13カ国から33,000人以上が参加したタリスマンセイバー演習が8月4日金曜日に終了した。
米陸軍はオーストラリアに初めてJLOTS(Joint Logistics Over The Shore)施設を設置した。この浮き桟橋でクイーンズランド州沿岸部のボーウェンの海浜に装備品を陸揚げできた。遠征前進基地の設置もこの演習の重要な要素で、米国がオーストラリアやフィリピンに装備品を事前配備することに関心を寄せているのと同様である。
第1海兵師団司令官補のケビン・ジャラード准将Brig. Gen. Kevin Jarrardは、「危機や有事の際に、キャンプ・ペンドルトンから兵員や後方支援多数を移動させなければならないと考えると、地理的な制約から大変な作業になる」と語った。
ジャラードは、「これまではこのようなロジスティクス環境の中で活動する必要がなかった。砂漠で過ごした20年間は、基本的に制空権があり、海上戦場ではなかった。INDOPACOMは海上戦域であり、そのことに疑問の余地はない」。
タリスマンセイバーは、米国がパートナー各国と協力する機会でもあった。
「相互運用性についてよく話しており、基本的なことだと考えている。それは、通信の共用であり、同じようなシステムを持っていることである。タスクフォース76/3の司令官であるクリス・ストーン少将Rear Adm. Chris Stoneは、USSアメリカ(LHA-6)艦上でUSNI Newsに語った。
「進めようているのは、互換性であり、次のステップである。どのように切り分けても、一方をもう一方に差し込むだけで、お互いに同じ任務を遂行することができる」。
日米両国が8月2日の水陸両用攻撃を前に、アメリカ艦上でリハーサルを行ったとき、互換性の効果は明白だった。オーストラリアと韓国も水陸両用攻撃を計画していたが、7月28日にオーストラリアのMRH90ヘリコプターが墜落し、HMASアデレード(L01)が救援支援に転用されたため、中止となった。
現在、海兵隊は、人民解放軍がミサイルで既存の基地を脅かす能力を持っているため、部隊を分散させる方法を模索している。
「大規模編隊を集中させる時代は終わったと思う。分隊レベルや海兵隊小隊レベルに存在する能力を考えてみると、以前は連隊レベルや師団レベルに存在していた!だから、私たちは非常に大きな能力を最小単位の部隊にまで押し下げ、戦場で分散できるようにしているのです」(ジャラード准将)。
MV-22Bオスプレイのようなプラットフォームは、このようなコンセプトに不可欠だ。
「同機の能力は革命的だ。高速移動し、広大な距離を移動し、空中で燃料補給し、分散した部隊に補給できる。分散がいかに良い考えであるかは誰もが理解できると思うが、分散した戦場でどのように部隊を維持するのか?私たちは、太平洋の地理的な制約の中で分散した部隊がもたらす問題について真剣に考え、その課題をどのように解決しようとしている」。
海軍もPLAの脅威増大に適応している。
「1年半ほど前、揚陸強襲艦と第3海兵遠征旅団の海兵隊で構成される第7遠征打撃群という海軍部隊を編成し、統合や演習、作戦のために一堂に会し、別々の道を歩んでからまた一堂に会するよりも、毎日毎日一緒に行動すれば統合チームとしてより良く、より熟練したものになるというコンセプトのもとに、それらをまとめた」とストーン少将は言う。
ストーンは、このコンセプトがまだ実験段階だが、海軍と海兵隊のチームが復活したと見ている。
「過去数十年間、別の領域に集中してきたそれぞれが、かつての場所に戻ってきました。海上から陸上への戦力投射を確立することです」。
タリスマンセイバーの規模と多国間的な性質は、中国に強力な抑止力を示すものだとストーン少将は言う。
「私たちの仕事、そして私たちが毎日時間を費やしていることは、同盟国やパートナーを安心させることです。抑止力の大きな部分であり、私たちはこの艦船や打撃群、それを防衛するために日々能力を発揮し、準備を整え、訓練している。しかし、紛争になった場合、自らを防衛し、各種脅威から戦力を防衛する準備はできており、毎日それを実践している」。■
Largest Ever Talisman Sabre Exercise Wraps in Australia - USNI News
By: Gordon Arthur
August 4, 2023 4:48 PM
About Gordon Arthur
Gordon Arthur is a defense photojournalist and editor focusing on Asia-Pacific.
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