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主張 GEOINT(地理空間情報)の主導権を中国に渡してはならない。

 

 

GEOINTへ依存が高まる中、米政府は民間企業利用の検討を開始し、海外企業も検討対象となっている。 

米国は。経済、技術、政治、軍事力など中国と多面的な競合状態にあるが、特に情報面のせめぎあいが目立つ。情報の入手、共有、利用で両国は優位に立とうとしている。特に重要な情報が地理空間情報活動 (GEOINT) で、地理と人間活動に焦点をあてるものだ。GEOINTが政府、企業、非政府組織、軍で中心の座につきつつある。その成果は信じられないほどの効果をあげる。

 

このため中国はGEOINT収集、処理、活用方法で優位性の確保につとめている。米国が中国等との競合を有利に進めるためには、情報面で優位に立つのが必須であり、GEOINTサプライチェーンの確保が必要だ。

 

GEOINTは多面的な画像に情報源を加える融合作業であり、特定地点における物理的特徴と人間の活動を組み合わせる。Google MapやGoogle Earthのユーザーは民生GEOINTの恩恵を受けている。

 

GEOINTから高度な効果を生むエコシステムができる。例として土壌状況の情報、作物の植え付け状態がわかれば、世界の農業活動の規模が把握できる。この情報で商品取引業者は多大な利益を手にできる。政府民間ともに都市の経年変化、産業地帯の発達、交通路の成長ぶりを見るて、次の資金投入分野が把握できる。GEOINTを自然災害に組み合わせれば、人命、時間、経費の節約につながる。

 

GEOINTで米軍活動にも変化が生まれている。友軍敵軍の位置や、部隊の移動状況、活動内容がわかれば戦闘結果に影響が出る。GEOINTが特に効果を発揮するのがスマート兵器だ。攻撃対象の識別、位置の把握、攻撃タイミングは詳細情報で決まり、GEOINTシステムが多くを提供する。

 

中国はGEOINTの価値を理解し、高度技術として高性能コンピュータチップ、人工知能、バイオ技術、新素材と並ぶ重要分野とし、他国より優位に立とうとしている。基礎素材、部材、部品の供給を押さえれば、最終製品を支配できる。中国は自国経済の規模拡大のみならず、米国の安全保障を脅かすことまで考えている。

 

重要物質や製品のサプライチェーンで米国が脆弱性を抱えていることが多くの例で認識されているが、サプライチェーンをたどると中国やその他国の企業に到達し、多くが中国企業の出資を受けたり、統制されている。海外のサプライソースに依存することで米経済は雇用、歳入、競争力で代償を支払っており、次の技術進歩での優位性も犠牲にしている。

 

ジョー・バイデンは海外のサプライソースに過剰なまで依存する米国の危険を認識しつつ大統領に就任した。直後の数週間でバイデンは大統領命令に署名し、連邦政府が米国に源を発する製品サービスの利用を最大限に希求すべしとした。この大統領令のねらいは、戦略分野の国内企業で競争力を高め、米国民の雇用機会を高めることにある。

 

GEOINTに必要とされる戦略的なサプライチェーンは保護すべきだ。中国のみならず海外企業には民生GEOINTで支配的な立場を確保しようとしている。MITREコーポレーションによる最近の研究は迅速な行動を取らないと米国は民生GEOINTサプライチェーンで支配力を失う、あるいは基準認証の主導権を失うと警告している。

 

米政府はGEOINTへ依存度を高める中、民間企業へ業務委託も検討しており、ここに国外企業も含まれる。国外企業の多くが各国政府から補助金を受けており、低価格が生まれる背景となってお、米国企業への競争力を維持している。このまま続けば、米企業は技術面で後塵を拝し、価格面で政府から受注できなくなる。民生GEOINTが海外企業の手に入れば、特に中国系企業が利用すれば、米国の安全保障が危機にさらされる。

 

民生GEOINTサプライチェーンには広範な内容があり、レーダー衛星もそのひとつだ。GEOINTサプライチェーンには生データの解析、その他情報源との統合で有用かつ正確な情報を入手すること、共有を含む。

 

米国には安全かつ信頼性の高いGEOINT情報サプライチェーンが必要だ。米政府、米軍に民生GEOINTへのアクセスが必要だが、生画像、関連画像情報、融合データがすべて正確かつ完全であると確認の必要がある。外国が所有する、あるいは支配する企業に依存すれば、GEOINTが入手できても信頼できない情報になる。米国はペンタゴンでの中国企業の製品調達を禁止している。ZTE製品のように中国情報機関がアクセスできる構造になっているのが理由だ。中国製通信機器の調達は2019年の大統領令で禁止されたのは国家安全保障上の理由のためだ。中国企業が提供するGEOINTも同じでないか。

 

GEOINTは重要であり、サポートする米国内サプライチェーンが消失しては困る。実際に廃業した米企業は枚挙にいとまない。GEOINTサプライチェーン全体を米国の主導権の中にとどめておく必要がある。潜在的な敵勢力とのつながりは許容できない。国家地理空間情報庁((NGA)は民生GEOINT市場から調達ができない。NGAにはGEOINT情報サプライチェーン全体の安全性を確保する責任があり、入手情報の信頼度を保全する義務があるのだ。■

 

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America Must Secure Its Geospatial-Intelligence Information Supply Chain


April 13, 2021  Topic: Security  Blog Brand: The Buzz  Tags: GeospatialSupply ChainContractorsNational SecurityChinaMilitary

by Dan Goure

 

Dan Gouré, Ph.D., is a vice president at the public-policy research think tank Lexington Institute. Goure has a background in the public sector and U.S. federal government, most recently serving as a member of the 2001 Department of Defense Transition Team. You can follow him on Twitter at @dgoure and the Lexington Institute @LexNextDC.



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