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★ロッキードが開発するグレイウルフ巡航ミサイルはどこが違うのか

Aerospace Daily & Defense Report

Lockheed To Develop ‘Gray Wolf’ Cruise Missile

ロッキードが開発する「グレイウルフ」巡航ミサイルとは
ロッキード・マーティンのミサイル火器管制部が競合6社を破りAFRLの「グレイウルフ」巡航ミサイル開発実証契約を獲得した。
Dec 20, 2017James Drew | Aerospace Daily & Defense Report

空軍研究事件部門(AFRL)がロッキード・マーティンに開発させる巡航ミサイルは多数一斉発射し高度防空網を突破できる自律運用を目指す。
同社のミサイル火器管制部門(在ダラス)が競合6社を破り、5か年で納期数量未定の契約を110百万ドルで勝ち取り、AFRLが目指すグレイウルフGray Wolf巡航ミサイル実験に取り組む。
契約ではAFRLが2017年3月発表の仕様書の低コスト遷音速巡航ミサイル試作型の「設計、開発、製造、試験」を実施し、ネットワーク技術の応用で高度の航法性能と残存性を発揮しながら特定目標の攻撃を行う想定だ。
AFRLは110百万ドルを二社に執行させるつもりだったがロッキードが全額契約を勝ち取ったようだ。
国防総省の12月18日発表では前渡金2.8百万ドルを提供し発注時期は2022年まで延長可能としている。上記の仕様書は5月に改訂されグレイウルフ契約は二年延長可で2024年までとしている。
国防産業界はグレイウルフについてコメントを積極的に出していないが、米空軍文書から情報の一部が判明している。
AFRL仕様書ではスパイラル状に変化する開発形態を想定しており、目標は低コスト生産工程を駆使した生産方式と個体間で協同作動した形の攻撃をともに実証するものとある。
AFRLは産業界が消耗品扱いの巡航ミサイルを小規模納入かつ期限超過でも低価格にできるか見たいとし、現在の単価数百万ドルと比較する。また新方式の運用、戦術、技法、手順、規制方針が自律能力の付与兵器グレイウルフに適用できるか確認したいとしている。
ロッキードの巡航ミサイルにはペイロード多数が搭載され、運動性エネルギー攻撃、電子攻撃や情報収集監視偵察機能も試されるはずだ。
攻撃効果の実現にはネットワーク化したミサイルが統合防空体制の各種手段を使用不能にしながら突入する必要があり、敵の地対空ミサイル、レーダー、通信機能への対抗を想定している。
「低単価で調達しやすいミサイルは損耗を前提で敵には高コスト対応をさせる」とAFRLのプレゼンテーションで説明していた。「スパイラル状に本体を進展させれば迅速技術試作に繋がり一層多くの発展性が実現する」
これと似た方法をAFRLが以前実施している。低コスト損耗可能攻撃用無人航空機実証事業 Low-Cost Attritable Strike Unmanned Aerial System Demonstration がそれで2016年にクラトスディフェンス&セキュリティソリューションズKratos Defense & Security Solutions がXQ-58Aヴァルキリーで契約交付を受けている。DARPAにはグレムリン事業がありダイネティクスDyneticsジェネラルアトミックス両社が契約を獲得し、無人航空機をロッキードC-130ハーキュリーズでの発進回収する予定だ。

グレイウルフは空軍にとって使い勝手の良い兵装になる見込みで爆撃機や輸送機以外に戦略能力室提案の「兵器庫(重武装)」機からも発射することになるかもしれない。■

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