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東京でのバイデン発言を聞いて。米国が軍事介入する前に台湾の自衛能力整備が必要だとの見方は台湾の努力不足を指摘する米国人の本音か。

 

イデン大統領は月曜日、東京での記者会見で、中国が台湾を攻撃したら、米国は軍事的に関与すると述べた。「それが約束だ」とバイデン大統領は語った。アメリカの安全が脅かされていないのに中国と交戦となれば、アメリカに破滅的な結果をもたらしかねない過ちとなる。

ホワイトハウスはあわてて発言を撤回しようとしたが、バイデンがこうした発言をするのは3度目であり、中国が攻撃を仕掛けてきた場合、台湾をめぐって北京と戦うつもりだと示している。バイデンを批判してきた2名が、大統領の発言を支持し、さらに踏み込むようバイデンに促している。

バイデンと衝突してきたトム・コットン上院議員Sen. Tom Cottonは月曜日、大統領は正しい、数十年にわたる戦略的曖昧さ政策を転換し、「戦略的明確さ」として米国が台湾を防衛するべきだと述べ、「軍事力が中国を抑止する最善の方法」と主張した。ジャック・キーン Jack Keane退役大将はもっと直接的で、習近平国家主席に「我々が実際に台湾を防衛することを理解させる必要がある」とFox Newsで語った。

バイデン、コットン、キーンが、北京が台湾を武力で奪う動きに激しく反対するのは十分理解できるが、他国との戦争に米軍を投入する検討の前に、答えなければならない問題がある:アメリカの国家安全保障に対する差し迫った脅威は何なのか?

軍隊は、国家運営の「道具」ではなく、好ましい結果を得る手段だ。軍隊はアメリカと国民を守るため存在するのであって、気に入らない(あるいは憎むべき)政策を追求する人や国家に殺傷力を行使するものではない。バイデンが戦略的曖昧さの政策を捨て、中国が台湾を攻撃してきたら、アメリカは中国と戦争すると明言すべきだと主張する人々は、重要な次の2要素を考慮していない。

まず、中国が台湾に奇襲攻撃を仕掛けた場合(最も可能性の高いシナリオ)、米国は戦争状態になく、北京による台湾占領を阻止する見込みはほとんどない。米軍と中国軍のグローバルな累積戦力を比較すれば、米国が有利だが、台湾海峡のパワーバランスは中国に大きく有利だ。介入を成功させる条件が整っていないのに、準備万端の中国軍と戦えば、ワシントンにとって愚かなことになる。

第二に、もっと重要な要素がある。それは、大統領には米国を戦争に導く権限がないことだ。バイデンは、台湾を守るために米国を参戦させるのは独断で決定できない。最高司令官として、大統領は戦場の軍隊を指揮する権限を持っているが、憲法第1条第8節第11項は、権限を連邦議会に与えている。

1973年戦争法は、大統領が一方的に軍事力を行使できるのは、「アメリカ合衆国、その領土もしくは所有地、またはその軍隊に対する攻撃」またはその攻撃が切迫している場合に限ると明言している。中国による台湾への攻撃はこの基準を満たさないため、中国への武力行使は大統領の権限に含まれない。といっても、米国が受け身的な傍観者であってよいと言っているのではない。

米国は、ロシアのウクライナ侵攻と同様に、北京に深刻なコストを課せる多くの力のレバーがある:北京の懐を叩けば、習近平に厳しい結果を残せる。しかし、もっと重要なことは、ホワイトハウスと議会が台北に、自国防衛にもっと積極的に行動するように求めることだ。

台北の自衛力整備を支援するために、台湾関係法がある。しかし、台北が自国の安全を確保するために米国の支援でできる限りの努力をすべきと主張することも必要だ。現状はそうなっていない。台湾政府の国防費はGDPの1.7%に過ぎず、最前線の戦闘部隊は(十分な人数を確保できないため)6割程度の兵力しかない。

自国防衛にほとんどお金を使わない国のために、核武装した中国と戦争するリスクを負う必要がアメリカにあるのか、と問うのはもっともなことだ。

中国と台湾が戦わないことがアメリカの利益になる理由はたくさんあり、開戦の回避をもっと模索すべきだ。しかし、中国がアメリカの国家安全保障を直接脅かされない限り、核戦争に発展する可能性のある戦いに加わるのは、アメリカの利益と相反する。その価値は皆無だ。■

Going to War Against China Over Taiwan Isn't Biden's Call to Make - 19FortyFive

ByDaniel DavisPublished5 hours ago

 

Now a 1945 Contributing Editor, Daniel L. Davis is a Senior Fellow for Defense Priorities and a former Lt. Col. in the U.S. Army who deployed into combat zones four times. He is the author of “The Eleventh Hour in 2020 America.” Follow him @DanielLDavis


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