M230LF軽量30mmチェーンガン機関砲を試射した
まるで火の玉の連続が空に火をつけたようだった。大騒音と煙が伴い、砂漠射爆場の反対側に大きな爆発の炎があらわれた。
発射の反動はとても強く、数フィートも後ろに飛ばされるような感触だった。このすべてが同時発生した。これがM230LF軽量30mmチェーンガン機関砲で生まれて初めて射撃した際の感想だ。この砲は極めて威力の高い高速射撃が可能で、米陸軍の装甲ストライカー車両に搭載されつつある。
アパッチ攻撃ヘリコプターに搭載されているチェーンガンが改良されている。
米陸軍AH-64アパッチが搭載するM230チェーンガン
同装備はライフル、ショットガン、小火器のいずれでもない。戦闘車両の搭載した機関砲で敵車両、敵部隊、歩兵集団を排除するのが目的だ。これまで体験した内で最大かつ最強の装備で、その破壊力には改めて驚かされた。単に「命中」し「貫通」するのではない。爆発させる。しかも精密に標的を捉え、同じ場所に連続して高速チェーンガン弾丸を送り込む。次から次へと。
「これは軽量装備です。タレットやリングアダプターがあればどんな車両にも搭載できます。標的はウェポンシステム背後の操作員が捕捉します。油圧式ブレーキがついており、ATVや二輪車のものと似ています。砲手がブレーキを解除すると標的を捉えます」とノーブルズの製品技術主任ビンス・ヴァーガが射爆場で説明し、作動原理を示してくれた。
M230LF を射撃する
安全スイッチを解除し兵器を稼働させる方法の説明を受けた後、記者は自分で砲の発射をしてみた。まず二発を撃った。場所はアリゾナのキングマン射爆場で、同砲の重量にまず驚かされた。
今回はノースロップグラマン主催のブッシュマスターユーザー会議の一環でアリゾナ砂漠で最新装備品、弾薬、戦術の展示評価を行った。
二つある水平グリップハンドルで照準を標的にあわせた。動かすには相当の力が必要だ。使ったのは地上設置型30mm砲だったからで、車両搭載の場合は遠隔兵器ステーションが人力を使わずに回転させてくれる。
30mm砲射撃には標的捕捉技術が必須だとわかった。ストライカー戦闘車両内で砲手が照準を合わせて発射する様子を観察した。射爆場で無人地上ロボット標的が移動していた。
「スイッチから指を話し、信号を遠隔兵器システムに送ります。安全スイッチを解除し砲を標的に向けます」とノースロップグラマンのウィリー・ギャバードがストライカー車内の砲手席で説明してくれた。
ストライカーの車内
同砲のねらいは強力な火力を実現し、各種砲弾を運用し、戦闘車両に広く搭載される.50口径機関銃やMk19グレネードランチャーを超える威力を実現することにある。
「M230LFは軽装甲車両相手に大きな威力を発揮します。多機能近接信管で空中炸裂効果も実現します」とノーブルズの営業戦略開発担当副社長クレイ・ブリングハーストが現場で説明してくれた。「ノースロップは従来より長い弾倉を組み込み、地上用に改良しました」
チェーンガンは弾薬を「ベルト」式で外部から射撃し、従来の弾倉からの発射と異なる。
外観は金属スタンド上に水平な四角形を乗せたようで、双眼鏡に似た観察穴が二つ背部につき、先を見通せる。記者も目をつけてみると白丸の標的が茶色の岡の上にはっきりと見え、視野に十字が見え、「射撃」点を示していた。
白丸で示した標的に数発命中させた。標的はそんなに離れた場所ではなく、おそらく数百メートルだろう。短距離では射撃を外すのが難しいようだった。標的捕捉と射撃機能が自動化されているからだ。
「M230LFは.50口径銃より軽量ですが、火力はずっと強力で遠隔兵器ステーションに容易に搭載可能jです。さらに『人力発射』も可能です」とノースロップ広報課長ジャロッド・クルールが説明してくれた。
スツールに座り砲に接近した。耳栓とボディアーマー着用を求められた。インストラクターから胸を固定部に密着させ射撃の反動で投げ出されないようにとの注意を受けた。反動は大きく、特に連続射撃すると大きかった。30mm弾の連続射撃では火球が連続して飛び出すように見えた。目視で捉えられないほどの速度で火球が姿を消す。三四発続けて射撃するとわずかな間隔で飛ぶ様子がわかった。
30mm砲のブッシュマスターチェーンガンの登場は大国間衝突で陸軍が進める対応準備に呼応するものだ。戦場で実証済みの.50口径銃がただちに姿を消すわけではないが、より大型かつ長距離射程の機関砲で幅広い弾薬類を使うほうが敵装甲車両や歩兵部隊の撃破に望ましく、今後の重機械化部隊で比重を増やすはずだ。■
この記事は以下を再構成し人力翻訳でお送りしています。市況価格より2-3割安い翻訳をご入用の方はaviationbusiness2021@gmailまでご連絡ください。
Here's what it's like to fire a M230LF Lightweight 30mm Cannon Chain Gun
UPDATED:JUL 20, 2021ORIGINAL:JUL 20, 2021
Warrior Maven Fires a 30mm Cannon that Arms Stryker
Kris Osborn describes firing a M230LF Lightweight 30mm Cannon Chain Gun
-- Kris Osborn is the Managing Editor of Warrior Maven and The Defense Editor of The National Interest --
Kris Osborn is the defense editor for the National Interest. Osborn previously served at the Pentagon as a Highly Qualified Expert with the Office of the Assistant Secretary of the Army—Acquisition, Logistics & Technology. Osborn has also worked as an anchor and on-air military specialist at national TV networks. He has appeared as a guest military expert on Fox News, MSNBC, The Military Channel, and The History Channel. He also has a Master’s Degree in Comparative Literature from Columbia University.
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。