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RQ-180、SR-72(とおぼしき機体)、さらにX-37も登場させてのISR機材の変遷をたどる米空軍の広報ビデオが公開されています。極秘機材が大好きな向きにはたまりませんね。

 


SR-72米空軍公開のビデオからデジタル採取したSR-72と思われる機体

 

 

の度公開された米空軍の広報ビデオに興味深い対象が登場している。極秘扱いのSR-72とRQ-180だ。



ビデオはYouTube上で2021年11月8日に米空軍のArms Center of Excellence (PACE)が「今日につながる伝統、ISRとイノベーション」の題で公開したもので、米国最先端のISR(情報収集監視偵察装備)の各事業に触れている。

 

https://youtu.be/xbqWdXzV-Bk

 

 

三分足らずの短編でISRミッションの進化を創世期から見せている。2分25秒でRQ-4グローバルホークが飛行する姿を見せた後、ステルス全翼機形状の無人機が現れ、2013年に出たAviation Week & Space Technologyで表紙を飾った想像図とうり二つだ。この機体の姿に次のナレーションがつく。「気球、複葉機のあとを継ぐのがホワイトバットだ」とあり、RQ-180には「グレイトホワイトバット」のニックネーム(あるいは1995年の映画に登場したシカカとも呼ばれる)がつき、独特の形状は新型スパイ機を示している。

 

ただし、最新ビデオに登場した機体形状が本当にRQ-180なのか疑わしい点もある。カリフォーニアで昨年、フィリピンで今年前半に目撃された姿と異なるからだ。つまり登場した機体は実はRQ-180でなく、類似機のものであり、公表に備えているのかもしれない。

 

これがRQ-180ホワイトバットなのか。USAFビデオからスクリーンショットした。

 

その直後に興味深い機体が登場している。2:34時点で、すっきりしたステルス機体が暗いハンガーに写り、これがSR-71後継機として「ブラックバード二世」と呼ばれるロッキードのSR-72なのか。

nd the presumed date for a first flight possibly in 2025.

SR-72は無人極超音速情報収集監視偵察機として、また攻撃機材としてマッハ6飛行を狙う。一部に目撃談がある以外はほとんど情報がないものの、噂だけがとびかい、2025年に初飛行するといわれている。

 

ただし、ビデオに登場した機体はコンピュータグラフィックで実機と細部が異なる可能性もあるが、そもそも同機に関する情報が極めて乏しい中で登場したイメージには注意を払う価値がある。SR-72は空軍が2017年に創設70周年を祝って発表したポスターにも姿を現している。

 

さらに興味深いことに指揮所らしい場面で同じく極秘のX-37B宇宙機の外形が見える。

X-37Bの外形が宇宙機の指揮司令センターと思しき場所のスクリーンに写っている。

 

 

X-37BについてはここThe Aviationistで記事を量産しており、今回は想定される同機のミッションに関するくだりを再録したい。

 

米空軍のX-37BはまずNASAで1999年にテストに供されたが、2004年に国防総省が引き取った。運行可能なX-37Bが2機、X-37Aが一機あるといわれる。各機のミッション内容は極秘扱いで宇宙空間で極秘任務についているとされる。

 

各機のうち、X-37Bが空軍で「運用テスト」に供され、X-37AはDARPAとNASAが同様に極秘任務に使っているといわれるが情報は極めて乏しい。

 

公開情報はX-37BとX-37Aをともに「テスト」機材としているが、X-37Bは極めて長期の宇宙飛行に供されている。

 

X-37Bのミッションとして想定される三つの説がある。

 

まず、X-37Bを宇宙配備武装プラットフォームとする説だ。軌道上から武装を再突入させ標的に投下させる。あるいは宇宙配備の商用GPS衛星群の防衛に供する。ただし、この説は大部分の専門家が否定している。

 

次の説はより可能性が高い。同宇宙機を情報収集機材だとするものだ。通信情報の収集として軍民の通信衛星、監視衛星を対象とする。地球周回軌道上に2,271もの各種衛星があり、各種活動に供されており、この説は現実性が一番高い。また地上マッピング他監視任務についているのかもしれない。

 

X-37Bの搭載ペイロードはセスナ・キャラバン並みと大きく、設定を調整できることから、同機は「ミッション適合型」なのかもしれない。つまり、各種関心活動に応じ仕様を変更できるというのだ。直近のミッションが異例なまで長かったことから同機から地上へ情報伝達が可能となっているを示している。

 

最後が最も可能性が低い。X-37Bは試験機の域を脱していないとするもので、衛星を軌道に放出する、あるいは宇宙空間で衛星を自動支援する機能のテスト用だとする。ただし、同機に投じてきた予算と時間を考えるとこの説が成立する余地は少ない。X-37B運用の大部分はDARPAが担当しており、ヴァージニア州アーリントンに本拠を置く同期間は米政府の秘密機関のひとつだ。

 

 

Secretive SR-72 Spy Plane And RQ-180 Spy Drone Teased In Recent U.S. Air Force Video


November 23, 2021 Drones, Military Aviation

DAVID CENCIOTTI


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