ロシアのSu-35を自国のMiG-29で撃墜したとウクライナが主張。
ウクライナ軍は、ロシアの南方部隊の弱体化をねらい、ケルソン北東部で反攻を開始したと伝えられている。
ウクライナ南部のミコライフとケルソンの間の前線は、両軍による激しい砲撃と空爆にもかかわらず、数週間にわたり比較的安定した状態にある。土曜日の新たな攻勢では、ウクライナ軍がインフレート川を越え、ケルソンの北東約30〜40マイルのビロヒルカ村の近くにまで達したとされる。
同地での進展は、ドニエプル川下流のノヴァ・カホフカ・ダムとケルソンの東側にあるアントノフスキー橋にあるロシア軍保有地の横断を脅かす可能性が考えられる。
ウクライナ空軍は、この作戦で、ケルソン州の標的を攻撃中のウクライナ軍Su-25を護衛する間に、ウクライナMiG-29が、ロシアのSu-35Sを撃墜したと主張している。
2月24日の戦闘開始以来、空対空戦闘の主張はまれであり、検証はさらにまれだ。しかし、テレグラムでは、ウクライナ南部上空の作戦中にSu-35Sが撃墜され、燃える様子を撮影した画像や動画が出回っているという。
Su-35SはウクライナのMiG-29に対して、目視外距離で優れた能力を持ち、ドッグファイトでも優位に立つ。実際、Su-35は3次元推力制御により、低速域で最も機動性の高い作戦戦闘機である。しかし、技術的、性能的な優位性は空対空戦闘の2つの側面に過ぎない。状況認識、センサー能力、パイロットの専門知識、地形、大気の状態、運など、さまざまな要素が絡み合って、シナリオは変わってくる。
しかし、40年前の冷戦時代に設計された戦闘機が、ロシア最新のマルチロール戦闘機を撃墜したのが事実なら、痛快なことこのうえない。ロシアがウクライナ上空で優位にたっていないことを示す、最も明確な例となるだろう。
最新情報
英国国防省の最新の評価では、ロシア軍はドネツ川に架かる主要な鉄道の分岐点であるライマンを占領した可能性が高い。
ロシア軍の前進が続けば、ドネツ川を渡る新たな試みが行われることになるが、これまでは、ロシア軍にとって悲惨なものであった。
ロシア軍が3月末に放棄したキエフ北部の紛争地域では後片付けが続いており、作業員がホストメル空港のAn-225ミーリヤの残骸を引き出した。
同空港では数週間にわたって激戦が繰り広げられ、伝説のAn-225含む空港の大部分と駐機中の機材が廃墟と化した。
ウクライナ装備品で非常に珍しいものといえば、東部戦線で戦うウクライナ製T-84戦車がある。
ソ連のT-80を発展させたウクライナのT-84は、ディーゼルエンジンのT-80UDをベースに作られ、時速40マイルを超える世界最速の戦車だ。この戦車はT-84MオプロットM型と呼ばれるもので、オリジナルのT-84オプロットから、溶接砲塔、乗員・弾薬室の分離、高度な装甲、電子対策などアップグレードが施されているようだ。
ロシア侵攻に対抗して動員されたウクライナ軍が、少数とはいえ同戦車を使用していることは驚くにはあたらない。
ドネツク州の最前線ではオーストラリアから最近寄贈されたブッシュマスターMRAPで初の損失が確認された。
また、東部戦線のウクライナ軍による映像では、ドンバスでの戦闘が野原や丘陵の恐ろしく開けた場所で展開されている様子がよくわかる。
リトアニアでは、TB-2ベイラクター・ドローンをウクライナ軍へ購入する募金運動が、わずか3日間で500万ユーロの調達に成功した。
ウクライナ空軍の戦闘機をクラウドファンディングで購入する試みは以前にもあったが、これほど短期間にこれだけの資金を集めたことは、驚きとしか言いようがない。第二次世界大戦時の戦時国債運動から、世界は確実に進歩している。■
Ukraine Situation Report: Southern Counterattack Against Russian Forces Underway
BY
MAY 28, 2022 6:53 PM
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