いずも飛行甲板に新しいマーキングがついた。今後のF-35B運用に対応したものだ。 Picture by Japanese ship spotter @Alsace_class
海上自衛隊のDDHいずもでのF-35B運用改修が第一段階を完了した。いずもは1年3カ月にわたる改修を終え2021年6月25日に横須賀母港に戻ってきた。
改修はF-35B運用能力の付与が目的で、5年ごとの大規模保守点検と並行してジャパンマリンユナイテッド横浜で2020年3月から行われていた。改修は二段階で、第一段階としてF-35B発艦用に飛行甲板全長にわたり黄色線がひかれ、同時に耐熱塗装が施されたと思われる。
防衛省は2020年度防衛予算で31億円をいずも改装に確保した。第二段階は2024年度末に予定され、次回の点検時に合わせ実施され、艦首部が現在の台形形状から四角形に変更され、F-35B運用に合わせる他、艦内区画も変更する。
姉妹艦かがも改修を受ける。中国新聞は2021年度末に予定と伝え、工期は14カ月としている。いずも改修は二期に分かれるが、かがは一回で完了させる。防衛省は2021年度予算で203億円をかが改修に計上している。ただし、Jane’s Defence Weekly東京特派員の高橋浩祐はかがの艦内区画改装は2026年度予定の大規模保守整備と併せて実施され、いずものF-35B運用改修が先に完了すると伝えている。
他方で航空自衛隊はF-35Bの42機調達のうち、2023年度までに18機を導入する。さらに2021年7月16日岸信夫防衛相から新田原航空基地(宮崎県)をF-35B配備先に選定したとの発表が出た。毎日新聞は2024年度に6機、2025年に2機がそれぞれ配備され、最終的に20機程度の飛行隊一個を編成すると伝えた。同基地は南西諸島にも近く、海上自衛隊の呉基地からも近い。かがは呉が母港なので周辺部の島しょ防衛含むかが運用に理想的な立地条件だといえる。
航空自衛隊のF-35B部隊の完全運用まで数年かかり、その間のいずもでの運用は想定していない。このため、改修後のいずもは米海兵隊のF-35B運用から開始し、海上自衛隊がF-35B運用のノウハウを体得してから航空自衛隊のF-35Bが同艦で離着艦を始めることになろう。■
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Japan's Izumo Helicopter Destroyer Modified To Operate F-35B Fighters
Yoshihiro Inaba 20 Jul 2021
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