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★ボーイング・ディフェンスから謎の機体を12月19日発表

  • 12月19日発表ですか。期待しましょう。時差がありますからこちらでは20日でしょうか。写真ではどう見ても尋常な機体ではないですね。

Boeing Defense Teases Mystery Aircraft Unveiling By

Hiding It Under A Black Sheet

ボーイングディフェンスが謎の機体を黒布に隠し発表への期待を高める
The strange teaser came on Twitter, showing a puzzling design that the company says will "change the future of air power."
ツイッター上で通告した同社によれば「航空戦力の未来を変える」設計だという

BOEING VIA TWITTER
BY TYLER ROGOWAYDECEMBER 14, 2017

  • ボーイング・ディフェンスがツイッターで思わせぶりな投稿をした。「力強い? チェック。 準備万端? チェック。航空戦力を一変? チェックしてください。12/19に発表!#PhantomWorks」とある。ファントムワークスはロッキードの伝説的なスカンクワークスをモデルに同社が作った社内先端技術設計部門だ。
  • 新型軍用機のお披露目には新車発表を思わせる派手な企画がつきものだが今回はこの新型機について分かっていることが何もないことが違う。

Robust? Check
Ready? Check
Changing future air power? Check it out!

See the reveal 12/19! #PhantomWorks
  • 一見するとこの新型機はシエラネヴァダコーポレーションのドリームチェイサー軌道飛行機のように見える。だがボーイングは同事業に参画していないので、同様な事業を自社単独で開始するのは変に思えるが、不可能ではない。ボーイングには再利用可能な宇宙機X-37Bの製作実績があるが、それ以前にスペースシャトルで長い実績がある。ボーイングはスペースシャトルのもともとの製造業者ロックウェルを1996年に買収している。国防用に類似した製品を投入しようとしているのか。
  • ボーイングはペンタゴンの最先端研究開発部門DARPAからの受注で新型宇宙機XS-1の開発中だ。今回の機体はこの事業と関連あるのか。リスク低減策としての縮小版か技術実証機かもしれない。
  • あるいは宇宙と無関係かもしれない。見えるのは機体後部からの姿だけだ。傾斜がついた尾翼あるいは操縦舵は非常に肉厚で機体制御用だろう。また機首が二輪で主脚も頑健なことからミッション内容がうかがえる。
  • ボーイングには2000年代初頭に高性能無人戦闘航空機コンセプトで新分野を拓いた実績がある。X-45CファントムレイUCAV試作機が注目を集め、高性能かつステルス機能がついていた。ボーイングはジェットエンジン以来最大規模の航空戦闘革命を始めるように映った。ただし米空軍の関心が急速に萎えてしまった。
  • 米空軍にはローエンドUCAVに対する関心があり、使い捨て機材構想、有人戦闘機から「忠実なるウィングマン」として運用するコンセプトもある。あるいは別のUCAVと大量の機体を運用するコンセプトもある。だが現時点の契約企業は標的無人機のメーカーのクラトスであり、ボーイングではない。
  • 以上を踏まえるとボーイングがUCAVコンセプトでまた大きな一歩を踏み出したのか、あるいは後日そのような機能を実現するための試作機を発表しようとしているのではないか。

BOEING
X-45C Phantom Ray UCAV.
  • 別の可能性は米海軍の求める空母運用型空中給油システム(CBARS)への同社の回答だ。同事業ではボーイング提案はまだ出ておらず、要求内容から低視認性(ステルス)が取り除かれたため、奇妙な外形の機体は十分な量の燃料を機体に搭載するためなのか。ボーイングはCBARSを足掛かりにハイエンド無人戦闘航空機を作り、将来のUCAV事業をめざしているのか。
  • 同社が最近オーロラ・フライトサイエンシズを買収したことと関係があるのではと考える向きもあろう。今の時点では何とも言えないが、可能性は低いようだ。同社がDARPA事業で手掛けたダクテッドファン技術はXV-24ライトニングストライクに搭載されているが今回の写真を見る限り同技術は応用されていない。また買収はごく最近のことであり、オーロラ・フライトサイエンシズの機体設計をボーイングがこのような形で早速発表するとは妙な話だ。

追記
  • ボーイングが極めて長くステルス機に関係してきたことを考えると今回の機体は実は20年の技術開発の結果なのかもしれない。

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Colonel Doug Benjamin in Boeing's other worldly and once very secret Bird of Prey technology demonstrator.
Contact the author: Tyler@thedrive.com


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