デンマーク国防相 Troels Lund Poulsen が在デンマーク米大使 Alan Leventhalとデンマーク空軍基地に展開した米空軍F-35を視察した。Danish Airbase Fighter Wing Skrydstrup in Jutland, Denmark, on March 10, 2023. BO AMSTRUP/RITZAU SCANPIX/AFP VIA GETTY IMAGES
米国が中国を重視する中、NATO同盟国が踏ん張っている証左は最近のF-35取引だと欧州の米空軍トップが述べた
ウラジーミル・プーチンのウクライナ侵攻でF-35販売が伸びている。
ヨーロッパおよびアフリカ方面アメリカ空軍の司令官ジェームズ・ヘッカー大将Gen. James Hecker, commander of U.S. Air Forces Europe and Air Forces Africaは、加盟各国はアメリカが中国を重視していることを承知していると述べた。このため米国がF-16をドイツのスパングダーレム基地から日本の嘉手納基地に移すことを決めたが、NATOにとっては驚きではなかった、と言う。
大将は「米国依存度を下げる必要がある」と「ずっと」NATOに言ってきた。NATOは歩み寄りを見せている、とヘッカー大将は水曜日行われたミッチェル航空宇宙研究所でのイベントで述べた。
ロシアのウクライナ侵攻以来、4カ国がF-35購入を約束し、プーチンの意図とは「正反対」の効果を示している、とヘッカー大将は指摘する。
フィンランド、スイス、ドイツは昨年、F-35の購入申し出と受諾書(Letter of Offer and Acceptance)に調印した。カナダは1月に正式な調達合意を発表した。
ヘッカー大将は、2034年までに600機以上のF-35がヨーロッパで運用されると述べ、「その600機のうち、米国は約50機だけで、90%以上はパートナーや同盟国」と語った。
スウェーデンとフィンランドがNATO加盟すると、多くの効果がもたらされるとヘッカー大将は付け加え、前者がグリペンE/Fへのアップグレードを計画していること、後者がF-35を60機購入しようとしていることを指摘した。
グリペンのE/FアップグレードとF-35の60機購入について、ヘッカー大将はこう指摘をした。「グリペンは素晴らしい能力と地理的条件を備え、第5条発動を迫られた場合に役立つ」。
ヘッカー大将は、昨年のロシアの侵攻後、ヨーロッパで集中的に戦闘空中哨戒を開始した空軍は、現在、ウクライナ国内の紛争を抑えるため日常的な「定常」“steady state”作戦に絞り込んでいる、と述べた。
「抑止力を高めるため、実弾ミサイルを満載した戦闘空中哨戒も行うが、それ以上の抑止力になるのは、現地展開する際に、第5条を発動する場合を想定し、実際に行う任務をあらかじめ練習することだ」。
また、空軍はF-35の全顧客に対し、エンジンアップグレード費用を援助するよう求める意向であると、ブレイキング・ディフェンスは報じている。
このアップグレードは、次世代兵器やシステムのための電力と冷却を追加するもので、2030会計年度の第1四半期後半から第2四半期前半に準備が整うと、F-35統合計画室の広報担当者Russell GoemaereはDefense Oneに語っている。
供用中のF-35でエンジンアップグレードを施すのにどれくらい時間がかかるのかという質問に対して、Goemaereは、プログラムの取得戦略が確定した後に判明すると述べた。
空軍は、2024年度予算要求でF-35A48機を要求しており、これは昨年議会が承認したより5機多い。空軍は約350機のF-35を保有しており、合計1,763機を購入する。■
F-35 Sales Rise as Russian Invasion Grinds On - Defense One
STAFF WRITER
MARCH 23, 2023 12:33 PM ET
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