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米軍の中東方面増派の状況(2)アイク、ヴィンソン両空母打撃群も本国から移動を開始。(USNI News)

 

USS Dwight D. Eisenhower (CVN-69) deploys from Naval Station Norfolk, Oct. 14, 2023. US Navy Photo

ドワイト・D・アイゼンハワー、カール・ヴィンソン両空母打撃群が出港、フォード、レーガンと合わせ4個打撃群が展開する

海軍の空母2隻が今週配備され、現在空母打撃群4個が世界展開していることがUSNI Newsの取材で分かった。

USSドワイト・D・アイゼンハワー(CVN-69)はノーフォーク海軍基地を10月14日土曜日の朝、出発した。アイクは地中海に派遣される。

一方、USSカール・ヴィンソン(CVN-70)は、インド太平洋への展開のため、木曜日にカリフォルニア州ノースアイランド海軍航空基地を静かに出発したと、海軍関係者が金曜日にUSNIニュースに確認している。

米海軍はアイゼンハワーCSGの配備予定を出発数日前に公表したが、ヴィンソンの配備については発表していない。木曜日にコメントを求められた米第3艦隊スポークスマンは、ヴィンソンが航行中であることを確認する声明を出したが、空母の配備状況は明らかにしなかった。

USSカール・ヴィンソン(CVN-70)は現在、米第3艦隊作戦区域で通常作戦を実施中である。米第3艦隊は同盟国協力国とともに、インド太平洋地域の安全保障を支える航行の自由、法の支配、その他の原則を推進するために活動すると、米第3艦隊は声明で述べた。

米太平洋艦隊は2018年以降、当時の米太平洋艦隊司令官(現米インド太平洋司令官ジョン・アキリーノ提督)の判断で、西海岸からの空母打撃群と水陸両用準備群の展開を不定期に発表している。昨年11月、マキンアイランド水陸両用即応集団と第13海兵遠征隊は、海軍から発表もなく、インド太平洋への展開のために静かにサンディエゴを出発していた。

ドワイト・D・アイゼンハワー空母打撃群には、アーレイ・バーク級駆逐艦USSグレイブリ Gravely(DDG-107)とUSSメイソン Mason(DDG-87)、タイコンデロガ級誘導ミサイル巡洋艦USSフィリピンシー Philippine Sea(CG-58)が含まれる。

「水上艦とともに、IKECSGは空母打撃群(CSG)2の幕僚、空母航空団(CVW)3と幕僚、駆逐艦飛行隊(DESRON)22の幕僚、情報戦司令で構成されている」と、海軍は今週初めのニュースリリースでアイクの展開を発表した。

一方、カール・ヴィンソン空母打撃群はタイコンデロガ級誘導ミサイル巡洋艦USSプリンストン(CG-59)、アーレイ・バーク級誘導ミサイル駆逐艦USSホッパー(DDG-70)、USSキッド(DDG-100)、USSステレット(DDG-104)、USSウィリアム・P・ローレンス(DDG-110)で構成している。

ヴィンソンとアイゼンハワーの配備は、ガザ地区を統治する米国務省指定テロリスト集団ハマスがイスラエル南部の民間人への攻撃を先週開始し、中東で激しい紛争が起きる中で行われた。ウォール・ストリート・ジャーナルが金曜日に報じたところによると、ガザでは1800人近く、イスラエルでは1300人近くがこの紛争で死亡している。

ロイド・オースティン国防長官は、この攻撃の後、USSジェラルド・R・フォード(CVN-78)空母打撃群に今週イスラエルに近づくよう命じた。フォードは、ロシアがウクライナに侵攻する中、米欧州司令部における米国の継続的なプレゼンス・ミッションを継続するため地中海で活動中だった。

米艦隊司令官ダリル・コードル海軍大将は、金曜日にUSNIニュースに対し、アイゼンハワーCSGが、現在東地中海にいるフォード空母打撃群と交代すると語った。

海軍の最新鋭空母フォードは、最初の世界展開のため5月初旬にノーフォークを出発し、6月中旬から地中海で活動している。

一方、海軍の前方展開空母USSロナルド・レーガン(CVN-76)もパトロールに出ているが、現在は韓国の釜山に寄港中だ。レーガンは今週、韓国と日本との訓練を終えた。

USNI News Fleet and Marine Trackerによると、打撃群4つが航行したのは2021年初頭以来のことだ。■

Carriers Eisenhower, Vinson Deploy; 4 Strike Groups Underway - USNI News

By: Mallory Shelbourne

October 14, 2023 10:44 AMUpdated: October 14, 2023 5:22 PM


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