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ウクライナ戦線の状況 ロシア軍の損失累計「ウクライナ発表) 5月23日現在

 

英国軍事情報部による月曜日時点の戦況。(イギリス国防省)



シアの侵攻が始まって89日。5月23日月曜日、ロシアウクライナ両軍はドンバスで激しい戦闘を繰り広げ、双方が目的を達成しようとした。


 戦闘のほとんどは、ウクライナ東部でロシア軍の戦術的優先目標の1つであるセベロドネツクSeverodonetsk地区で展開した。



ロシア軍車両から情報を読み解く

英国防省は、ロシア軍がウクライナに投入した戦車支援車「BMP-Tターミネーター」に注目した。BMP-Tターミネーター戦車支援車を持つ作戦中隊は1つのみで、セベロドネツク地区に配備している。

 「ロシア軍はBMP-Tターミネーター戦車支援車の唯一の作戦中隊をドンバス攻撃のセベロドネツク軸に配備しているようだ。その存在は、この攻撃には中央軍集団(CGF)が関与していることを示唆している。CGFは以前、侵攻の第一段階でキエフ東部の突破に失敗し、大損失を被った」と英国軍事情報部は述べている。

 BMP-Tターミネーターのような戦車支援車両は、アフガン戦争とチェチェン戦争で最初に開発され、ロシアの主力戦車に専用の防御力を提供する設計だ。

 「セベロドネツク地域は、ロシアにとって当面の戦術的優先事項の1つであることに変わりはない。しかし、最大10台のターミネーターが配備されているが、作戦に大きな影響を与えることはないだろう」と英軍情報部は評価している。

 ロシア軍はウクライナで、兵力と物資の両面で壊滅的な損失を被っている。装甲車や機械化歩兵大隊の戦術集団は、戦車、装甲兵員輸送車、歩兵戦闘車両数千台を失った。

 ロシア軍は東部での新たな攻勢について、親ロシア派のドネツク、ルハンスク両地域を完全に支配し、これらの地域と占領下のクリミアとの間に陸上回廊を形成し維持することを狙っている。


ロシア軍の損失

ウクライナ軍は毎日、ロシア人犠牲者数を発表している。数字は個別に検証されたものではない。

 しかし、西側の報道は、ウクライナの主張する死傷者数をある程度裏付けている。例えば、オープンソースの情報調査ページ「オリックス」は、600両以上のロシア戦車を破壊または拿捕したことを目視で確認しており、この発言は英国国防省によって再確認されている。ウクライナのその他主張についても、同様に独立した検証が存在する。

 月曜日の時点で、ウクライナ国防省は、以下のロシア軍喪失を主張している。


  • ロシア軍戦死29,200人(負傷者・捕虜はその約3倍)

  • 装甲兵員輸送車3,166台撃破

  • 車両および燃料タンク 2,206両

  • 戦車1,293両

  • 大砲604基

  • 戦術的無人航空機システム 476機

  • 戦闘機、攻撃機、輸送機 204機

  • 多連装ロケットシステム(MLRS) 201機

  • 攻撃・輸送用ヘリコプター170機

  • ウクライナ防空隊が撃墜した巡航ミサイル110発

  • 対空砲台93基

  • 架橋装置などの特殊装備プラットフォーム43基

  • ボートおよびカッター13隻

  • 移動式弾道ミサイルシステム「イスカンダル」4基


 先週までは、スロビャンスクSlovyansk、クリビャリKryvyi Rih、ザポリジャーZaporizhzhia周辺で激しい戦闘が続いていたため、ロシア軍の死傷者が最も多くなった。しかし、現在、激しい戦闘はウクライナ東部のスロビャンスク南東にあるバフムートBahmut方面に移っており、ロシア軍の死傷者が最も多い状態が続いている。■


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Stavros Atlamazoglou | May 23, 2022


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