ATD-Xが登場したとき、日本もいよいよ国産で第五世代機を作るのかと思いましたが、テスト結果は極めて堅実かつ現実的な結果を残したようです。それが今日の国際開発という方針を生んだといえます。記事は若干古いのですが、Sandboxからのご紹介です。
現在、第5世代ステルス戦闘機を生産する国は3つしかない。アメリカは、ロッキード・マーチンのF-22ラプターとF-35ライトニングIIの機種を保有しています。中国は成都J-20マイティドラゴンを使っている。ロシアのスホーイSu-57フェロンがリストに名を連ね、Su-75チェックメイトは開発地獄に喘いでいる。
もちろん、他の国もステルスゲームに参入しようとしている。中国の脅威の高まりに対応して、日本は第二次世界大戦後の平和主義政策がゆっくりと、しかし着実に否定されつつあることを示すために、この戦いに参加しようとしている。
三菱ATD-X「心神」の歴史とスペック
三菱の名前は、軍事航空史に詳しい人なら必ず知っているはずだ。第二次世界大戦時の伝説的な戦闘機A6Mゼロや、現在のF-2バイパーゼロ(基本的には国産のF-16ファイティングファルコン)、F-15Jピースイーグルを生産した会社だ。バイパーゼロとピースイーグルはどちらも優れた戦闘機だが、第4世代戦闘機であり、射撃戦でロシアや中国のステルス戦闘機に対抗できるかに大きな疑問が残る。
X-2/ATD-Xは、2016年4月22日に初飛行を行った。ATD-XはAdvanced Technology Demonstrator - Xの略で、第5世代戦闘機に関する日本の国産技術が通用するか判断するため研究試作機として作られた。航空自衛隊は、1955年のF-86セイバー以来、アメリカの戦闘機を使用してきた歴史がある。だから、「心神」の設計がF-22の設計を忠実に再現していることは、驚くにはあたらない。
エンジンノズルに3つのパドルを備えた3D推力偏向や、広帯域敏捷性を実現する多機能RFセンサーと呼ばれるアクティブ電子スキャンアレイレーダーなどが主な特徴だった。全長46.5フィート、翼幅30フィート、全高14.8フィート、空虚重量21,385ポンド、最大離陸重量28,660ポンドという仕様だった最大対気速度はマッハ2.25(時速1,712マイル)、航続距離は1,566海里である。
X-2の次は?
防衛装備庁は当初、飛行回数を50回と計画していた。しかし、2017年11月、わずか34回で、同庁はX-2の試験を翌年3月に終了すると発表した。飛行試験の結果、日本単独ではステルス戦闘機を開発できない、国際的なパートナーが必要と判断された。
そこで、日本は第5世代のギャップを埋めるために、F-35 A型105機とF-35 B型42機の合計147機を発注し、ロッキード・マーチンにとってライトニングIIの最大の海外購入国になった。
実験機としては珍しくもないが、X-2は1機しか製造されていない。同機計画は失敗に終わったかもしれないが、三菱F-X第6世代戦闘機計画の開始への道を切り開いた。セバスチャン・ロブリンが『Forbes』の2020年12月記事で述べているように、日本政府はF-X(非公式にはF-3と呼ばれている)を2035年までに完成させるために480億ドル相当を費やす。米国は当然のことながら、独自の第6世代戦闘機「次世代航空支配計画」に取り組んでおり、英国も「テンペスト/未来型戦闘航空システム」という名目で取り組んでいる。
どちらが先に第六世代に到達するか、興味深いところだ。■
MITSUBISHI X-2: JAPAN’S FAILED ATTEMPT TO BUILD A STEALTH FIGHTER
1945 | March 30, 2023
This article by Christian Orr was originally published by 19fortyfive.com.
Feature Image: A Mitsubishi X-2/ATD-X Shinshin. (Creative Commons)
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