Mitsufuji Corp. photo
かつて正装のキモノ縫製を専門にしていた日本企業が、今日では電子戦に対抗できる布を作っている。
日本文化の中心地京都に本社を置くミツフジ株式会社は、電磁波シールド用の特殊生地を提供している。この生地は、エナジーパルスで焼かれたり、サイバー攻撃で探られないよう電子機器を守るテントになる。
千葉で開催されたDSEIジャパン会場で、同社の蒲生瑞木広報室長は「この生地は難燃性と防水性を備えています」と述べた。「これ1枚でプロテクションがすべて揃う」。糸には、電磁エネルギーを阻止する銀コーティングが施されており、同社のシニアマネージャーで繊維技術の専門家である御手洗英之の発案によるもので20年にわたる研究の成果と言う。
アンチEWファブリックに加え、ウェアラブルセンサーという別用途もある。生地は、スマートウォッチのバンドの一部になったり、シャツに帯状に縫い付けたり、ベルトストラップの中に入り、兵士のバイタルサインを記録し、データをクラウドベースのアプリケーションに送信できる、と彼女は言う。
脈拍と体温をモニターすることで、熱中症の危険性を警告もできるという。「労働環境衛生を専門とする大学の協力を得て、心拍数データと体温上昇の間に相関関係があることを発見しました」という。「身につけるだけでいいんです。インターネットは不要です」。危険地帯に入ると黄色点滅する。
ほとんどのウェアラブルセンサーは体動の「ノイズ」に弱いが、この特殊な布を装着すると、バイタルサインをモニターし、干渉を排除できるのだという。
自衛隊では、このウェアラブル技術で隊員の監視に使用する実験が行われているという。ウェアラブル技術のその他市場に病院やアスリートなどがある。
ミツフジは1966年、京都で創業した。京都はかつて日本の首都で多くの寺院があり、芸者が色とりどりの着物を着て歓楽街を歩くことで知られる。家族経営の同社は、2代目のリーダーへと移行すると、一転してテクノロジー分野に進出した。同社はもはや着物を作っておらず、「ウェアラブル」市場を希求している。■
JUST IN: Former Kimono Maker Now Spinning Counter-EW Fabric
3/16/2023
By Stew Magnuson
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