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★米海軍レイルガン開発はここまで来ている


  • これも何度も出てくる話題ですが、レイルガンの開発は本当に順調なのでしょうか。レイルガンの基本は電力であり、むしろ運動エネルギーを使う超高速弾に関心が移りそうな気もします。しかし既存装備で運用した場合の運動エネルギーを考えるとそんなにすごい威力はないのではと思えますが、真相はいかに。

 

U.S. Navy Rail Gun to Test Rapid Fire and Move Closer to Combat

米海軍レイルガンは迅速連続発射テスト中で実戦化に近づいている


December 17, 2017


ッハ7.5まで電動加速される米海軍の超高速発射弾はレイルガンから発射
され敵の水上艦船、地上車両、ミサイルを狙い射程は最大100カイリ(約185
キロ)だ。
  • 未来の話に聞こえるがSF映画の世界ではなく、あと一歩で実戦投入できる。実現すれば遠距離攻撃しながら敵は攻撃できなくなるはずだ。投入エネルギーは時速160マイル(約200キロ)で走行する小型乗用車とほぼ等しいと開発陣は説明。
  • 海軍研究本部(ONR)は電磁レイルガンを実験室から海軍水上船センターのあるダールグレンでレップレイトテスト試射場に設置し発射テストを行う。
  • 「初期レップレイト発射(連続発射)は低出力ながら成功しています。次のテストはエネルギーを増加させながら安全を確保し、発射回数も増やし一斉射撃も試します」とONRは説明。
  • レイルガンのレップレイト発射テストでは今夏に20メガジュールでの発射に成功し、来年は32メガジュールに増加させる。ちなみに1メガジュールとは1トンの物体を時速160マイルで動かすのと等しいとONRは説明。
  • 「レイルガンやその他指向性エネルギー兵器は将来の海洋優位性達成の手段」とONRで海軍航空戦兵器開発部をまとめるトーマス・ビュートナー博士Dr. Thomas Beutnerは述べている。「米海軍がこの画期的技術を最初に実用化して敵勢力への優位性を維持する必要がある」
  • 作動には電力でパルスを生成させる。パルス生成系統にコンデンサーが瞬時に大電流を放出する。電流は3百万から5百万アンペアで10万分の一秒に1,200ボルトを放出するという。これで重量45ポンドの物体を百分の一秒でゼロから五千マイルに加速する。
  • 時速5,600マイルに達すると超高速発射弾となり運動エネルギーが武器となる。爆発物は使わない。超高速発射弾は秒速2キロと通常の兵器の三倍の速力を実現する。発射回数は毎分10発だという。
  • 巡航ミサイル迎撃の能力もあり、発射弾は艦内に大量搭載できる。大型ミサイルとちがい超高速発射弾の単価は25千ドルにすぎない。
  • レイルガンの出力は艦内電力系統または超大型バッテリーで確保する。装備は大きく発射機、エネルギー貯蔵、パルス生成ネットワーク、超高速発射弾、砲台と五つにわかれる。
  • 現在はGPS誘導で固定目標、静止目標の攻撃を想定しているが、将来はレイルガンで移動目標も攻撃対象になると海軍は説明してきた。
  • 海軍はDoDや陸軍とともにレイルガンの超高速発射弾を海軍の5インチ砲や陸軍榴弾砲といった既存装備で運用する実験を行っている。
  • また電磁レイルガンをハイテク艦のDDG-1000駆逐艦に2020年代中ごろまでに搭載できないかと検討中だ。
  • DDG-1000には統合給配電系統があり、艦内で十分な電力供給が可能だ。海軍上層部もDDG-1000がレイルガン搭載に最適と認めながら追加検討でリスク対応も必要だとする。
  • DDG-1000は統合給配電系統の70メガワット発電容量が将来のレイルガン運用の鍵を握ると見られる。
  • またDDG-1000級の排水量は15,482トンとイージス搭載駆逐艦の9,500トンより大きい。
  • DDG-51アーレイ・バーク級駆逐艦でのレイルガン運用も将来の可能性がある。技術面の要求からその程度の艦体が必要だ。そのため海軍の小型沿海部戦闘艦で電磁砲の運用は無理となりそうだ。■



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