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ウクライナ空軍はMiG-29部隊を保有。だがロシアに対して有効な防空体制を維持できるのか。

 

 

ウクライナの防衛体制が注目の的となっていますが、空軍戦力はどんな状態名なのでしょうか。Forbesの記事からのご紹介です。メディア関係者の皆様へ。MiG29という機材は存在しませんので、MiG-29と正しく真実を報道していただくようお願いします

 

ウクライナ空軍のMiG-29が北米を1992年に巡回した。 PHOTO VIA WIKIMEDIA COMMONS

 

 

 

 

所により機数が異なるが、ウクライナはMiG-29を37機から70機保有しているらしい。全機が1991年に旧ソ連から移譲されたものだ。

 

煙を多く出すRD-33双発で強力な短距離戦闘機のMiG-29は、Su-27もあわせ、ウクライナは首都キエフ近郊の基地から発進させる。

 

だがMiG部隊が侵攻してくるロシア軍に打撃を与えると考えてはならない。

 

最大の問題は機材の老朽化だ。またパイロット不足のため運行できない機体が多数ある。

 

ソ連崩壊の1991年当時、ウクライナ国内にMiG-29が200機超展開していた。その後20年経過し、ウクライナは一部機材を海外販売し機数を減らし、自国では乗員を確保できないままだ。

 

紙の上ではウクライナ空軍は2014年2月時点でMiG-29を80機運用していたが、ロシア軍が侵攻しクリミア半島をウクライナから奪った。その時点でMiG機の半数近くがクリミア半島にあった。ロシアは45機を捕獲した。

 

一年が経ち、ウクライナは19機のMiG-29をかき集めた。軍事衝突が拡大し、ロシア軍は反政府分離勢力をドンバス地方で支援し、ウクライナ空軍は必死の思いで稼働可能機材を集め、ウクライナファルコン空技チームのMiG-29機も武装の上、投入したほどだった。

 

ロシア軍、分離勢力武装勢力の防空部隊によりウクライナはMiG-29をクリミアで2機喪失したが、稼働可能なMiGはその後順調に増え、クリミアから運んだ分解状態の機体も組み立て、さらに保管中の機材も引っ張り出した。

 

現在のウクライナ空軍は六個飛行隊でMiG-29を基地三箇所から運用する。ロシア軍が侵攻してきた場合、MiG部隊は圧倒的に数の上でまさる敵に対峙することになる。

 

ただし、MiGを何機投入できるかが不明だ。パイロット不足が顕著なためだ。

 

世界各地の空軍部隊では単座戦闘機1機につきパイロット3名を確保するのが普通だ。この比率があればパイロットは休養、訓練、事務作業をこなしつつ、機体を効率よく運用できる。

 

この3対1の比率だとウクライナ空軍にはパイロット400名近く必要となるが、2019年2020年続けて70名が退職した。給与が低いこと、書類事務作業が負担になっていることを理由としており、訓練が十分できず、ロシア軍との対決に準備が足りない状況だ。

 

2021年7月にはパイロット5名が一度に契約更新を拒んだ。このままだと空軍戦闘機部隊の即応体制が大きく落ち込んでしまうとの懸念が出ている。

 

ロシアの脅威の高まりで愛国心が高まっているとはいえ、航空要員が空軍に残るかが不明だ。とはいえ最良の条件のもとで70機に十分なパイロット数が確保できてもウクライナ空軍がロシア軍の侵攻に対抗するのは厳しいと言わざるを得ない。■

 

Ukraine Has Lots Of MiG-29s, But It Might Not Have Enough Pilots

David AxeForbes Staff

Aerospace & Defense


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