ジョー・バイデン大統領は、USSジェラルド・R・フォード空母打撃群をイスラエル沖に派遣した。▼イスラエルが敵を食い止め、ハマスの殲滅と人質の救出を可能にするための派遣は正しいが、フォード打撃群が具体的に何をするのかはまだ不明だ。▼捕虜となったアメリカ人の救出にSEALチームをガザに投入するためなら空母が必要なわけではないし、アメリカ人を避難させるために米海軍の最新鋭空母が必要なわけでもない。▼テルアビブ郊外のベン・グリオン空港は機能し続けているし、オスプレイはクレタ島のソウダ湾にあるアメリカとギリシャの海軍基地、あるいはキプロスのどこからでもイスラエルに到達できる。▼識者がイランの責任の程度について議論する一方で、ヒズボラの相対的な自制は、実際にはイランの支配を示唆している。▼イスラエルがイランの核開発プログラムを攻撃すれば、ヒズボラが国連平和維持軍の目を盗んで備蓄した何万発ものロケットやミサイルで報復されることを、イラン政府高官は知っており、長年にわたって明らかにしてきた。▼ヒズボラが単独で大規模な攻撃を開始したら、イスラエル指導者たちは、すでに報復を経験しているのだから、攻撃を実施したほうがよいと考えるだろう。▼イランは依然として部屋の中の象である。▼イランの指揮統制の証拠についての議論は、イランの潔白よりイランに対する無知を反映している。▼アメリカのやり方を敵国に投影するのは間違いである。▼イランの最高指導者は、命令というより拒否権による独裁者である。▼部下にできないことを指示することで、イランの広範な目的を追求するために部下がイニシアチブをとれるようにしている。▼不作為による許可の教義だが、イランはそのようなやり方はとらないので、シグナル情報に決定的な証拠が見つかることはないだろう。▼それでもイラン政府は圧力に弱い。▼孤立と「最大限の圧力」によって、イラン政府は1979年にアメリカ大使館で拘束された52人のアメリカ人人質を解放せざるを得なくなり、その後、ホメイニ師は「毒の聖杯を飲む」ことを余儀なくされ、イラン・イラク戦争停戦を受け入れざるを得なくなった。
ワシントンの行動
ホワイトハウスと国防総省がイランに対し、テロに対抗し、地域全体に戦争が広がるのを抑止することに本気であることを示したいのであれば、インド洋北部に空母打撃群を展開し、イラン沖400マイル付近に空母を駐留させることが不可欠である。▼米海軍に対するイスラム革命防衛隊の最大の抑止力は、対艦ミサイル、無人偵察機、スピードボートの兵器庫である。▼ペルシャ湾への航行は危険であり、米海軍を不必要に無防備にする。▼しかし、400マイル沖合にとどまることは、イラン指導部に対して、イランが米艦船を攻撃する能力を持たずとも、米国はイランを平気で攻撃できるというシグナルを送ることになる。
バイデンには選択肢がある。美徳のシグナルを送るか、イランに警告を発するかだ。▼残念ながら、ホワイトハウスの既定路線は、実質よりも象徴を優先することに変わりはない。■
To Deter Iran, Send Navy Aircraft Carriers to the Indian Ocean, Not Eastern Mediterranean - 19FortyFive
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Now a 19FortyFive Contributing Editor, Dr. Michael Rubin is a Senior Fellow at the American Enterprise Institute (AEI). Dr. Rubin is the author, coauthor, and coeditor of several books exploring diplomacy, Iranian history, Arab culture, Kurdish studies, and Shi’ite politics, including “Seven Pillars: What Really Causes Instability in the Middle East?” (AEI Press, 2019); “Kurdistan Rising” (AEI Press, 2016); “Dancing with the Devil: The Perils of Engaging Rogue Regimes” (Encounter Books, 2014); and “Eternal Iran: Continuity and Chaos” (Palgrave, 2005).
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