ロシアの動きが西側の警戒心を招いていることは明らかですが、西側がアサド政権の消滅を狙っている以上同盟関係にあるロシアも別個動かざるを得ないという構図ではないでしょうか。そうしている間にシリアが国家として崩壊に向かい、もっと多くの難民が国外に脱出することになるでしょうね。
US: Russian Military Buildup Continues In Syria
Agence France-Presse9:39 p.m. EDT September 9, 2015
WASHINGTON —シリア国内で軍事力を増強するロシアを米側は警戒している。ロシアの意図は不透明なままだ。
- 偵察画像からロシアがバセル・アル・アサド国際空港、地中海側のラタキアとタルタスのロシア海軍施設に重点を置いていることがわかる。
- 匿名を条件に米関係者はAFP通信にタルタス港に戦車揚陸艦2隻が入港し、ロシア製装甲兵員輸送車十数台がバセル・アル・アサド空港に到着していると告げた。なお、同空港の名称は現大統領の兄にちなむもの。
- 同関係者はシリアにロシア海軍陸戦隊が到着しているといい、その役割は到着する軍事ハードウェアの防御で、直接戦線に向かうことはないとする。
- 巨大なアントノフAnt-124コンドル軍事輸送機が同空港に飛来しており、この数日間で輸送飛行の回数が急増しているという。
- AFPは火曜日にロシアが「数百名」分の組み立て式家屋を同空港に完成させ、簡易式航空管制施設も持ち込んだと伝えている。
- シリア内戦はさらに悪化の様相を示しており、2011年から今日まで25万人が死亡したといわれる。これが引き金となり難民が発生し、ヨーロッパに多くが向かっている。
- ロシア政府は人道救難援助だとしているが、米国はロシアが長くからの同盟アサド政権を助けるべく反乱分子の攻撃をするのではと憂慮している。
- 「情報各機関ではこの点で合意が生まれているわけではない」と別の米政府関係者は述べている。
- 「ロシアのいうことは割り引いて聞く必要がありますね。ロシアは常に透明性をもって正直に意図を示していません」とし、ロシアがウクライナ東部で分離独立を目指す勢力を支援していることを一貫して否定してきた事実を参照している。
- シリアは国内でロシア軍が活動を展開しているとの報道を否定しており、搬入された武器類はアサド政権とのつながりの延長だと主張。
- ホワイトハウスの副報道官エリック・シュルツは水曜日に米国としてはロシアがイスラム国へ対抗するべく貢献するのであれば歓迎すると述べた。ただし「.ロシア含
- 軍事装備の増強が見られるが、ロシアが軍事装備あるいは重火器を送り込んだ証拠はないと関係者は見ている。米軍関係者はシリアに到着したロシア軍要員は「50名未満」だという。
- ロシアは装備品をシリアへの空輸することに困難を感じている。
- ブルガリアから自国領空のロシア機通過を9月1日から24日かけて認めなかったとの発表があった。これがロシア政府の逆鱗に触れた。
- 一転してブルガリアはシリアヘ向かうロシア機の上空通過を認めると発表した。ただし積み荷の確認が条件だという
- ブルガリアが領空通過を認めない場合、ロシアはイラン、イラク上空の空路に切り替えるだろう。■
もしシリアの難民問題の遠因がロシアだとしたら、それよりも直接的な原因はアラブの春に乗じてシリアで革命騒動を煽った欧米諸国と言うことになってしまいますね。
返信削除欧米が盛んに「穏健派」と称してる反体制派は単に親欧米なだけで一体どこがどう「穏健」なのか全く意味不明ですし、ISIL(IS、ダーイッシュ)に至っては問題外です。
結局一番「マシ」なのはアサド政権一派というのが公平に見た現実でしょう。