2017年6月7日、日本の嘉手納基地で、第44戦闘飛行隊に所属する米空軍のF-15イーグルが滑走路に着陸する。(U.S. Air Force photo by Senior Airman Lynette M. Rolen)
米国防総省の国防革新ユニットDIUは、最も入手しやすい温室効果ガス二酸化炭素を、紛争地域で軍用機燃料に利用する。
DIUは、ニューヨークの炭素技術会社Air Co.に、二酸化炭素を合成航空燃料に変換する6500万ドル相当の契約を発注した。契約は、DIUが「Synthetic Fuels for the Contested Environment」(SynCEプロジェクト)と呼び取り組みの一環で、戦時中に迅速に配備できる小型で移動可能な燃料生産システムの構築を目指す。
プロジェクトSynCEの運営責任者である米空軍のNicole Pearl中佐は、2月28日声明で「世界各地のエナジー供給網への負担を減らしながら、任務を犠牲にせず排出量を削減する素晴らしい機会」と述べている。「現地燃料生産技術を開発し、展開し、統合軍はより弾力的で持続可能となる」。
国防総省は米国政府で最大の燃料消費者であり、国防物流局によると、2022会計年度には110億ドル以上を資源に費やしている。軍用機が燃料の最も大きな使用者だ。
そのため、国防総省は、燃料供給ネットワークが攻撃や気候変動の影響を前に脆弱になることを懸念している。DIUによると、合成燃料技術に投資することで、「敵の標的を抑止すると同時に、将来の統合軍に脱炭素化の道筋を提供する」ことができる。
ウオッカがジェット燃料へ
エア・カンパニーは、二酸化炭素が原料の蒸留酒「AIRウォッカ」を主力商品としているが、代替燃料にも力を入れている。同社のプロセスは光合成に似ており、持続可能な資源から得られる二酸化炭素を、AIRMADEと呼ぶカーボン・ネガティブな持続可能なジェット燃料に変換する。
同社のアルコールと燃料の製造プロセスは類似している、と同社は声明で述べています。
エアカンパニーの最高技術責任者(CTO)Stafford Sheehanは、「持続可能な利点に加え、当社の技術により、当社のパートナーは燃料の供給と入手をコントロールできます。DIU関係者と協力することで、当社技術のモジュール性、信頼性、オンサイト生産の効率性を継続的に向上させることができます」。
目標は、軍が固定基地や遠隔地の前方作戦拠点で合成燃料を生産することだ。その他の代替燃料と異なり、航空機で使用するため化石燃料と混合する必要はない。
DIUは、「これにより、各軍は、地元商業市場から燃料を調達する『商業優先』戦略への依存を低減または排除できる」と述べている。
プロジェクトにおけるDIUのパートナーは、空軍、運用エナジー能力向上基金、エナジーー省、陸軍技師長室だ。
Defense Innovation Unit seeks to convert CO2 into jet fuel
Mar 4, 05:40 AM
Courtney Albon is C4ISRNET’s space and emerging technology reporter. She has covered the U.S. military since 2012, with a focus on the Air Force and Space Force. She has reported on some of the Defense Department’s most significant acquisition, budget and policy challenges.
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。