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攻撃は、イラン製自爆ドローンで米軍契約企業従業員1名が死亡し、米軍5人とその他従業員1人が負傷した後に行われた
シリアにおける米国とイランが支援する民兵との間の緊張は、過去24時間で急上昇している。
英国が拠点の人権団体「シリア人権監視団」(SOHR)によると、イランが支援する民兵がシリアの米軍基地にミサイルを発射した。木曜日にイランのイスラム革命防衛隊(IRGC)関連のグループの施設に米空軍F-15Eマルチロール戦闘機2機が攻撃したことへの反応なのは明らかだ。情報当局は攻撃では、イラン製の使い切り自爆ドローンが投入されたとしている。
SOHRによると、「アル・マヤディーン地方のアイン・アリ神社近くの基地に駐留するイラン支援を受けた民兵は、今日の朝、シリアで最大の連合軍基地を抱えるアル・オマル油田を狙って、ミサイル数発を発射した」。一方、SOHRは、今朝、この地域の上空で戦闘機を目撃したと報告している。
シリア人権監視団によると、イランが支援する民兵が、アルオマル油田の米国施設にミサイルを発射した。(グーグルアース画像)
「シリアのグリーンビレッジにロケット攻撃があったことを確認できる」と、CENTCOM報道官ジョン・ムーア少佐はThe War Zoneに語っている。「死傷者は出ていない」。
負傷した軍人のうち2名は現地で治療を受け、さらに3名の軍人と米国の契約社員はイラクの連合軍医療施設に医療搬送された。
情報機関は、攻撃に使われたUAVは「イラン起源」と評価した。
米軍契約者の死亡、米軍兵士5名と別の米軍契約者の負傷を受けF-15Eの報復攻撃が実施された。国防総省のメディアリリースによると、死傷者は、シリア北東部ハサカ近郊の米国主導の反イスラム国連合基地のメンテナンス施設に対する現地時間木曜日午後1時38分頃の無人航空機攻撃で発生した。
F-15Eは、対ISIS作戦が縮小した後も、ほぼ継続的にシリア上空を監視している。F-15Eは、敵対する航空機や部隊が米国の前哨基地に接近する緊急事態に、しばしば迅速に対応している。実際、F-15Eは2017年、基地を脅かすイラン無人機に対して歴史的な殺害を行った。また、標的攻撃や主要なテロ対策ミッションを支援することも、この地域への前方展開部隊としての役割の一部となっている。
ストライク・イーグルによる報復攻撃は、この機体の多用途性を改めて示しており、米空軍が10年後までに、すでに比較的小規模な艦隊を約54%削減することを検討する中でのこととなった。F-15Eは、速度、航続距離、積載量、乗員数、その他の能力が非常に優れているため、需要が高い戦術ジェット機にもかかわらず、このような事態を招いている。
ジョー・バイデン米大統領の指示で動いたロイド・オースティン国防長官は、「空爆は(木曜日の)攻撃と、IRGCに属するグループによるシリア国内の連合軍に対する最近の一連の攻撃に対応し行われた」と述べた。
CENTCOM報道官マイク・ローホーンは、The War Zoneに、2021年1月1日以降、イランに支援されたグループがシリアの米軍と施設に対して、今年の4件を含む、78件の攻撃を行ったと語った。
米政府関係者は、今回の攻撃による損害の評価をまだ発表していない。しかし、SOHRは、空爆により「民兵8人が死亡した」としている。
SOHRによると、この攻撃で数人の民兵が負傷し、一部は重傷を負い、さらに死者が出たとの未確認情報もあることから、死者の数はさらに増えると予想される。
SOHRによると、「攻撃の後、アル・マヤディーン、アル・ボカマル、デイル・エゾールの各都市のイラン支援を受ける民兵組織は部隊を集め、新たな攻撃に備え、厳戒態勢を敷いた」と述べている。
イラン無人機は、ウクライナでロシア軍によって壊滅的な効果をもたらしたが、中東でも脅威が高まっていると、米中央軍のリーダーであるマイケル "エリック "クリラ陸軍大将は木曜日に下院軍事委員会で証言していた。
NBCによると、「イラン政権は現在、この地域で最大かつ最も有能な無人航空機部隊を保有している」と彼は述べた。
地域内外の部隊への無人機による脅威は、The War Zoneが長年にわたり強調してきたことであり、今や指揮官の主要な関心事となりつつある。
「一連の精密打撃は、米国の人員を保護し、防衛することを目的としている」と、ペンタゴンは木曜日の夕方、メディアリリースで述べた。「米国は、エスカレーションのリスクを抑え、犠牲者を最小限に抑えるべく、相応かつ意図的な行動をとった」。
「バイデン大統領が明言したように、我々は国民を守るために必要なあらゆる手段を講じ、常に我々が選択した時間と場所で対応する」とオースティンは述べた。「我々の思いは、殺された契約企業社員の家族と同僚、そして今日未明の攻撃で負傷した人々とともにある 」とオースティンは言った。
ロシアが再び、シリアで米国に問題を起こしている。
NBCニュースは、同地域の航空作戦を担当する米軍将校への最近のインタビューを引用して、武装したロシア軍ジェット機が3月にほぼ毎日、米軍駐屯地の上空を飛行しており、米露間の4年前の合意に違反し、エスカレーションの危険性があると伝えている。
「米中央軍の連合軍航空部隊司令官アレクサス・グリンケウィッチ中将は、水曜日にNBCニュースに、直近のロシアのアットタンフ駐屯地(ATG)のオーバーフライトは数時間前に起こったばかりで、今月に入ってからロシア機の領空侵犯回数は、2月の0回、1月の14回に対し今月は25回だと語りました」。
「このままだと過去の2倍になる」とNBCニュースに語った。
「彼らは定期的に我々のユニットの真上を飛んでいる。真上とは、約1マイル以内という定義だ」とグリニッジは言う。「ATGには地上部隊も駐屯しており、不快な状況だ」。
2021年1月27日、米中央軍の責任範囲内を飛行するF-15Eストライクイーグル。F-15Eは空対空と空対地の任務をこなすように設計されたデュアルロールファイターで、潜在的な侵略を防御し抑止する米空軍中央司令部の態勢を示している。(米空軍撮影:二等軍曹ショーン・カーンズ)
更新:3:14 P.M.EST
国防総省の最高報道官パット・ライダー空軍准将は、金曜日午後、メディアブリーフィングで、現在進行中のシリア情勢についてコメントを発表した:
イラン製ドローンによる攻撃を受け、米国は東部時間午後7時40分(現地時間午前2時40分)ごろ、シリア東部のデイルエゾール近郊のIRGC関連施設2カ所にF-15Eによる空爆を行った。米国は、この攻撃の結果を評価中。
ライダーは、レーダーが作動していると述べた以外、イラン製ドローンの攻撃を受けた米軍基地で防空システムが作動しているかについてコメントを避けた。金曜日のニューヨーク・タイムズは、「2名の米政府関係者」を引用し、イラン製と疑われるドローンが攻撃したとき、「シリア北東部の連合軍基地の主要防空システムは完全に作動していなかった」と報じていた。「なぜシステムが完全に稼働していなかったのか、それで基地防衛にどのような違いをもたらしたのかは不明」 と同紙は報じている。「保安上の理由から、施設の防御能力の種類については、戦力保護を非常に、非常に真剣に受け止めているということ以外、具体的に触れない」と、ライダーは金曜日に記者団に語った。「レーダーに関して言えば、私の理解では、完全な視界が確保されていた。CENTCOMが調査する」。
ライダーは、シリアのグリーンビレッジの米軍基地へのロケット攻撃は、F-15Eの攻撃に反応したものだと認めたが、イランとの地域内エスカレーション問題を軽視した。「現地時間午前8時5分頃、東部時間午前1時5分頃、シリア北東部のグリーンビレッジの連合軍を狙った10発のロケット攻撃があった。この攻撃で米軍や連合軍の兵士に負傷者はなく、装備や施設にも被害はなかった。エスカレーションという点では、シリアにおける焦点はISISを倒すというミッションにある。そして、それは我々の焦点であり続ける。我々はイランとの衝突を求めない。イランとのエスカレーションを求めることはない。しかし、昨夜の攻撃は、我々が人員の保護を真剣に考え、脅威を受けたら迅速かつ断固として対応するという非常に明確なメッセージを送るのが意図だった」。
イランには、代理勢力が米国や同盟国に発砲しないようにする責任がある、とライダーは言った。「各グループがイランの支援を受けていることは承知している。このような活動が起こらないようにするという点で、イランは確かに役割を担っている」と述べた。
ライダーは、攻撃に使用されたドローンの種類は知らなかったが、武器を発射させず墜落させたと述べた。
F-15Es Strike Back After Deadly Iranian-Made Drone Attack On U.S. Base In Syria (Updated)
BYHOWARD ALTMAN|PUBLISHED MAR 24, 2023 12:07 PM
Contact the author: howard@thewarzone.com
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