オーストラリア空軍供用中のE-7Aウェッジテイル空中早期警戒統制機。 (Royal Australian Air Force/Cpl. Melina Young)
米空軍からE-7ウェッジテイル空中早期警戒統制機導入の発表が2022年に出るとボーイング防衛部門がドバイで11月13日に発言し、空軍が同機調達を次年度予算案に計上するとの観測を強めている。
「空軍がE-3後継機にE-7を選定すると自信を持っている」ボーイングの防衛部門営業開発担当副社長マイク。マナジルMike Manazirがドバイ航空ショー開幕前の記者会見で語った。
「2022年に発表があると見ている。E-7選定に傾いている」「同機の性能を同盟国と活用し米空軍の戦力維持に役立つ」
空軍はボーイング737が原型のE-7ウェッジテイル調達で31機ある早期警戒機E-3セントリーAWACSと交代機材として検討している。E-7はオーストラリア、英国で導入済みだ。
AWACSには1970年代製造の機体もあり、部品の陳腐化で維持経費が上昇し、稼働率は40%台に低下している。
このため、航空戦闘軍団トップのマーク・ケリー大将Gen. Mark Kelly や太平洋空軍司令ケネス・ウィルスバック大将かGen. Kenneth WilsbachらAWACS機材更新を強く求める声が出ており、予算が付けば早期にウェッジテイルに交代させるべきとしている。
両大将に加え空軍長官フランク。ケンドールFrank Kendallと参謀長CQ/ブラウン大将Gen. CQ Brownもウェッジテイルへ関心を示しているが、2023年度予算案の発表前でもあり、同機導入の意向はだれも公式に発言していない。
ただ空軍が同機導入の方針に近づいている兆候はあった。E-7関連の解析業務をボーイングに随意契約の形で10月に交付し、空軍独自の仕様のためどこを改修すべきかを解明していた。
マナジールは空軍と「密接な協議」を行っており、ウェッジテイル販売につなげるとの発言もあった。
ボーイング民生機部門は737 Maxの飛行停止措置ならびにCOVID-19パンデミックによる航空宇宙業界の打撃を受け低迷したままだが、マナジールは「防衛部門は安定、予測可能で底堅い」と述べている。
同社は今後10年の防衛部門需要を2.6兆ドルと試算している。そのうち中東での販売は今後5年で340億ドルの防衛宇宙関連製品の販売を見込む。
マナジールは具体的な販売先名を示さなかったが、ボーイングの戦闘機各種、AH-64アパッチ攻撃ヘリコプター、CH-47輸送ヘリコプター、KC-46給油機のほか衛星関連が中東の関心を集めていると語った。■
US Air Force will buy E-7 Wedgetail in 2022, Boeing exec claims
on November 13, 2021 at 9:51 AM
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