Why The Israelis Want A Larger, More Modern F-15 Fleet イスラエルがF-15の増備拡充を必要とする理由
イスラエルはフライバイワイヤ技術を搭載した高性能F-15の追加導入を検討中だ。Credit: Tech. Sgt. Kevin J. Gruenwald/U.S. Air Force
Jul 31, 2018Arie Egozi | Aviation Week & Space Technology
イスラエル空軍が将来に向けた装備向上に取り組み、イランが支援するシリア、さらにイラン自体にも対移行しようとしている。このためまずボーイングF-15機材の性能向上を最優先する。
今年初めにイスラエルがシリアの原子炉攻撃に踏み切ったと公表した。これは北朝鮮支援で建設されたもので核兵器用燃料を製造していた可能性がある。
この攻撃ではシリア探知網を無効にした。シリアにはイスラエル軍に対抗できる空軍力はないが、イランはイスラエルから1,000マイルも先にある。
このためイスラエル空軍には両方面で別の機種が必要で遠距離でも重装備で爆撃しつつ、早期警戒網を突破する必要がある。
2016年からイスラエルはF15Iラーム改修に取り組んでおり、レイセオン製APG-82(V)1アクティブ電子スキャンアレイ(AESA)を選定したが旧式APG-70レーダーの換装ははじまっていない。改修には機体構造強化や新装備搭載もある。
改修の実施決定は二年前で、その時点でロッキード・マーティンF-35導入も決まっていた。イスラエル筋によれば空軍は40年先を展望しているという。「F-15には優位性が多々あるが、イスラエル製装備をF-35に搭載すれば性能がさらに上がる」
イスラエルにとってF-15は攻撃力の屋台骨だ。このため同機の追加調達を検討中だ。
F-15生産ラインはカタール発注により2020年まで維持が決まっている。
イスラエル空軍がF-15追加調達に動けば米国で2016年に承認された海外軍事装備金融のしくみを使うことになりそうだ。2019年から10年にわたり380億ドルを供与することになっており、以前の10年の310億ドルをうわまわる規模だ。
並行してイスラエルは米州軍航空隊が使ってきたF-15D9機の再生改修に取り組んでいる。この機材はオレゴン州クラマスフォールズの173戦闘機隊で供用されていた。
機材はイスラエルに寄贈されたもので「非常に高性能な仕様に」改修されると消息筋が語っている。
イスラエルのF-15Dバズは以前から改修を受けており、制空、対地攻撃、偵察、指揮統制用の中継用と多用途戦闘機として長距離攻撃ミッションの支援に投入されている。
イスラエル空軍は新規製造F-15を調達してからF-35調達の75機原案を変更すべきか検討するようだ。
イスラエル筋によれば米国防総省との間で高性能版F-15の20機から25機調達の可否を協議中だという。
協議対象のF-15の型式について詳細は不明だが、筋によればカタールが調達するF-15イーグル2040Cに近く、ミサイル搭載本数の増加がねらいのひとつだ。
また特殊通信ポッドを搭載し、データを僚機と安全に交換できる。また2040Cにはレイセオン製AN/APG-63(V)3 AESAレーダーや長距離赤外線探知追尾装備も搭載する。
商談が成立すれば米空軍向けT-X練習機や米海軍のMQ-25艦載給油UAVの受注をともに失ってもボーイングの生産ラインは2020年代なかばまで維持できるとキャピタルアルファパートナーズのバイロン・キャランは見る。「海軍とクウェートの発注でF/A-18生産は2020年代はじめまで維持でき、ボーイングはカタール向けF-15納入を2022年末に完了する」とキャランは書き「ボーイングはF/A-18でチャンスがあるがカナダ、ベルギー、スイス、フィンランド、スペインそれぞれで成約する可能性は低い。また米空軍向けに新規高性能版F-15販売が成立する可能性も高いとは思えない」としている。■
ボーイングが画策する戦闘機売込みは成功のチャンスが低いとあれば同社が有人戦闘機ビジネスから撤退する可能性も出てきますね。米空軍が食指を動かさないとしても航空自衛隊はどうでしょうか。ミサイルトラックになる新型イーグルはそれなりに魅力があると思うのですが。
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