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ロングショット構想でスタンドオフ空対空戦闘を行わせる....中国に防空装備への投資をさらに強要し負担不能となる事態を招こうとするもの....攻撃に主力を置く米国流の考え方

Longshot General Atomics Missile Carrier

GA-ASI

ロングショットとは無人機を戦闘機材から空中発進させ、はるか前方地点で敵機と交戦させる構想である。

ェネラルアトミックス・エアロノーティカルシステムズGA-ASIからミサイルを搭載した空対空戦闘無人機の想像図が初公表された。同社は国防高等研究プロジェクト庁(DARPA)がめざすロングショット事業LongShot programロッキード・マーティンノースロップグラマンと採用をめざしている。同事業は空中発射式の無人機に危険空域の敵脅威を搭載ミサイルで排除する性能をめざしている。

記事トップに掲載した想像図のほか、GA-ASIの公式ウェブで紹介されている小型無人機システム(SUAS)ではステルス性能を有すると思われる機体形状が特徴で機体中央線付近に見られるチャインが特徴で、主翼を高い位置につけ後退角は大きくない。尾翼はV字形で機体後部に兵装庫の扉が二つ見えるが、左右対称についているのか不明だ。

DARPA

DARPAが先に公開したロングショット構想の想像図

GA-ASI版ロングショット機の寸法は把握が困難だが、レーダー誘導方式空対空ミサイルの格納に十分な大きさがあるのは確実だ。この種のミサイルとしてAIM-120高性能中距離空対空ミサイル(AMRAAM)がある。これを念頭にするとDARPA及びノースロップグラマンがそれぞれ発表したロングショット想像図に新型AAMと思われる装備が描かれていることに注意が必要だ。

エンジンも不明だが、後部に搭載されているようだ。DARPAによるロングショット想像図ではステルス巡航ミサイルのような外観となっており、格納式フィンがつくようだ。GA-ASI、ノースロップグラマン両社のロングショット構想図の機体はDARPA公表の機体よりも「航空機らしい」特徴が出ており、巡航ミサイルを思わせるものがある。

GA-ASIの発表図ではロングショットの詳細部分がよく描かれている。「小型システム」で「空に突破口を開く」機能で「敵も空対空ミサイルで待ち構える空域でいったん指令を受ければ躊躇なく敵標的に攻撃を加える」というのが同社の期待する機能だ。「有人機の攻撃部隊の前に戦闘機部隊が一掃作戦を開始し、搭乗員を危険にさらさず、有人機と同時運用し攻撃部隊にも加わる」

以上の説明はこれまでのロングショット構想で判明していることと合致している。空中発射で有効距離を伸ばし、他方で敵機や敵空域内での無人機の脆弱性を下げる。

NORTHROP GRUMMAN

ノースロップグラマンのロングショット構想図は先に発表されていた。

ロングショットは有人母機あるいは大型無人機から発進が可能で、爆撃機にも搭載すれば、「有効な新型対空戦力」になると同社は説明している。

爆撃機からの発進シナリオでロングショットは「連合側の戦闘ネットワーク」で敵戦闘機部隊を探知してから発進させるとあり、爆撃機自身のセンサーが「視認した」情報をもとに発進させるのではない。そうなるとロングショットは有人戦闘機の援護を受け、爆撃機を防御したり、戦闘機に別のミッションを実施させる効果を狙っているのか。

ロングショットではまずB-52Hへの搭載が一つの目標で、今後登場するB-21ステルス爆撃機への搭載も想定している。空軍はこれまでもB-21に空対空戦機能も盛り込むと発言しつつ、どんな形で実現するのか触れていない。一つの選択肢は制空任務無人機システムでロングショットはその例だ。レイダーはロングショット発進の母機として有益性を発揮するだろう。

ロングショットに関しては不明点が多いが、搭載する空対空ミサイルの種類もその一つだ。長距離対応AIM-260の搭載もありうる。同ミサイルは空軍が海軍と共同開発中だ。同様の大きさのミサイルにロッキード・マーティンのクーダCudaやレイセオンのペレグリンPeregrineがあり、AIM-120同様に多数を搭載できるようになる。別機材にロングショットを搭載すると場合は、機体寸法と重量が大きな要素となり、搭載武装で制限がつく可能性もある。ともあれ重要なのはスタンドオフ機となるロングショットでAAM交戦させれば有人機より相当先に展開させる、あるいは空対空戦以外のミッションを展開し、各種装備を同時運用する戦術の効果を高めそうだ。

ロングショットで敵標的に近い地点でミサイルを発射できれば兵装は高い運動エナジーを保持できるので、敵機は回避が困難となる。探知困難な機体で制空任務を行えば敵の防空体制も対応に苦慮するはずだ。想像してみよう。F-15EXが「クオーターバック」として攻撃の主役として同時にセンサー通信機能のノードとなり、ロングショットが前方を飛び、強力な防空体制の展開する地帯で敵機を排除する。

ロングショットがミサイル照準を敵機に合わせる方法は不明だが、ありうるのはデータリンクで標的情報を得ることだろう。母機からあるいはその他センサー搭載装備からのデータとなる。想像図ではロングショットにもセンサーが搭載されているようだが、確認はできない。

すべて合わせるとロングショットには選択肢があり有人機、無人機の空対空戦闘能力を引き上げる効果が期待でき、比較的安価な機体単価となり、損耗覚悟の機体となるのか不明だが、GA-ASIのその他SUAS構想のように回収、再利用を想定しているのかもしれない。

いずれにせよ、この事業の背後に大きな動きがあるのは確実で、GA-ASI公表の想像図から興味深い同事業のコンセプトの片鱗が見えている。■

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General Atomics Unveils New "LongShot" Aircraft-Launched Air-To-Air Combat Drone Rendering

 

BY THOMAS NEWDICK JULY 27, 2021

 

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