T-80 Tank Destroyed in Ukraine
ウクライナで起きたことはウクライナに留まらない。ウラジーミル・プーチン大統領は、この教訓をますます学んでいる。
ウクライナ戦争激化でモスクワは脅威にさらされる
今朝早く、ウクライナの無人機がロシア占領下のクリミア半島とモスクワを標的にしたとされ、モスクワの国際空港のひとつが一時閉鎖に追い込まれた。
プーチンの核兵器による威嚇があっても、米国はウクライナを拘束したり、戦争をウクライナ領土に限定したりすべきではない。侵略者の本土を危険にさらすことは、将来の戦争に対する最高の抑止力となる。実際、エジプトのアンワル・サダト大統領がこのことを認識して初めて、エジプトとイスラエルの真の和平が可能になった。
ウクライナをけん制するバイデン政権の努力は、プーチンが戦争はうまくいかないと結論付けるのを防ぐことにしかならない。
別の言い方をしよう: もしヴォロディミル・ゼレンスキー大統領が、過去1年半にバイデン大統領やジェイク・サリバン国家安全保障顧問の助言を受けていたなら、キーウにはロシアの国旗が掲げられ、バルト三国はともかくカザフスタン北部はロシアの支配下に置かれ、ゼレンスキー自身はロンドンに亡命し、ポロニウム入り茶を待っていただろう。
ロシアの侵攻は、第二次世界大戦後の自由主義秩序がいかに脆弱であるかを示すと同時に、ロシア・イラン・中国という枢軸が自由世界にもたらす危険性を示している。もしプーチンのウクライナ電撃作戦が成功していたら、習近平国家主席は台湾侵攻を加速させていただろう。台湾は、共産中国のプロパガンダはさておき、歴史的にも法的にも中国本土に属さない国である。
学ぶべき教訓
習近平がウクライナでのプーチンの失敗から教訓を学ぶように、台湾もウクライナの行動を踏まえ戦略の調整が待ったなしだ。
中国が侵攻してきた場合、台湾国内で戦うだけでは通用しない。特に、最初に台湾の島々を中国がサラミスライスして、アメリカに台湾の領土的妥協と平和の幻想を交換するように動けば、台北はアメリカを当てにできなくなる。結局のところ、ワシントンの多くの人々が台湾防衛の公約を受け入れている台湾関係法は、台湾の領土の多くを除外している。
むしろ、台湾が学ぶべき教訓は、抑止力と、北京が仕掛ける戦争を中国本土に持ち込む能力の両方を反映しなければならない。
第一に、台湾が独自の核抑止力を必要としているという事実から逃れることはできない。ロナルド・レーガン大統領は正しいことを行ったが2つの最大の戦略的誤りは、台湾の核保有を阻止したことと、レバノンの戦火から逃れたことである。
第二に、台湾は、アイゼンハワー時代の台湾海峡危機の焦点であったケモイのような沖合の島々から、中国本土に砲火を浴びせる準備をしなければならない。弁護士で学者のゴードン・チャンの指摘は正しい。中国が台湾を征服しようとすれば、台湾人は中国の三峡ダムを破壊し、中国本土の数千万人を殺す可能性がある。非核抑止の根本は、このメッセージを定期的に、複数チャンネルを通じて北京に伝えることだろう。
ワシントンとしては、バイデンやサリバンがゼレンスキーをけん制するように、台湾の手をけん制するようなことはしないことを明確にすべきである。
第三に、ウクライナが現在、ドーリットル空襲に相当する作戦でモスクワとクリミアを脅しているように、中国が台湾を侵略するようなことがあれば、台湾も北京と上海を攻撃する計画を立てるべきだ。台湾の無人偵察機が中国の首都と商業の中心地の上空を通過しても、習近平は現在のプーチンのように威勢を張るかもしれない。しかし、侵略が簡単なことではなく、また侵略者に影響がないことを早い段階から示せば、習近平の報復の脅威を上回るだろう。
確かに、ルールに基づく秩序は緊張状態にあるが、その崩壊は避けられないものではない。ロシアが征服戦争を追求し、中国がサバゲーを繰り広げる中、21世紀の抑止力を更新することが極めて重要である。モスクワだけでなく、北京も被害者からの報復を受けやすくすることが重要だ。■
Drone Attack on Moscow: Putin's Ukraine War Is Coming Back to Haunt Him - 19FortyFive
By
Author Expertise
Now a 19FortyFive Contributing Editor, Dr. Michael Rubin is a Senior Fe has llow at the American Enterprise Institute (AEI). Dr. Rubin is the author, coauthor, and coeditor of several books exploring diplomacy, Iranian history, Arab culture, Kurdish studies, and Shi’ite politics, including “Seven Pillars: What Really Causes Instability in the Middle East?” (AEI Press, 2019); “Kurdistan Rising” (AEI Press, 2016); “Dancing with the Devil: The Perils of Engaging Rogue Regimes” (Encounter Books, 2014); and “Eternal Iran: Continuity and Chaos” (Palgrave, 2005).
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。