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見えてきたF-35Bの運用構想。広大な南西部を中国から防衛するため同機はこう投入される。合わせて国内メディアは機種名を正しく表記するべきである。

 Japanese Air Force

 

 

F-35Bは未整地施設や臨時飛行場から運用可能だが、日本の目標はヘリコプター空母二隻での運用だ。

 

日本はF-35を南西部の新田原基地(宮崎県)に配備するとみられる。同基地はたまたま選定されたわけではない。中国が狙う日本の周辺島しょ部に近くなるからだ。

 

Japan Timesは「新田原基地への同機配備の狙いは中国の周辺地域での活動を抑え込むことにある。尖閣諸島がその一部であることは当然だ」と解説した。中国が同諸島領有を主張しており、中国本土・台湾ともに近い位置の同諸島に艦船航空機を頻繁に派遣している。

 

「中国の海上活動の強を念頭に、日本は南西諸島防衛の実効性を高めようとしており、沖縄や尖閣諸島も視野に入れている」(Japan Times

 

政府筋から同紙に対し「F-35Bが新田原基地に配備されれば、米海兵隊岩国航空基地の同型機と共同訓練も可能となる。また改装後のいずも級ヘリコプター空母で同機を移動させ運用する」と述べていた。

 

ただし、Japan Timesは地元反対運動が配備予定を狂わす可能性に触れている。

 

日本はF-35の二型式を導入する。105機のF-35Aは陸上から航空自衛隊が運用する。その第一陣は三沢基地(青森県)に配備され、日本のもう一つの安全保障上の脅威北朝鮮ににらみをきかしている。

 

これと別に43機のF-35B短距離離陸垂直着陸(STOVL)型を2023年までに調達し、一部を新田原基地に配備する。

 

F-35各型式を使い分ける理由は日本が直面する安全保障上の脅威が異なるためだ。威力がまさるF-35Aは主に北方に配備し、北朝鮮を想定した対応にあてる。北朝鮮の通常兵力には大した脅威はないが、弾道ミサイルは核弾頭搭載の可能性もあり、日本にとって脅威となる。F-35では米国でミサイル防衛任務の試験もおこなっており、将来は弾道ミサイル迎撃以外にステルス性能を生かして北朝鮮国内のミサイル核施設の攻撃にも転用できる。

 

中国は別の脅威だ。中国には弾道ミサイル多数があるが、それ以上に強大な空軍、海軍が高度化を続けており、空母や極超音速ミサイルが日本国内の日米部隊の基地を攻撃しかねない。ワシントンに本拠を置くシンクタンク、新アメリカ安全保障センターによる机上演習が昨年行われ、中国役のチームは沖縄の航空基地を弾道ミサイルで破壊し、駐機中の日米機材が使えなくなった。

 

沖縄が脆弱なら、尖閣諸島は防衛できるのか。

 

ここから導かれるのは日米航空部隊の主力たるF-35AやF-15は中国攻撃を受けにくい地帯から運用し、沖縄等の基地は攻撃を受け機能で障害が生まれることを前提とする考え方である。F-35Bが真価を発揮することになる。

 

米海兵隊が運用するF-35Bは垂直着陸能力があるが、半面で性能の一部を犠牲としている。ただし、空軍や海軍に頼らず自力運用を好む傾向のある海兵隊にとってF-35Bは未完成滑走路や確保したばかりの揚陸地点での運用が可能だ。

 

ただしその通り実現するかは別の話だ。F-35Bはたしかに未整備地に着陸できるが、燃料弾薬予備部品や整備要員がその場にそろっていなければ効果を発揮できない。日本当局も既存航空施設が中国ミサイルにより容易に破壊される事実を認識すべきで、その場合は対応に困難をきたすはずだ。

 

日本は第二次大戦を通じ、敵の揚陸侵攻に唯一有効な対策は海空の防衛体制と認識している。とくに航空戦力が敵侵攻を食い止める効果を発揮する。中国が艦船航空機で尖閣諸島を封鎖すれば、上陸部隊で容易に占領できる。日本が再奪取を図っても、実行は極めて困難になる。日本が編成した水陸両用旅団は格好の標的となる。だが、少数とはいえF-35Bが未整備施設から極超音速対艦ミサイルを搭載して発進すれば、中国の揚陸作戦を阻止することは可能になる。■

 

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この件に限らず、報道機関がF35とかF15のように勝手な呼称をしていることが気になって仕方ありません。日本国民に安全保障面でインテリジェンスが必要なことはこのブログ読者も同意見と思いますが、伝え手のメディアには独善的な「慣行」で不自然な装備名を使い続けることからまず変えてもらいたいです。皆さんはどう思いますか。



New Mission For Japan’s F-35 Fighters: Defending Okinawa from China?

April 8, 2021  Topic: F-35  Region: Asia  Blog Brand: The Buzz  Tags: Japanese Air ForceJapanOkinawaChinaF-35Military

by Michael Peck

 

Michael Peck is a contributing writer for the National Interest. He can be found on Twitter and Facebook.

Image: Reuters


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