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イランの影を意識し、事態が拡大すればいよいよ米国も対イラン戦を覚悟すべき時が来る

 A U.S. Air Force F-22 Raptor from the 95th Fighter Squadron, Tyndall Air Force Base, Fla., moves into position behind a KC-135 Stratotanker from the 100th Air Refueling Wing, RAF Mildenhall Air Base, England, to conduct aerial refueling Sept. 4, 2015, over the Baltic Sea. The U.S. Air Force has deployed four F-22 Raptors, one C-17 Globemaster III, approximately 60 Airmen and associated equipment to Spangdahlem Air Base, Germany. While these aircraft and Airmen are in Europe, they will conduct air training with other Europe-based aircraft. (U.S. Air Force photo by Tech. Sgt. Jason Robertson/Released)

A U.S. Air Force F-22 Raptor from the 95th Fighter Squadron, Tyndall Air Force Base, Fla., moves into position behind a KC-135 Stratotanker from the 100th Air Refueling Wing, RAF Mildenhall Air Base, England, to conduct aerial refueling Sept. 4, 2015, over the Baltic Sea. The U.S. Air Force has deployed four F-22 Raptors, one C-17 Globemaster III, approximately 60 Airmen and associated equipment to Spangdahlem Air Base, Germany. While these aircraft and Airmen are in Europe, they will conduct air training with other Europe-based aircraft. (U.S. Air Force photo by Tech. Sgt. Jason Robertson/Released)

ヒズボラがイスラエルを攻撃すれば、アメリカはイランを攻撃しなければならない

スラエルとパレスチナの紛争は、新たな局面を迎えた。

もはや反乱軍との戦争ではなく、陰惨だが自己完結した事態になり、紛争はグローバル化している。

西側諸国政府が和平への期待と嘆願を表明している(イスラエルが、ハマスのように残忍な行動をとる反政府勢力と和平を結べるわけがない)だけでなく、重要なのは、熱狂的な反ユダヤ主義で反米国家のイラン・イスラム共和国だ。

2020年2月、ハマスとイランは協力関係を深めるシグナルを送り、イスラエル情報機関は、ハマスがイランの支援を得て、イスラエルに対する新たな宗教戦争のため武器を備蓄中と懸念していた。

イランがヒズボラ、ハマス、ファタハを結びつける

さかのぼること2017年、ファタハ(ハマスのかつてのライバル)の指導者たちは、レバノンを拠点とするシーア派テロ組織ヒズボラの指導者たちとベイルートで会談した。その2017年12月の会合で、ヒズボラとハマスの指導者たちは、"(イスラエルに対する)第3次インティファーダを活発化させる"ために互いに協力すると合意した。

以来、イランは、レバノンのヒズボラ、パレスチナ自治区のハマス、さらにはファタハを、イスラエル軍を脅かす統合軍へと結びつけるために動いてきた。

イスラエルに対するハマスによる攻撃は、イランの作戦が功を奏していることを証明している。これは孤立した事件ではない。ハマスの攻撃、そしてヒズボラのイスラエルに対する攻撃が間もなく起こるにせよ、イランが煽る広範な地域紛争の一部となる。

テヘランが地域に混乱を起こせば起こすほど、イランはその混乱を利用し中東で支配的地位に上り詰めることができる。イランはかつてのサファヴィー朝帝国を再構築しようとしており、イスラエル人の骨の上にこの難題を成し遂げようとしているのだ。

ワシントンの政策立案部門は、イスラエルに対するハマスの攻撃にまったく不意を突かれた。多くの人々が「イスラエルの9.11」と呼ぶ恐ろしい攻撃を受け、西側指導者は自制を求め、紛争を可能な限り局地的なものにとどめようと努めている。

こうしたナイーブな政策立案者たちが理解していないのは、この紛争が本質的に地域紛争だが、中国とロシアがイランを支援し続けていることを考えれば、世界的な紛争になる可能性さえあるということだ。

したがって、米国は今回の紛争に積極的になるべきである。

イランの大戦略

筆者は、新たな地域紛争に地上軍を投入することを提案しているわけではない。しかし、イランは明らかに、この攻撃によってアメリカの地域に対する支配力を緩めようとしている。

そこで筆者が提案するのは、いざというときにイスラエルに情報、資金援助、外交支援を提供する協調戦略である。

とはいえ、イスラエル単独でイランの脅威に対処できない。

そして、徐々に実現しつつあったサウジとイスラエルの安全保障同盟が、ガザのパレスチナ・アラブ人に対するイスラエルの報復によって妨げられたとすれば、ワシントンはイランに関与をもっと求められる。

今回の卑劣な事件におけるイランの隠された邪悪な手を察知したイスラエルは、イランの背信行為を遅らせるためにできることをした。イスラエル空軍は、イラクとシリアを横断するイラン発の軍事輸送隊に攻撃を開始した。

懸念されたのは、イランがレバノンのヒズボラに武器と、おそらくはさらに多くの人員(イラン革命防衛隊は日常的にヒズボラを支援するために派遣されている)を供給するため同輸送隊を移動させているということだった。

しかし結局のところ、サウジアラビアの支援がなく、アメリカの後ろ盾がなければ、イランの支援を受けたヒズボラがイスラエルに対して持続的なテロ作戦を開始すれば、イスラエルは完全に圧倒されるだろう。

残念だが、筆者は今や、リンジー・グラムを擁護しなければならない。リンジー・グラム上院議員(サウスカロライナ州選出)は、筆者とは意見の相違が多い人物だ。外交政策に関しては、彼は口が軽いし、戦略のセンスも杜撰だと思う。

最近、グラム上院議員は、ヒズボラがイスラエルに対し第二戦線を開いた場合、アメリカは空軍を派遣してイランの石油精製所を爆撃すべきだと述べた(これらの精製所はイランの戦争マシーンにとって重要な資金源である)。

グラムの発言は新保守主義的なものではなかった。新保守主義的な外交政策とは、先制的な軍事攻撃で外国の体制を変えようとするものだ。グラム発言は、合理的かつ抑止力に基づくものだった。

イスラエルへのハマスの攻撃は、イランを中心とする国家主体による大きな動きの一部であり、既存の地域秩序を消滅させ、イラン主導の秩序に変えようとする大戦略の一環である。

アメリカの国益は、石油が豊富な中東で支配的なプレーヤーであり続けることである。これは必ずしもアメリカが中東の石油に依存しているからではない。しかし、中国を筆頭に、世界の他の多くの国々がそうだからである。中東における支配的地位を確保することで、アメリカはエネルギーの流れを決定することができる。

イスラエルはサウジアラビア同様、この地域の重要なパートナーである。

中国はすでに、サウジアラビアをアメリカの戦略軌道から切り離し始めている。イランの行動によってワシントンがイスラエルを失ったり、イスラエルのパートナーが減れば、中国は米国に対し優位に立つことになる。

イランを抑止できるのは米国だけだ

イラン・イスラム共和国は、1979年の建国以来、大中東における戦略的敵国である。イランがこの地域で血なまぐさい大戦略を達成するのを手助けするのは、米国の国益にとって重大な害となる。

グラム議員がイランの石油精製所を脅すのは間違っていた。もしヒズボラがイスラエルに対する第二戦線を張れば、我々はそれをアメリカの国益に対する脅威と見なし(実際そうだ)、イスラエルに代わり報復するだろう。■


America Must Attack Iran if Hezbollah Strikes Israel - 19FortyFive

By

Brandon Weichert

Brandon J. Weichert is a former Congressional staffer and geopolitical analyst who recently became a writer for 19FortyFive.com. Weichert is a contributor at The Washington Times, as well as a contributing editor at American Greatness and the Asia Times. He is the author of Winning Space: How America Remains a Superpower (Republic Book Publishers), The Shadow War: Iran’s Quest for Supremacy (March 28), and Biohacked: China’s Race to Control Life (May 16). Weichert can be followed via Twitter @WeTheBrandon.


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