2013年1月13日日曜日

予算削減の可能性にペンタゴンが対応を開始

Pentagon Starts To Address Looming Budget Cuts


aviationweek.com January 11, 2013
Credit: DoD photo by Master Sgt. Ken Hammond, USAF

財 政難の三重苦trio of budget disastersが現実のものになり軍事力が骨抜きになり即応体制が崩される可能性に備えて、国防長官レオン・パネッタは国防総省にその中の一つの可能 性である予算差押えによる執行停止sequestrationに備えるよう指示を与えた。「選択の余地がなく最悪の状態に備える必要がある」と同長官は定 例記者会見で1月10日に発言している。
  1. . 議会は3月1日までは全面的予算削減の一環としてペンタゴン2013年度予算から450億ドルの削減に踏み切ることは回避した。ただ議会として予算差し押 さえの選択肢を否定したのではなく単に先送りにしただけなので、パネッタ長官は具体的な支出節約策を実施に移そうとしているわけだ。
  2. .国防副長官アシュトン・カーターは5ページに渡る通達の中でペンタゴン指導部に対して施設維持管理支出を抑制し、民間従業員の採用を凍結し、契約の交付は遅らせるよう指示している。同通達はペンタゴンに予算差し押さえの事前対応の開始を認めたものだ。
  3. その一環としてペンタゴンから議会に対して民間人従業員の一時解雇の可能性について通知しることになっている、と国防長官が明らかにした。
  4. . パネッタ長官は間もなく退任予定であり、これまでワシントンで予算を巡る争いを数多く経験しているが、予算による統制はこれまでは「有効な政治手法だっ た」だったが、今回は違うという。「率直に言って、議会各位に話すのが怖いのは差し押さえを求められてもこちらとしては執行を続けるべき事項があることで す」という。
   
       

この記事へのコメント

carlo

こ れでは軍を骨抜きになる。管理部門や余分な支出、うまくいっていない案件は削除されない。単に即応体制を下げて軍が予算削減で機能しなくなっていると訴え る結果になる。予算差し押さえは単に2007年水準の予算執行に戻るだけで、わが国の怠惰な指導部はこの一年間何をしてきたのか、単に備えるだけだっっ た。パネッタのお粗末な采配ぶりは害を与えることばかりだ。長官は毎週末VIP仕様大型機で地元カリフォーニアに往復することで百万ドルを無駄に使うとい う例を示している。
   

2013年1月10日木曜日

これはいいニュース。イーグルの飛行寿命延長へ

U.S. Air Force F-15 Funding Flying High

(写真提供 米空軍)
aviationweek.com January 09, 2013

米 空軍はF-15に総額58億ドルを2008年度から2017年度の間に支出することになり、F-15Eストライクイーグルがこのうち32億ドル規模になる ことがAviation Week Intelligence Network (AWIN)の独自分析で判明した。データは Avascent050(軍事関連のオンラインマーケット分析ツール)で得たもの。
  1. 支出の大宗はストライクイーグルの寿命延長と改修で30億ドルほどになっている。
  2. 米空軍が今もF-22ラプターのコックピット酸素供給問題に苦労している中、F-15の寿命を二倍以上に延長する作業が進行中であわせて性能改修も行われている。
  3. .空軍からはC型の疲労試験の実施要請がボーイングに出たのは二年半前と同社関係者は語る。
  4. .設計上の同機の寿命は8,000飛行時間で稼働中機体で一番古いものは10,000時間を超えて今も飛行中だという。
  5. ボーイングは疲労試験証明書を取得してF-15C/D型は18,000飛行相当時間equivalent flight hours (EFHs)まで、F-15Eは32,000EFHsまで延長させる。
  6. . さらに米空軍および各国で稼働中の機材の寿命問題にとりくむプログラムが複数構想されている。レーダー近代化改修の提案ではF-15Eの全機に APG-82(V)1装備にAPG-79プロセッサーをつけた換装を2021年までに施そうとする。これが実現するとAPG-63(V)3の信頼性と性能 が一気に5倍になる。レーダー換装機材の初期作戦能力獲得は最短で2014年になる。■



2013年1月7日月曜日

オマーンがタイフーン採用決定。中東地区の装備更新にも注意が必要ですね

Oman Becomes Typhoon’s Seventh Customer

By Tony Osborne


aviationweek.com December 31, 2012

オマーンがユーロファイター製タイフーン導入を決定したことでBAEシステムズとの同国の商談も決着したが、地域内にはこれに続く商機が見られる。
  1. BAE システムズは12機のタイフーンおよびホーク高等ジェット練習機8機をオマーに2017年開始で総額25億ポンド(40億ドル)で納入する商談を成立させ た。これにより同社の航空機製造の仕事は2020年代まで確保され、雇用も安定する他、EADSとの合併が流れた後の同社への信頼回復にもなる。また今回 の契約では予備部品および技術支援が組み込まれている。
  2. オ マーンとの商談は数年間にわたり、もともと同国が運用していたセペカット製ジャグア対地攻撃機の後継機種としてタイフーンの選定は堅いと見られていたもの の、一連の技術的な課題ガアル・シャミーク級海防艦(これもBAE製)で発生したため一度白紙に戻され、締結が遅れていたもの。
  3. これ以前にオマーンが英空軍経由でトランシェ1のタイフーンを受領するとの報道があったが、12月21日に調印された契約ではトランシェ3機体となりAESAレーダーの将来の装備も視野に入っている。
  4. た だし、BAEシステムズはじめユーロファイター共同事業の参加各社の関心はオマーンから重要な中東地区の戦闘機市場に向けられている。サウジアラビア向け のタイフーン第二陣の生産が続いている。しかし、同社は価格面での交渉が未決着で同社の2012年利益水準が下がる可能性が出てきた。
  5. .BAEは2007年調印した契約で受注した72機のタイフーンのうち24機を納入済み。
  6. さ らに隣国UAEアラブ首長国連邦への売り込みも続いており、英国英府もこれを後押ししている。デイビッド・キャメロン首相含む上級大臣がタイフーンはじめ 英国製国防装備の売り込みを支援しており英国産業の売上増を実現しようとしている。UAEは60機のタイフーン導入を検討していることが判明しており、ミ ラージュ2000-9部隊を更新する。クウェイトとカタールもそれぞれF/A-18ホーネットとミラージュ2000の後継機種として導入が有望視される。
  7. tオマーンが.ホークを発注したことでサウジアラビアによる今年初めの22機発注に続くことになり、BAEが米空軍のジェット練習機T-Xとして同機を提案しているタイミングでの発注となった。
  8. タ イフーンとホークを同時発注したオマーンは国防装備の再整備中であわせて輸送機、ヘリコプター、高速ジェット機も調達する。タイフーンの納入が実現すると 同国が運用中の12機あるロッキード・マーティンF-16C/Dファイティング・ファルコンを補完する役目を与えられる。またオマーンからは総額117百 万ドルで装備品一式の購入の要請が出ており、レイセオンAIM-120Amraamミサイル,GBU-12ペイブウェイII、WCMD他の調達を目論んで いる。■


2013年1月6日日曜日

米空軍次期救難ヘリはシコルスキー単独入札 防衛産業と「公平な」調達システムはどうあるべきか

United Tech's Sikorsky Sole Bidder In U.S. Helicopter Contest



aviationweek.com January 04, 2013

米空軍は1月4日金曜日、総額68億ドルのヘリコプター調達入札で入札が一社しかなかったとの情報の確認を拒否した。入札は前日に締め切られており、空軍はそのような情報は「調達先選定で機微情報となる」ためだという。
  1. 今回の入札対象は新型戦闘捜索救難ヘリコプターで入札会社が一社になったことで、空軍は本案件の調達方法を新たに考える必要が生じるとみられる。
  2. 入札したのはシコルスキー・エアクラフト(ユナイテッド・テクノロジーズCorp傘下)でH-60を元に製造するものだと同社が明らかにしている。その他予想されていた各社は今回の入札に参加しないと確認しており、そのうち一社は競争入札の条件で法的な対抗措置を取るか検討中だという。
  3. .空軍スポークスマンは入札者数についても、空軍が単一供給先空の調達に踏み切るのかについても言及を避けた。
  4. 同 スポークスマンは空軍は「公平かつ開かれた透明性のある手順で」新型で調達可能な金額の戦闘救難ヘリコプターCombat Rescue Helicopter (CRH)の選定に引き続き努めるとしている。「そのためにも選定中の案件の情報を公開することは禁じられています。選定が完了して契約社が決まれば CRHの詳細についても制約なしでお話できるのですが」
  5. チャー ルズ・デイビス中将Lieutenant General Charles Davisは空軍の調達業務のトップでロイターに対して今回の提案競走では空軍はCRHに求められる性能諸元をそのまま参加企業に伝えられる構造にしてあ ると明かしている。だが同中将は今回の入札条件がシコルスキーに有利になるように作成された事実はないとし、シコルスキーが単一の入札社となっていれば同 社に詳細な価格費用のデータ提出を求めていくと語った。.
  6. シコルスキーは仮に他の競合会社がない場合はそのようなデータ提出の請求が来ることは承知していると発言している。なお、シコルスキー案ではロッキード・マーティンが重要な協力契約会社となる。
  7. ボーイングベル・ヘリコプターEADS、およびアグスタウェストランドと組んだノースロップ・グラマンからはそれぞれ今回の入札に参加しないとの発表が出ていた。
  8. その時点で業界関係筋からは今回の入札ルールが非常に狭く構成されており、シコルスキーのブラックホーク以外のヘリコプターは競争に残れない形になってしまい、その他機種が提供する性能の正当な評価ができないとの指摘が出ていた。
  9. デ イビス中将はすでに先月の時点で単独入札の場合への対処方針をすでに作ってあるとしながら、複数入札が望ましいと発言していた。同中将は空軍が調達方法が 「星雲状態」から脱して「オープンエンド」に移ったのは業界にとって良いことで、各社が情報を得てから入札参加すべきかの意思決定ができるからだという。 一方でより厳格に要求内容を定義することは軍用装備で近年は調達方法がオープンになる一方客観性を欠く形になっていたために各社の抗議が相次いだための措 置だと説明。
  10. ボーイングは一度はH-47で救難ヘリ調達入札を勝ち取ったが、競争に敗れた各社の抗議により150億ドルの商談が白紙に戻っている。
  11. その結果、空軍は調達方法で一層慎重になっている。■


コメント  KC-Xの時もそうですが、最近の米空軍の機材調達では二転三転し、競争に敗れた会社からの抗議も相当なものとなるという泥仕合が続いていますね。現在の 軍用装備で本当に公平で開かれた競争が可能なのでしょうか。納税者はそれが必要だと言うでしょうが、意欲を失う会社が現れては予算そのものが縮小してい く=市場が小さくなる国防装備調達の世界では困った事態になります。業界の秩序が乱れているから各社も必死なのでしょう。一方で革新的な技術を利用するた めにも開発研究が円滑に実施される必要があります。そうなるとこの先は国家が丸抱えで防衛産業を支えていくのか、各社が競合をやめて分業で生き残りをかけ るのか、に絞られるのでは。皆様のご意見はいかがでしょうか。

2013年1月5日土曜日

2013年の予測 アジア太平洋で米国製装備の導入が大幅に進む

Analysis: U.S. Arms Sales To Asia Set To Boom On Pacific 'Pivot'

aviationweek.com January 04, 2013

米国製航空機、ミサイル防衛システムなど高額な兵器類の販売が中国北朝鮮と隣合う各国向けに大幅に伸びそうだ。条約加盟国や同盟国の強化がホワイトハウスが目指す太平洋地区への足場強化の中心課題であり、中国の領土問題で、北朝鮮はミサイル・核開発問題で地域内の緊張を高めている。
  1. 航空宇宙産業協会の副理事長フレッド・ダウニーはこの動きを「国内各社には成長機会となり友好国の装備拡充を助ける」として歓迎している。高額な米国製装備の需要は今後数年間は続く見込みと、同協会は予測している。
  2. 中国の国防支出の拡大に対する恐れによりアジア地域における米国の国防装備販売が増えてヨーロッパにおける売上減少を補うというのが同協会の見方だ。
  3. .同協会会員にはロッキード・マーティンボーイングノースロップ・グラマンが 名を連ねている。ただし、2013年予想では数値の表現はしていない。これはペンタゴンの国防安全保障協力庁Defense Security Cooperation Agencyも同じだ。同庁は世界規模の武器取引を監視監督している。取材に対して同庁は米太平洋軍の管轄地域内の各国との販売契約は2012年度に 137億ドル規模になり、年率5.4%増だったと明らかにした。
  4. 2012年中には合計65回の政府が仲介した海外向け軍事販売案件の通告が議会に提出されており、合計額は630億ドルになる。
  5. また2011年の米国による武器委譲契約は663億ドル相当で、このうちサウジアラビアが334億ドルで一位、インドが69億ドルで二位だった。
  6. 中国が個別案件で一層強硬な態度に出ていることから東南アジア各国の防衛予算は確実に増えていくと見られる。また、12月には日本韓国でそれぞれ米国寄りの保守派が当選していることで販売増にはずみがつき、改めて米国と同盟国、共同国とのつながりが強まる予想だ。
  7. . オバマ政権は防衛装備の売却は一層重要性を強めており、米国の世界規模での権益保護の観点では費用対効果が高いと見ている。販売により外交関係強化に加え 長期間の利害関係の共有が実現する。また米国の観点ではアフガニスタンのような戦場で共同作戦が実施できることになるのは好ましいことでもあるし、同盟国 の自衛能力強化も歓迎される。
  8. ペ ンタゴンは情報収集・監視・偵察能力の強化を無人機システムの導入でアジア太平洋で推進したいと考えている。この能力が充実すれば偶発事故を回避し誤解を 未然に防ぐことができる一方、協力関係も強化できる、とサミュエル・ロックリア海軍大将 Admiral Samuel Locklear(ハワイに司令部をおく米太平洋軍司令官)は発言している。
  9. ロッキード、ボーイング、ノースロップ、レイセオンといった大手メーカーは自社製品・サービスへの需要がアジア太平洋で増加すればペンタゴンの予算支出減少に対応できると期待を強めている。この四社は衛星、レーダー、航跡追跡施設、ミサイル迎撃手段といった製品を手がけているので一番利益を享受できる立場にある。
  10. そ の一環としてオバマ政権は12月に正式に12億ドル規模でノースロップ・グラマンRQ-4グローバルホーク本体と付属装備の韓国への売却案件を正式に提案 している。グローバルホークには雲を通過できるレイセオン製センサー類を搭載しており昼夜問わず敵軍の配置を広範囲で探査できる。韓国は同機の導入で北朝 鮮の動きを事前に知る能力が強化される。
  11. 韓国はかれこれ4年間もグローバルホークへの関心を表明していたが、米政権はこれまで販売提案を先送りにしてきた。その理由は東アジア内の軍拡競走を刺激することを恐れていたためであった。
  12. .韓国がグローバルホークを購入するとアジア太平洋では初の導入となる。ノースロップはオーストラリア、日本、シンガポールも同機に対する関心を示しているという。
  13. .今回の販売案件通告は北朝鮮が12月12日に長距離ロケットを発射し、人工衛星を宇宙に送った事件から二週間もたたないうちに実現した。国連決議により北朝鮮はミサイル実験、核実験を禁じられている。
  14. 各 種弾道ミサイルに対してすべての飛行段階で防衛策を講じる点で日本が米国にとって最重要共同国として浮上してきた。米政権は議会に対し北朝鮮ロケット発射 の二日前に日本が総額421百万ドルでイージスシステムの性能向上策をミサイル護衛艦二隻に対して実施し、弾道ミサイル攻撃に対する防衛能力の向上を求め ていると通告している。
  15. 日本はあわせて二番目の陸上配備Xバンドレーダー基地の受け入れでも同意している。これはロッキードの終末段階高高度地域防衛システムの購入を意味する。
  16. .しかしなんといっても米国装備の中でもロッキード・マーティンのF-35共用打撃戦闘機が最大の存在だ。日本は同機導入を決定済みでF-4の後継機種とすべく50億ドル超の出費をする。シンガポール、韓国も同機を検討しており、韓国はユーロファイターのタイフーンとボーイングF-15サイレントイーグルも同時に比較検討している。韓国の購入規模は60機程度で70億ドル規模になる。
  17. インド向 け防衛装備販売額は現在80億ドル規模だが、2008年時点ではゼロだったわけで、今後も拡大していくとみられる。インドの計画は今後10年間で 1,000億ドルを支出して装備強化をすることで中国に対抗するもの。インドと中国は短期間ながら高地国境線を巡り1962年に軍事対決したことがある。
  18. 一方、台湾は導入済みF-16A型B型145機の性能向上策を実施中で、最新鋭レーダー、高性能電子戦装備他を搭載する。ロッキード・マーティンは18.5億ドルでこの作業に着手した。
  19. ホワイトハウスは台湾の戦闘機能力の穴埋めとしてより高性能のF-16C/Dの売却も検討している。これは台湾が長年求めてきたものだ。
  20. 中国は台湾の復帰を場合によっては武力に訴えても実現する構えで、米国は1979年立法により「十分な自衛能力」を維持する必要な場合は台湾を支援する立場にある。
  21. .ロックリア大将は太平洋への「再バランス」の中心は米国の条約同盟国であるオーストラリア、日本、韓国、フィリピンタイの各国の防衛装備近代化・強化であると説明しており、その努力はすでにはじまっているという。■


2013年1月1日火曜日

2013年の航空宇宙産業を占う Aviation Weekの年間予測特集より

2013 Forecast: Commercial Up, Defense Down


December 31, 2012

Graham Warwick

民間機生産は増加、国防予算は低迷。経済の不確実性と地域不安定度がこの双方に影響を与える。これが世界と航空宇宙、防衛産業が迎える2013年の様相だ。詳細を見て行こう。
  1. Aviation Weekの恒例の年間予想特集で繰り返して出てくるテーマは中国であり、同国の拡大する金融、産業、政治、軍事各面の影響が世界の航空宇宙産業・国防に与える影響だ。
  2. ステルス戦闘機のニ機種同時開発、航空母艦で航空機運用、各種無人機の公表がこの二年間で中国が世界に示してきた進展であり、米国の技術優位性は狭まっている。
  3. 商用機分野では中国は相変わらず西側製品の最大の購入国であり、ビジネスジェット機でも拡大する市場でもある。同国は世界の航空運輸業界に対する資金投入でも世界をリードしており、12月には米国企業国際リース金融International Lease Finance Corp.を48億ドルで購入してその立場をさらに強固にしている。
  4. 最大の関心を呼ぶのは中国が製造面で大きく進展しようとしていることだ。90席のARJ21の型式証明は難航しているが、Comacは160席C919の開発を進めてエアバスボーイングに挑戦する構えだ。倒産したホーカー・ビーチクラフトHawker Beechcraft の企業買収は2012年に挫折したが、今後も企業買収や共同生産を進める中国がこのままではビジネス航空分野で主要な生産国になると見る向きが主流だ。中国が次に目指す強化分野はエイビオニクスとエンジンだ。
  5. 今年はAviation Weekの年間予測としてははじめて軍事分野の分析と民間機の保守点検市場動向を盛り込んている。
  6. また、今後五年間の傾向予測も取り入れて、戦闘用航空機、軍事輸送機、回転翼機、民間商用機の引渡し動向を2013年から27年まで予測している。
  7. それでは各論ではどうか。大型民間機分野では2013年は受注は小規模にとどまるものの、生産量は記録的な高さに上るだろう。2013年中に初飛行を迎える主要な機体にはエアバスA350、ボンバルディアのCシリーズ、三菱MRJがある。ビジネス航空分野は停滞するが、回転翼機は反撥するだろう。
  8. 国防分野では2013年は世界的に支出が低水準になり、既存機種の有効利用に焦点が移るだろう。ロッキード・マーティンF- 35共用打撃戦闘機の開発が深刻な局面に直面するのは共同開発パートナー各国が費用増大に懸念を示しているためだ。宇宙分野では2013年の期待は打ち上 げ業務を政府から民間へ移行する流れがいよいよ本格化することだ。年末までに初の商用亜軌道旅客輸送が開始になる見込みだ。■


コメント 2013年が始まりました。国防関連では今年はぱっとしないになりそうですが、次の潮流は明らかに水面下ではじまっています。無人機、ISR、電子戦、サイバーとこれまでの航空業界の主流とは異なる動きが主流になっていくとすれば、当ブログの役割もそれなりに果たすことになりますね。今年もよろしくお願いします。

2012年12月31日月曜日

革新的な次世代ミサイル駆逐艦ズムワルトの建造が順調に進んでいます

First DDG-1000 Has Deckhouse And Hull Integrated



aviationweek.com December 20, 2012
建造中の米海軍の次世代駆逐艦DDG-1000USSズムワルトUSS Zumwaltが大きな進展を示した。艦橋部が船体に結合されたのだ。
  1. 海軍は同艦を未来の技術を実現するものとして広く宣伝している。従来型の艦船と大きく異なるのは艦橋にとどまらず全体設計と推進機関にも及んでいる。
  2. 沿海部での作戦や内陸部への攻撃を想定した他任務用途のズムワルト級駆逐艦により前進配備や抑止力の効果が期待されるとともに特殊部隊支援や多国籍派遣部隊で不可欠な存在となることが期待されると海軍は発言している。
  3. 1,000トンの重量がある艦橋の建造場所はミシシッピ州ガルフポートのハンティントン・インガルス産業で、メイン州バスのジェネラルダイナミクスに移送され、船体と一体となった。
  4. .艦橋は鋼鉄と複合材で作られており、長さ155 ft、高さ60 ft.以上あり、ブリッジ、レーダー類、アンテナ類および吸排気システムを統合している。
  5. DDG-1000の建造は2009年2月の開始以来、80%の完成度となっており、2013年にはいよいよ進水式を迎える。海軍への引渡しは2014年で初期作戦能力は2016年に実現する。
  6. ズムワルトの排水量は15,000トンで乗組員は130名に加え航空部隊要員が加わる。
  7. 海 軍によるとDDG-1000ズムワルト(元海軍作戦部長)級誘導ミサイル駆逐艦の整備計画は順調に進展しており、現在三隻が建造中だ。二番艦DDG- 1001マイケル・モンスールMichael Monsoor(イラクで戦死したSEAL隊員)は2010年に建造を開始し2016年引渡し予定。三番艦となるDDG-1002はリンドン・B・ジョン ソン(元大統領)と命名の予定で2018年に艦隊に加わる。