米国防安全保障協力庁(DSCA)はドイツはP-8Aポセイドン5機と関連支援訓練装備を総額17.7億ドルで購入すると発表した。
DSCAは本件に関し、「今回の売却によりドイツは現在さらに将来の行為に対応する能力を獲得し、連合国の海洋作戦に寄与可能となる」と発表。▼ドイツは現在ロッキードP-3Cオライオンを供用中だが、同機は稼働期間が終わりつつあり、2024年退役する。▼ドイツは後継機種としてP-8Aポセイドンを選択した。▼ドイツは新型機導入により海洋監視用機材(MSA)を近代化し、今後30年間稼働し続けれるようになる。▼P-8への機種転換は問題なく進み、部隊編入されるだろう。▼機体と合わせ支援装備が導入されても域内の軍事バランスそのものがくずれるわけではない。▼P-8は強力な多任務海洋哨戒機で監視偵察任務以外に捜索救難や対潜戦を展開できる。▼ボーイング製の同機は民生仕様の737NGと86%が共通で、運用は極めて効率がよい。▼ただし、民生型と比べP-8では機体が強化され低空運用を考慮しており、ターボファン双発になっているが、旧型オライオンは四発ターボプロップ機である。▼ドイツのP-3C8機は海洋哨戒飛行や偵察に使われている。▼同機は米海軍で1960年代に供用開始し、以後長期間にわたり飛行している。▼ドイツはオライオンの補修改修案も検討したが、費用面と技術上の課題により断念した。▼ドイツ政府も航行の自由を提唱し、ドイツ海軍フリゲート艦一隻を南シナ海へ今年夏に派遣する。▼同艦は中国が一方的に領有を主張しながらも国際社会が認めない海域を航行する。▼ドイツ海軍が同海域を前回航行したのは2002年のことで、今回の派遣は国際法へのドイツの貢献を具現するものとして評価が高い。▼ただし、同艦は中国の主張する島しょ部の12カイリ以内には進入せず、結果として中国の主張を認めてしまうことになる。
海洋哨戒機能を向上させ、航行の自由原則を訴える姿勢を示しながら、海軍力を誇示する意向はドイツにあるのだろうか。あるいは南シナ海での中国の主張を間接的に認めることになるのか、注目だ。■
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Germany Is Buying This Plane to Kill Submarines - In the South China Sea?
by Caleb Larson
April 20, 2021 Topic: Germany Blog Brand: The Reboot Tags: P-8 PoseidonP-8Anti-submarineASWSubmarine WarfareMilitary
Caleb Larson is a Defense Writer with The National Interest. He holds a Master of Public Policy and covers U.S. and Russian security, European defense issues, and German politics and culture.
Image: Wikimedia
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