迎撃システムの成約から開放される可能性がある。
米国も同システムに関心を持っており、昨年、ラファエルはロッキード・マーチンと共同で、アイアンビームの「機会と技術実装を検討中」と発表している。
ロッキードの統合航空・ミサイル防衛担当副社長スコット・アーノルドScott Arnoldは、「IAI(イスラエル航空宇宙産業)との提携をさらに発展させ、短・中距離地上ベースの防空における重大ギャップに対処するため設計した最先端のソリューション提供で協力できるのを楽しみにしている」と述べている。■
Caleb Larson is a multimedia journalist and defense writer with the National Interest. A graduate of UCLA, he also holds a Master of Public Policy and lives in Berlin. He covers the intersection of conflict, security, and technology, focusing on American foreign policy, European security, and German society for both print and radio. Follow him on Twitter @calebmlarson
Image Flickr/U.S. Air Force.
Israel's Iron Beam Laser Is Even Better Than the Iron Dome | The National Interest
by Caleb Larson
April 18, 2022 Topic: Iron Beam Region: Middle East Blog Brand: The Buzz Tags: Iron DomeIron BeamIsraelIsrael MilitaryMissile Defense
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