スキップしてメイン コンテンツに移動

日本周辺での中露海軍の動き、演習の名目で示威行為を展開したいのか。国内があまりにも無関心な状況に大きな疑問。海上自衛隊はまじめに監視追尾しているのに黙殺?

 日本周辺でここまで中露両国が露骨な武力示威行動をとっているのに国内メディアは関心を示していないようです。でもUSNI Newsはいつもながらしっかりと事実を追ってくれています。なんか変な話ですね。


国人民解放軍北方作戦司令部が主導する中ロ「北方交流 2023」に向け、中国水上行動団(SAG)5隻が水曜日日本海で展開したと、解放軍日報が報じた。

中国水上行動集団(SAG)5隻は、駆逐艦CNS貴陽Guiyang(119)とCNSチチハルQiqihar(121)、フリゲートCNS棗荘Zaozhuang(542)とCNS日照 Rizhao(598)、油槽船CNS太湖 Taihu(889)で構成。ロシア海軍SAGは、駆逐艦RFS Admiral Panteleyev(548)、RFS Admiral Tributs(564)、コルベットRFS Gremyashchiy(337)とRFS Hero of the Russian Federation Aldar Tsydenzhapov(339)で構成する。

ロシア海軍太平洋艦隊沿海艦隊司令官ヴァレリー・カザコフ少将がロシアSAGを指揮し、演習の副司令官を務める。解放軍日報は、カザコフとそのスタッフが、指揮艦となるチチハルに乗り込んだと報じた。両国の航空機も参加した。


日本は、月曜日に対馬海峡を航行するPLA SAGを、前日の東調級偵察艦の通過から追跡した。

日曜日に、監視艦Kaiyangxing (796)が対馬の南西93マイルの地域を北東に航海するのを目撃していた。日曜日から月曜日にかけて、対馬海峡を北東に航行し、日本海に入った。

月曜日、PLAN SAGが対馬の南西80マイルの海域を北東に航行するのを目撃され、PLANはその後日本海に航行した。海上自衛隊の高速攻撃艦「おおたか」(PG-826)、掃海艇「やくしま」(MSC-602)、「とよしま」(MSC-685)、九州本島の海上自衛隊鹿屋航空基地を拠点とする第1航空郡のP-1海上哨戒機(MPA)がPLAN艦を監視した。

火曜日、浜田靖一防衛大臣は、ロシアと中国は近年、爆撃機の共同飛行や海上演習で軍事協力を強化していると指摘した。

「防衛省と自衛隊は、日本周辺における中国とロシアの軍事動向に引き続き強い関心を持ち、情報収集と分析に努め、監視に万全を期す」と浜田防衛相は述べた。

金曜日の午後8時、東調級監視船「玉亨星」Yuhengxing(798)が宮古島の南東93マイルの海域を北西に航行するのを目撃され、その後宮古海峡を北東に航行し東シナ海に入ったと、火曜日のJSOのリリースが伝えた。掃海艇とよしまがPLAN艦艇を監視し、同艦は大隅海峡を東に航行した。

火曜日午前8時、PLANの駆逐艦CNS廈門Xiamen (154)とフリゲートCNS揚州Yangzhou (578)は、宮古島の北東130kmを南下し、宮古海峡から太平洋に入るのを目撃された。統合幕僚監部発表によると、沖縄の那覇基地を拠点とする第5艦隊航空団の海上自衛隊P-3CオリオンMPAがPLAN船を監視した。

水曜日の統合幕僚監部発表によると、PLAN2隻は水曜日の午前4時、台湾の東海岸から67マイル東に位置し、日本の有人島で最西端にあたる与那国島の南西44マイルを北に航行しているのを目撃された。

PLAN艦艇は、与那国島と台湾の間の海域を北に航行し、その後、魚釣島の西80kmの海域を北に航行した。PLANの2隻はその後、東シナ海をさらに北上した。統合幕僚監部発表によると、護衛艦「あぶくま」(DE-229)と第5航空群のP-3CオライオンMPAがPLAN艦艇を追跡した。■

Chinese, Russian Warships Meet Near Japan for Naval Exercise - USNI News

By: Dzirhan Mahadzir

July 19, 2023 6:11 PM


コメント

このブログの人気の投稿

漁船で大挙押し寄せる中国海上民兵は第三の海上武力組織で要注意

目的のため手段を択ばない中国の思考がここにもあらわれていますが、非常に厄介な存在になります。下手に武力行使をすれば民間人への攻撃と騒ぐでしょう。放置すれば乱暴狼藉の限りを尽くすので、手に負えません。国際法の遵守と程遠い中国の姿勢がよく表れています。尖閣諸島への上陸など不測の事態に海上保安庁も準備は万端であるとよいですね。 Pentagon reveals covert Chinese fleet disguised as fishing boats  漁船に偽装する中国軍事組織の存在をペンタゴンが暴露   By Ryan Pickrell Daily Caller News Foundation Jun. 7, 3:30 PM http://www.wearethemighty.com/articles/pentagon-reveals-covert-chinese-fleet-disguised-as-fishing-boats ペンタゴンはこのたび発表した報告書で中国が海洋支配を目指し戦力を増強中であることに警鐘を鳴らしている。 中国海上民兵(CMM)は準軍事組織だが漁民に偽装して侵攻を行う組織として長年にわたり活動中だ。人民解放軍海軍が「灰色」、中国海警が「白」の船体で知られるがCMMは「青」船体として中国の三番目の海上兵力の位置づけだ。 CMMが「低密度海上紛争での実力行使」に関与していると国防総省報告書は指摘する。 ペンタゴン報告書では中国が漁船に偽装した部隊で南シナ海の「灰色領域」で騒乱を起こすと指摘。(US Navy photo) 「中国は法執行機関艦船や海上民兵を使った高圧的な戦術をたびたび行使しており、自国の権益のため武力衝突に発展する前にとどめるという計算づくの方法を海上展開している」と同報告書は説明。例としてヘイグの国際仲裁法廷が中国の南シナ海領有主張を昨年7月に退けたが、北京はCMMを中国が支配を望む地帯に派遣している。 「中国は国家管理で漁船団を整備し海上民兵に南シナ海で使わせるつもりだ」(報告書) 中国はCMMはあくまでも民間漁船団と主張する。「誤解のないように、国家により組織し、整備し、管理する部隊であり軍事指揮命令系統の下で活動している」とアンドリュー・エリク...

海自の次期イージス艦ASEVはここがちがう。中国の055型大型駆逐艦とともに巡洋艦の域に近づく。イージス・アショア導入を阻止した住民の意思がこの新型艦になった。

  Japanese Ministry of Defense 日本が巡洋艦に近いミサイル防衛任務に特化したマルチロール艦を建造する  弾 道ミサイル防衛(BMD)艦2隻を新たに建造する日本の防衛装備整備計画が新たな展開を見せ、関係者はマルチロール指向の巡洋艦に近い設計に焦点を当てている。実現すれば、は第二次世界大戦後で最大の日本の水上戦闘艦となる。 この種の艦船が大型になる傾向は分かっていたが、日本は柔軟性のない、専用BMD艦をこれまで建造しており、今回は船体形状から、揚陸強襲艦とも共通点が多いように見える。 この開示は、本日発表された2024年度最新防衛予算概算要求に含まれている。これはまた、日本の過去最大の529億ドルであり、ライバル、特に中国と歩調を合わせる緊急性を反映している。 防衛予算要求で優先される支出は、イージスシステム搭載艦 ( Aegis system equipped vessel, ASEV) 2隻で、それぞれ26億ドルかかると予想されている。 コンピューター画像では、「まや」級(日本の最新型イージス護衛艦)と全体構成が似ているものの、新型艦はかなり大きくなる。また、レーダーは艦橋上部に格納され、喫水線よりはるか上空に設置されるため、水平線を長く見渡せるようになる。日本は、「まや」、「あたご」、「こんごう」各級のレーダーアレイをできるだけ高い位置に取り付けることを優先してきた。しかし、今回はさらに前進させる大きな特徴となる。 防衛省によると、新型ASEVは全長約620フィート、ビーム82フィート、標準排水量12,000トンになる。これに対し、「まや」クラスの設計は、全長557フィート強、ビーム約73フィート、標準排水量約8,200トンだ。一方、米海軍のタイコンデロガ級巡洋艦は、全長567フィート、ビーム55フィート、標準排水量約9,600トン。 サイズは、タイコンデロガ級が新しいASEV設計に近いが、それでもかなり小さい。Naval News報道によると、新型艦は米海軍アーレイ・バーク級フライトIII駆逐艦の1.7倍の大きさになると指摘している。 武装に関して言えば、新型ASEVは以前の検討よりはるかに幅広い能力を持つように計画されている。 同艦の兵器システムの中心は、さまざまな脅威に対する防空・弾道ミサイル防衛用のSM-3ブロックII...

次期高性能駆逐艦13DDXの概要が明らかになった 今年度に設計開始し、2030年代初頭の就役をめざす

最新の海上安全保障情報が海外メディアを通じて日本国内に入ってくることにイライラしています。今回は新型艦13DDXについての海外会議でのプレゼン内容をNaval Newsが伝えてくれましたが、防衛省防衛装備庁は定期的にブリーフィングを報道機関に開催すべきではないでしょうか。もっとも記事となるかは各社の判断なのですが、普段から防衛問題へのインテリジェンスを上げていく行為が必要でしょう。あわせてこれまでの習慣を捨てて、Destroyerは駆逐艦と呼ぶようにしていったらどうでしょうか。(本ブログでは護衛艦などという間際らしい用語は使っていません) Early rendering of the 13DDX destroyer for the JMSDF. ATLA image. 新型防空駆逐艦13DDXの構想 日本は、2024年度に新型のハイエンド防空駆逐艦13DDXの設計作業を開始する 日 本の防衛省(MoD)高官が最近の会議で語った内容によれば、2030年代初頭に就役開始予定のこの新型艦は、就役中の駆逐艦やフリゲート艦の設計を活用し、変化する脅威に対し重層的な防空を提供するため、異なるコンセプトと能力を統合する予定である。  防衛装備庁(ATLA)の今吉真一海将(海軍システム部長)は、13DDX先進駆逐艦のコンセプトは、「あさひ」/25DD級駆逐艦と「もがみ」/30FFM級フリゲート艦の設計を参考にすると、5月下旬に英国で開催された海軍指導者会議(CNE24)で語った。  この2つの艦級は、それぞれ2018年と2022年に就役を始めている。  13DDX型は、海上自衛隊(JMSDF)が、今吉の言う「新しい戦争方法」を含む、戦略的環境の重大かつ地球規模の変化に対抗できるようにするために必要とされる。防衛省と海上自衛隊は、この戦略的環境を2つの作戦文脈で捉えている。  第一に、中国、北朝鮮、ロシアが、極超音速システムを含むミサイル技術、電子戦(EW)を含むA2/AD能力の強化など、広範な軍事能力を急速に開発している。第二に、ウクライナにおけるロシアの戦争は、弾道ミサイルや巡航ミサイルの大規模な使用、EWやサイバー戦に基づく非対称攻撃、情報空間を含むハイブリッド戦争作戦、無人システムの使用など、新たな作戦実態を露呈したと説明した。  新型駆逐艦は、敵の対接近・領域拒否(A2/A...