スキップしてメイン コンテンツに移動

習近平の新年あいさつ「戦闘準備引き上げ」ことばだけなのか、それとも....?

Xi orders armed forces to enhance combat readiness 
習近平が各軍の即応体制引き上げを指示

SourceXinhuanetEditorLi JiayaoTime2019-01-04
http://english.chinamil.com.cn/view/2019-01/04/content_9396346.htm

2019年1月4日に北京で開催された中央軍事委員会で訓示する習近平中国共産党総書記長兼中央軍事委員会委員長。 (Xinhua/Li Gang)

近平主席は1月4日、中国各軍に対し戦闘準備を高め、強力な軍事力整備の新基盤づくりを新たな視点で進めるよう指示した。

中国共産党中央委員会の総書記長兼中央軍事委員会(CMC)の委員長も務める習は北京のCMC会合で上記指示を与えた。
第18回人民代表会議以降の軍事面での功績を称えつつ習は国家主権の守り手としての軍が厳しい状況に耐えつつ複雑な状況に直面していると述べた。

「世界が過去一世紀中で見られなかった大きな変革期にある中でさらなる成長に向けた戦略的好機という重要な時期に中国は引き続き立っている」とし、リスクと課題の高まりに注意喚起した。
各軍は中国の置かれた安全保障と開発の潮流を正しく理解し、危険、危機、戦闘への意識付けを高くし不屈の努力で戦闘準備体制を保ち・党と人民の求めに応じて任務遂行をめざせ、と習は述べた。

.戦闘能力を唯一かつ基本基準として習はすべての作業、努力、資源を戦闘準備体制の維持に集中配分し大きな進展を模索すべしと命じた。
合わせて迅速な軍事対応と高効果の危機対処を強調し、軍部隊に共同作戦時の指揮命令能力向上、新規戦闘部隊の育成、軍事訓練を実戦環境で行えと指示した。
党と政府各省庁は中央、地方合わせ国防軍事開発で支援を求められている。
CMC副委員長として会合をとりまとめた許其亮Xu Qiliang空軍大将と同じく副委員長の張又侠Zhang Youxia陸軍大将から模範部隊10個、模範個人20名の表彰の発表があり、習含む委員会上層部が授与した。


習は2019年初のCMC指令として各軍の訓練動員命令に署名した。■


コメント 新華社配信の記事を英訳したものを日本語にしているのでどこまで伝わっているのか不安ですが、中国独特の言い回しの中にもどことなく緊張感がつたわってきます。しかし例年のあいさつとどこがちがうのかわかりません。東シナ海、南シナ海以外にもサイバー、宇宙で今年のPLAがどんな行動に出てくるのか、中央のいいぶりを末端がどう理解するのかが注目されます。中国事情に詳しい人のコメントをお願いしたいところです。冷戦時代にはソ連(ロシア)事情に詳しい専門家が多数アメリカに生まれましたが、日本では中国の軍事情勢を正しく読み取れる専門家は何人いるのでしょう。

コメント

  1. ぼたんのちから2019年1月8日 9:48

    専門家のコメントが無いようなので、素人がコメントします。
    最近の中国は良い方向に向かっていません。
    昨年、注目すべきと考える動きがいくつかありました。
    ① 米中経済戦争の開始
    ② 米国の国家安全保障戦略で、対テロ戦争から転換し、中露、特に中国主敵としたこと
    ③ 人民解放軍(PLA)が「国土防衛型」から「外向型」に転換すること
    これらは米中対立の新たな段階への一連の動きと考えます。中国の共産党(CCP)やPLAの情報を最も把握しているのが米国ですが、米国が中国主敵との戦略見直しを行った背景には、CCP/PLA内部で戦争準備とも取れる動きがあったためと推測します。
    習は、この記事のように、戦争準備を隠そうともしません。これは危険な状況へ突入する可能性が高まります。
    もう一つ注意しなければならないのは、中国の「同盟」国の動きです。中国-北朝鮮、パキスタン、イランの枢軸国家、及び周辺国家・グループ群、個人的には「北京ブロック」と呼んでいますが、このブロックは、中国と結び付きが強く、経済のみならず、核兵器及びその運搬手段・通常兵器の供給ルートです。これらの国・グループは中国の意向を受けて米国や西側との武力紛争を引き起こす可能性があり、その紛争に中国が介入すると世界大戦の引き金になりかねないと考えます。
    どうやら世界は戦争に向かって走り始めているようです。「平和を欲さば、戦への備えをせよ」の警句が当てはまるようになって来ているようです。

    返信削除

コメントを投稿

コメントをどうぞ。

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

日本の防衛産業が国際市場でプレイヤーになれるか試されている。防衛面の多国間協力を支える産業が真の国際化を迫られている。

  iStock illustration CHIBA, Japan —  インド太平洋地域での中国へのヘッジとして、日米含む多数国が新たな夜明けを迎えており、軍事面で緊密化をめざす防衛協力が進む 言うまでもなく日米両国は第二次世界大戦後、米国が日本に空軍、海軍、海兵隊の基地を設置して以後緊密な関係にある。 しかし、日本は昨年末、自国の防衛でより積極的になることを明記した新文書を発表し、自衛隊予算は今後10年間で10倍になる予想がある。 政府は、新しい軍事技術多数を開発する意向を示し、それを支援するために国内外の請負業者に助けを求める。 日米両国軍はこれまで同盟関係を享受してきたが、両国の防衛産業はそうではない。 在日米国大使館の政治・軍事担当参事官ザッカリー・ハーケンライダーZachary Harkenriderは、最近千葉で開催されたDSEIジャパン展示会で、「国際的防衛企業が日本でパートナーを探すのに適した時期」と述べた。 日本の防衛装備庁の三島茂徳副長官兼最高技術責任者は会議で、日本が米国ならびに「同じ志を持つ同盟国」で協力を模索している分野を挙げた。 防衛省の最優先課題のひとつに、侵略を抑止する防衛システムの開発があり、極超音速機やレイルガンに対抗する統合防空・ミサイル防衛技術があるという。 抑止力に失敗した場合を想定し、日本は攻撃システムのアップグレードを求めており、12式地対艦ミサイルのアップグレード、中距離地対空ミサイル、極超音速兵器、島嶼防衛用の対艦ミサイルなどがある。 また、高エナジーレーザーや高出力マイクロ波放射技術など、ドローン群に対抗する指向性エナジー兵器も求めている。無人システムでは、水中と地上無人装備用のコマンド&コントロール技術を求めている。 新戦略の発表以来、最も注目されている防衛協力プログラムは、第6世代ジェット戦闘機を開発するイギリス、イタリアとの共同作業「グローバル・コンバット・エアー・プログラム」だ。 ハーケンライダー参事官は、日本の新しい国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛予算の増強は、「時代の課題に対応する歴史的な資源と政策の転換」につながると述べた。 しかし、数十年にわたる平和主義的な政策と、安全保障の傘を米国に依存してきた結果、日本の防衛産業はまだ足元を固めらていないと、会議の講演者は述べた。 三菱重工業 、 川崎

海自の次期イージス艦ASEVはここがちがう。中国の055型大型駆逐艦とともに巡洋艦の域に近づく。イージス・アショア導入を阻止した住民の意思がこの新型艦になった。

  Japanese Ministry of Defense 日本が巡洋艦に近いミサイル防衛任務に特化したマルチロール艦を建造する  弾 道ミサイル防衛(BMD)艦2隻を新たに建造する日本の防衛装備整備計画が新たな展開を見せ、関係者はマルチロール指向の巡洋艦に近い設計に焦点を当てている。実現すれば、は第二次世界大戦後で最大の日本の水上戦闘艦となる。 この種の艦船が大型になる傾向は分かっていたが、日本は柔軟性のない、専用BMD艦をこれまで建造しており、今回は船体形状から、揚陸強襲艦とも共通点が多いように見える。 この開示は、本日発表された2024年度最新防衛予算概算要求に含まれている。これはまた、日本の過去最大の529億ドルであり、ライバル、特に中国と歩調を合わせる緊急性を反映している。 防衛予算要求で優先される支出は、イージスシステム搭載艦 ( Aegis system equipped vessel, ASEV) 2隻で、それぞれ26億ドルかかると予想されている。 コンピューター画像では、「まや」級(日本の最新型イージス護衛艦)と全体構成が似ているものの、新型艦はかなり大きくなる。また、レーダーは艦橋上部に格納され、喫水線よりはるか上空に設置されるため、水平線を長く見渡せるようになる。日本は、「まや」、「あたご」、「こんごう」各級のレーダーアレイをできるだけ高い位置に取り付けることを優先してきた。しかし、今回はさらに前進させる大きな特徴となる。 防衛省によると、新型ASEVは全長約620フィート、ビーム82フィート、標準排水量12,000トンになる。これに対し、「まや」クラスの設計は、全長557フィート強、ビーム約73フィート、標準排水量約8,200トンだ。一方、米海軍のタイコンデロガ級巡洋艦は、全長567フィート、ビーム55フィート、標準排水量約9,600トン。 サイズは、タイコンデロガ級が新しいASEV設計に近いが、それでもかなり小さい。Naval News報道によると、新型艦は米海軍アーレイ・バーク級フライトIII駆逐艦の1.7倍の大きさになると指摘している。 武装に関して言えば、新型ASEVは以前の検討よりはるかに幅広い能力を持つように計画されている。 同艦の兵器システムの中心は、さまざまな脅威に対する防空・弾道ミサイル防衛用のSM-3ブロックIIAとSM