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再掲示)KC-46A空軍納入仕様第一号機が初飛行したが前途多難の様子

​KC-46開発は固定価格制度が適用され納入が遅れればボーイングの負担分が増えてしまうため同社も必死になっているのですが、いろいろな問題が発生しており、モグラたたきの様相を示しています。燃料ポッドは海軍等向けの装備で、米空軍としては、あるいはボーイングとしてはブーム式給油が出来ればまずことが足り、納入実績となるため見切り発車するのでしょう。日本も同機を発注しているのですが、ちっともほかの国からの受注がありませんね。

Boeing flies first KC-46A tanker for US Air Force ボーイングがKC-46Aの空軍引き渡し用機材一号機を初飛行

ボーイングジャパンのウェブサイトより
 05 DECEMBER, 2017
SOURCE: FLIGHTGLOBAL.COM
BY: LEIGH GIANGRECO
WASHINGTON DC

KC-46Aの米空軍向け引き渡し機材一号機が初飛行し、遅れている納入が2018年に実現しそうだ。
ボーイングがこれまで飛ばしているのはテスト機材で同社は翌年に第一期分として18機の実用型機材の引き渡しを迫られている。米空軍は一号機引き渡しを2017年末と期待していた。
米政府会計検査院の報告書によればボーイングは第一期18機を2018年2月までに納入予定で、当初の計画より7か月遅延する。コバム製主翼取付空中給油ポッドは来年10月に別途納品されるとボーイングは認めた。
連邦航空局による型式証明発行でボーイングは日程管理に苦しんでいる。KC-46には基本形767に給油装備を付けたことで改正証明がFAAから、さらに軍用仕様にしたことで補完証明が必要になっている。ボーイングは前者を2017年末、後者を2018年中に取得すると見込む。
だがKC-46の難関はこれだけではない。ボーイングは今年初めに見つかった問題の解決を迫られている。米空軍はKC-46で「カテゴリー1不具体事象」三点を把握しており、ブームの摩耗はまだ解決策が見つかっていない。現行の給油機も空中給油時に同様の摩耗問題を発生させているが、ボーイングはKC-46での問題の発生頻度を既存機と比較の上把握していない。■

コメント

  1. いつも楽しく拝読させていただいてます。
    何日か前から表示が崩れいていて、PC・スマホとも非常に読みにくい状態が続いております。
    厚かましいお願いとは思いますが、なんとかご対処願えませんでしょうか?

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