2018年2月12日月曜日

今になって出てきたロッキードX-44A無人全翼機とはどんな機体だったのか

謎の機体好きにはたまらないスクープです。図面は米特許庁のファイルからのようでかなり大まかで実機と異なる可能性もあります。もう20年近く前の話なので技術が陳腐化しており、今更極秘にしておいても仕方ないという判断なのでしょうか。The Warzoneからの記事です。



Exclusive: Lockheed Skunk Works' X-44A Flying-Wing Drone Revealed  ロッキードスカンクワークスのX-44A全翼無人機の存在が浮上

The aircraft is a missing link in a lineage of shadowy unmanned flying-wing drones built by the legendary Skunk Works.

伝説的スカンクワークスの全翼無人機の系譜をつなぐ存在か


USPTO
BY TYLER ROGOWAYFEBRUARY 2, 2018


ッキードで採用に至らなかった「ティアIII」RQ-3ダークスター無人長時間滞空スパイ機とRQ-170センティネルをつなぐ存在で今まで不明だった機体が明らかになった。全翼機形状の無人機はロッキードのスカンクワークスが1999年にRQ-3が消滅した後に製造されていた。
 狙いは迅速製造技術とともに侵攻航空偵察性能の実証であり小型無尾翼無人機の空力特性の証明にあった。機体はX-44Aと呼称され2001年に初飛行した。
USAF
RQ-3タークスターは1999年に突如中止となったがねらいだった敵地侵入長時間偵察機能は今日につながっている
 
 この極秘機の呼称には混乱を招く要素がある。X-44「マンタ」は同時期に無尾翼有人機として広く知られていたからだ。X-44は推力偏向で飛行制御を狙い、速度、燃料効率、操縦性の効果を試すのが目的だった。
USAF/NASA
X-44マンタの想像図。事業は2000年に予算打ち止めとなった。


 USAFとNASAによる同事業は2000年すぎて取り消しになったことになっており、一部の想像図が残っるだけで、F-22から尾翼を取り除いた形状と三角翼が特徴だ。


DOD


 上がX-44Aが初めて国防総省の4120.15-L軍用航空機制式名称一覧に記載された際の写しで「None」とあるのは公式愛称がないことを意味している。明らかに記載内容はロッキードX-44A無人機と別であり、どうしてそんな記載になったのか不明だ。
 ロッキード作の小太りな全翼機形状無人機にX-44名称がついた経緯がわからないが、二つの機体に直接関連があるとは思えない。
USPTO


 ロッキードの1996年出願特許と知的所有権からX-44Aの設計案がわかる、と言うか実態に近い形がわかる。X-44表皮はナノカーボンファイバー製で動力はウィリアムズF112ターボジェットエンジンだ。このエンジンは巡航ミサイルのほか、無人機でもマクダネル・ダグラスX-36やボーイングX-50にも搭載された。


USAF/PUBLIC DOMAIN
Williams F112 jet engine.


 X-44の全翼巾は30フィート近くとRQ-170の半分程度だ。じゃかいも状の機体本体に各種センサーを搭載し、輸送時には主翼を取り外せたのではないか。これはRQ-170と同じだ。従来型の制御面が後縁部につき、主翼端はまっすぐに切れている
USPTO


 同機はロッキード・マーティン独自の研究成果と言うよりボーイング、ノースロップ・グラマンと同社の競作で生まれたようだ。この競作の成果は不明だが、ロッキードは不採用だったようだ。競作の目標は不明だが、初期の半使い捨てステルス機の可能性があり、空軍が現在目指している低コスト消耗品攻撃機実証 Low-Cost Attritable Strike Demonstration (LCASD)に近い存在だったかもしれない。


USPTO


 機体に付いた下の紋章の謎のデザインは航空宇宙国防関係でよく知られることになったのはトレヴァー・ペグランの著作 I Could Tell You But Then You Would Have to be Destroyed by Me: Emblems from the Pentagon's Black World 刊行以来である。


WORTHPOINT


 紋章は黒いエイがつき、興味深いことに「黒エイ」がX-44のニックネームだった。またpottus est melius quam satis beneとは「普通に良いだけでは十分ではない」の意味でX-44製造技術を指しているのだろう。 Indigo, Delta, Kilo(IDK)とは"I Don't Know"の頭文字で同機の極秘度合を示している。ナンバーワンと星座は謎だが、星六つはエリア51を意味することが多い。ただし、星は11個付いている。
 X-44は改装され海軍の空母運用空中給油機(CBARS)の目視探知機能の評価に使われている。ロッキードはCBARS参画をあきらめておらず、ジェネラルアトミックスとボーイングと厳しい競争に直面している。
LOCKHEED IMAGE
ロッキードP175ポールキャットはX-44Aの後で作成され、やや大型になったがコンセプトは類似し形状は進歩している。そこでRQ-170センティネルの前身にRQ-3、X-44、P175の三機種があったことがわかる。


 スカンクワークスが高性能無人機を目指す中でX-44が習作であったことがわかる。
 おそらくステルス無人機各型の前身となったのだろう。まだ極秘扱いが解除されていない機体がありそうだが、P175ポールキャット実証機につながったことは明白で両機種とも目標を共有し、設計上は類似しているが、P175は大型で性能も伸びている。
 その他2000年代初期から中期に現れたらしい機体にスカンクワークス作の全翼機形状極秘機体の一連があるのだろう。9/11後は敵地に侵入し長時間偵察する性能が最重要になったはずで、ロッキード製の別の極秘機がイラクの自由作戦に投入されている。これはおそらくRQ-170センティネルの試作機であったに違いない。アフガニスタンのカンダハール飛行場で同機が一般に目撃されはじめたのは2007年だった。
USAF VIA FOIA
グアムのアンダーセンAFBにRQ-170が配備された


 RQ-170はオサマ・ビン・ラディンの所在を突き止めたほか、イランの核開発の様子を監視し、2011年にイランに捕獲されたことで有名になったが、北朝鮮上空はじめ各地でも飛行している。その背後にX-44はじめまだ正体不明の機体数種類があるのだろう。謎に満ちて闇に消えた米国のステルス無人戦闘航空機(UCAV)の系譜については別に紹介したい。
 スカンクワークスから謎の機体の写真や関連情報が近い将来に公開される日が来るのを待とう。これだけ長期にわたり極秘扱いなのは全く理解できない。今日の高性能無人機と比較すればはるかに単純かつ小型機にすぎないのだ。
 X-44Aは二十年前の機体だが歴史に埋もれた高度に極秘の「ブラック」技術の世界があり、まだまだ知られていない側面があることを思い起こさせてくれる機体だ。
 ロッキードにX-44を照会したが回答が来ていない。同機に関する何らかの情報が出てくれば随時ご紹介したい。■
Contact the author: Tyler@thedrive.com

こうしたブラック事業は予算技術で普通の費目に潜り込ませているのでしょうね。それはやはり財政がしっかりしているから可能なことなので、現今の厳しい状況をみるとブラックの原資そのものが乏しくなっていれば技術の革新的進歩に逆効果になりますね。やはり国防の基本は強い経済です。

2018年2月11日日曜日

シリアで何が起こっているか② 米海兵隊が猛烈な火砲支援を展開

Marines in Syria fired more rounds than any artillery battalion since Vietnam — and burned out 2 howitzers in the processシリアの米海兵隊がヴィエトナム戦以来最大の砲弾発射、榴弾砲二門が熱でつぶれる

US Marines Syria artillery howitzer米海兵隊第11遠征部隊がM777りゅう弾砲を北部シリアで不朽の決意作戦の一部で運用中。 March 24, 2017. Photo By: Lance Cpl. Zachery Laning
Feb. 6, 2018, 8:12 PM
  • ISISと戦う米国支援を受ける勢力を助けるため海兵隊がヴィエトナム以来最大の砲撃を展開した
  • 火力支援の規模は巣覚まし宅りゅう弾砲二門が使えなくなってしまったほどだ
  • イラク、シリアのISISはここにきて弱体化しているが戦闘員がいまだに孤立した拠点を防御している


兵砲撃大隊がラッカ(シリア)でISISと戦うシリア民主軍を助けるため24時間にわたる火砲支援を行い、この40年間で最大規模の攻撃となった。途中でりゅう弾砲二門が破損するほどだった。
 「この五か月で最大規模の砲撃で、海兵隊はもちろん陸軍砲撃部隊でもこれだけ規模はない。ヴィエトナム戦争以来最大だ」と統合参謀本部顧問の陸軍上級曹長ジョン・ウェイン・トロクセル Army Sgt. Major. John Wayne Troxell が語っている。
 砲兵大隊は火砲18門を装備し第11海兵遠征部隊所属で2017年3月に北部シリアに展開を開始している。155mmのM777りゅう弾砲を運用する。
 同部隊は34千発を発射してイラク侵攻を支援し、砂漠の嵐作戦では陸軍砲兵隊とともに730門のりゅう弾砲で30千発以上を発射しているとMarine Corps Timesがまとめている。
 トロクセル曹長は11月にラッカ攻略戦でりゅう弾砲の発射が増え、二門の砲身が焼け付いてしまい安全使用できなくなったことがあると記者団に語った。
 M777りゅう弾砲は重量7,500ポンドで取り扱いが楽だ。通常毎分2発発射できるが、2分間までなら毎分5発発射も可能だとメーカーのBAEシステムズが説明している。
 元陸軍の砲兵隊将校がMilitary Timesにりゅう弾砲を焼き付かせる砲弾発射数は射程と砲弾の大きさにより一様ではないと述べている。
 「聞いたことがないですね。通常は一回使用後は補給処で再整備していますからね。それだけ激しく砲撃したのでしょう」
 「射撃回数が多いため、現場で砲の部品をリサイクルして使いまわしているのはそれだけ発射砲弾数が多いからです」とトロクセルは1月にMarine Corps Timesで語っている。
 M777の最大射程は18.6マイルで、2017年に出回った映像では海兵隊が155mm砲弾にXM1156精密誘導キットを付けて運用している状況がわかる。
 このキットを付けると砲弾は半精密誘導弾になり平均誤差100フィートが最大射程でも実現する。XM1156はこれまで数回しか戦闘に投入されていない。
 米軍は砲撃の精度を上げる二つの手段を投入している。携帯型の共用攻撃効果標的システムがその一つで陸軍はりゅう弾砲を「巨大狙撃銃」に変える効果があると述べている。もうひとつが上記精密誘導キット対応の砲弾でこれがラッカで発射された。
 ラッカで味方現地勢力を支援する海兵隊はラッカ奪還後直ちに撤収した。シリアは昨年末にISISに対する勝利を宣言した。米軍がイラクでも対ISIS戦を支援し、イラク政府がISISへの勝利宣言をやはり2017年末に発表した。

 ISISはイラク、シリアでほとんどの領土を失ったが、戦闘員一部はユーフラテス川沿いの地点に残っている。■

シリアで何が起こっているか ① イランUAVをイスラエルアパッチが撃墜、シリアがF-16Iを撃墜

Israeli F-16I Sufa Crashes After Coming Under Massive Anti-Aircraft Fire From Syrian Air Defenseシリア防空網がイスラエル空軍F-16Iを撃墜



F-16I-SUFA

Feb 10 2018 -
ランUAVが2月10日イスラエル領空に侵入しAH-64アパッチにより撃墜された。イスラエル空軍はシリア報復攻撃に出撃s多賀、F-16I一機に被弾が生じイスラエル北部に墜落した。パイロット二名は脱出に成功したが、一名が重傷である。

 「2月10日、アパッチヘリコプターがシリアから発進しイスラエルに侵入したイラン製UAVの迎撃に成功した。侵入機は防空体制により早期探知され追尾を続け迎撃した。これに対してIDFはイラン機を発進させたシリア国内の施設を攻撃した」とイスラエル国防軍が発表している。

 撃墜の瞬間を映した映像では機体はセーゲ(サンダーボルト)のようで、イラン革命防衛隊(IRGC)が2016年に公表した無人機で先に捕獲した米RQ-170ステルス無人機を原型にしたもののようだ。


2月10日に撃墜されたUAVはRQ-170原型のイラン無人機に酷似している。

 ただしその後に発生したことの方が重要だ。
 
「その後、イランUAV侵入に対応しイスラエル空軍(IAF)はシリア国内12か所を攻撃目標とし、うち三か所が防空施設、四か所がシリア駐留イラン軍施設であった。攻撃中に対空ミサイル複数がIAF機に向け発射され、F-16パイロット二名が射出脱出したが、一名が重傷で現在病院で治療中だ」

 第一報で撃墜されたのはF-16IスーファでsA-5およびSA-17数発が発射されたといわれるが公式の確認はない。ただしIDF発表の表現に要注意だ。機体に「命中」したとは言っていない。興味深いのはイスラエル軍はスラエル機に向けて発射されあたのはシリアのミサイルだと明確に言っている。

 シリア北部でミサイル発射が続き民間航空に一部支障が生じた。

 テルアヴィヴのベン・グリオン国際空港は30分間着陸を見合わせた。

 これまで数十年にわたりイスラエル機はシリアを自由に空爆しているが、イスラエル機が撃墜されたのは1980年代初頭のレバノン内戦以来のことだ。■

★冷戦時、ソ連製装備品はこうして米国の手に入っていた


This Is How the CIA Got Its Hands on Some of Russia's Most Powerful Weapons CIAはロシア最強兵器をこうして入手した



 




February 9, 2018


戦時に思わぬ宝が手に入ったことがあるようだ。一方の陣営が新兵器を登場させると相手陣営はなんとしても入手して分析の後、リバースエンジニアリングするか敵陣営と戦う戦闘員に供与しようとした。
米国はこの動きを海外軍事探求(FME)と名付け、国家安全保障アーカイブでロシア製装備の入手が広く行われていたことがわかる。
 一例をあげると1951年の米空軍情報部報告がソ連のMiG-15を入手した経緯を述べている。1951年7月9日、平壌北西でのドッグファイトでMiG-15パイロットが機外脱出した機体は朝鮮半島西海岸の浅瀬に墜落したのが目撃された。英軍機が墜落地点を確認したが、米空軍は機体回収できなかった。
 直後に英米合同の任務部隊が機体回収を再度試みた。やはり回収しようと共産軍の発砲はあったが英米チームはほぼ機体全体を回収でき、米国に送付し分析した。その他のソ連製機体も回収されており、Yak-28ファイヤーバー迎撃戦闘機は西ベルリンで1966年4月に墜落した機体だ。
 中でも一番有名な事案が1960年代初頭にあり、CIAがメキシコで展示中のソ連ルナ衛星を「拝借し」写真撮影したことだ。1965年にはCIAが新型Mi-8輸送ヘリコプター一機を手に入れ、別件ではミンスク-2デジタルコンピューターを100千ドルで入手しようとした。(もちろん成功している)
 冷戦期には敵味方が常に入れ替わっており、第三世界に供与した兵器が同盟関係の変更で反対陣営の超大国の手に渡ることはよくあった。1966年にCIAはソ連製対空兵器をガーナで入手している。同様にソ連もF-14他米製兵器をイラン革命後に入手したはずだ。
 情報活動では成果が努力に見合うものになっているか時として問題になることがある。だが機密解除文書を見るとソ連製装備やマニュアルの入手が成果を十分に上げていることがわかる。特に米空軍に当てはまる。
 空軍が1966年7月の日付でCIA宛に送ったソ連のSA-2対空ミサイルに関するメモが例だ。「海軍、空軍のパイロットがSA-2ミサイルを北ヴィエトナムでうまく回避しているのはご承知と思う」と空軍中将ジョセフ・キャロルが書いている。「成功の背景には同装備のマニュアル他情報を貴局が入手してくれたことが大きい」
 ただし空軍の別メモではSA-2現物を米国が入手していないことを指摘している。だが1967年の六日間戦争で待望の機会が現実になった。イスラエルがエジプトから捕獲したのだ。
 イスラエルがソ連製装備の最大の供給元だったのは確かで、1967年、1973年、1982年の武力衝突のたびに大量の兵器をアラブ軍から捕獲している。1967年6月のメモでは六日間戦争中に手に入れた装備は「国防総省が情報探求の点で大変必要としていたもの」と認めている。ただし1967年9月の空軍メモではイスラエルが米国に装備大部分の検分を許しているが、一部高価値装備でイスラエルが「極端な躊躇」を示していると指摘している。特にSA-2ミサイルが対象でイスラエルは同装備を公開する代わりに米国からの見返りを期待していると空軍は考えていた。
 にもかかわらず米国は最終的にSA-2含むソ連装備すべてを調査できた。SA-2では付属品のFan Songレーダーの現物を調べてジャミング対策を講じる事が急務だった。その他対空砲、無線機、戦車等があった。「全体としての調査で今まで不明だった情報内容がわかり研究開発でのギャップが埋まり、一部は直接東南アジアでの紛争に応用できた」と空軍はまとめている。そうした知見からソ連の「設計内容、製品の品質管理、研究開発の方向性がわかった」とある。
 ソ連製装備には情報面以上の価値もあった。捕獲した武器をソ連と戦う勢力に供与し、とくにソ連占領下のアフガニスタン反乱勢力がこの恩恵を受けた。ここでもイスラエルが大きな供給源となり、1982年のレバノン戦争がその機会だった。同紛争では米国とイスラエルで緊張も発生したが同時にペンタゴンに計り知れない価値の情報がMiG-23やT-72のような高性能ソ連装備で手に入った。
 皮肉にも米国はイスラエルからの装備提供は対価を伴わない贈与と考えていた。米国の援助から当然と考えていたのだ。「イスラエルへの我が国の交渉上の立場は非常に弱い」とCIA長官ウィリアム・ケイシーは国防長官キャスパー・ワインバーガーに伝えている。「それでも貴省の手助けをいただいて欲しい兵器を低価格あるいは無償で米政府が入手できるようにしたい」
Michael Peck is a contributing writer for the National Interest. He can be found on Twitter and Facebook.

Image: Wikimedia Commons.

冷戦終結でこうした動きが消えたわけではなく、今日でも虚々実々のの駆け引きでハードウェアの入手がつづいているはずです。現に米空軍にはスホイなどロシア製機材で飛行隊があるという話です。しかし、現在は最ばースパイの脅威の方が深刻ですね。

★ファイブアイズに堂々と関与するフランス情報部の自信ぶりはどこから来るのか。日本が相手にされる日がくるのか。

軍事情報のマフィアのような五か国をファイブアイズと呼んでいますが、そこにフランスも積極的に関与をしはじめているようです。Defense Newsの記事です



French official details intelligence-sharing relationship with Five Eyes

フランス関係者がファイブアイズとの情報教諭関係の一端を明らかにした


The Five Eyes partnership includes Australia, Britain, Canada, New Zealand and the U.S. (Devan Feeney/Staff)

By: Pierre Tran    

https://www.defensenews.com/global/europe/2018/02/05/french-official-details-intelligence-sharing-relationship-with-five-eyes/

PARIS — フランス関係者がワシントンでファイブアイズ情報グループと情報共有をしているのは同国の情報収集力と高価値情報の交換機能がフランスに期待されることの裏返しだ。フランス軍情報部DRM(軍事偵察局)の空軍大佐の一人が語る。
 「こちら側に重要な情報があることの証しだ」と大佐は国防記者協会で講演した。大佐は本名を明かしていないのはDRM長官ジャン・フランソワ・フェルレ空軍大将Gen. Jean-François Ferletの要望に従ったものだ。
 大佐は実態は「ファイブアイズ・プラス・フランス」だとし、オーストラリア、英国、カナダ、ニュージーランド、米国の情報交換にフランスが参加していると紹介した。
 フランスが加わったのは一年前のことで、先行して米仏関係が2013年から2014年にかけ強化されたことを受けてのことだという。
 フランスには「自律能力」があり、各国依存がなくてもやって行けると大佐は説明。これでフランスが各国と情報交換する際の関係が定義されており、特に対米関係で重要だという。
 大佐は米国が世界を「黒白」決めつける傾向があるというものの、フランスもイランに協力するイラク軍事集団筋がシリア政府を不安定化させていると見ている。米国は12月に連合国と会合を開き、複雑な状況を解明しようとした。フランスは経験豊かなアナリスト部隊を現地に置き、詳細に解明しようとしている。
 イラクとシリア国境近くの渓谷地帯にイラン、ロシア、シリア、イラク、アラブ各国の勢力がそれぞれの目的をもち混在していると大佐は説明。
 DRMは現地に20名強の人員を送り、画像、通信、電子偵察の専門分野を担当させている。
 別のアナリスト部隊に「オープンソース」情報を専門に担当させており、特にインターネットの動きを注視している。インターネットではDRMは虚偽のIDを使う工作員、特にフランス国内での動きを注視している。
 大佐はJ2情報部隊の長で情報活動全般を計画実施する部隊のの恥部だ。DRMはおよそ2,500名を抱え、大部分はパリ北方クレイユ基地に勤務している。■

フランスが独自の情報をつかんでいるからファイブアイズに加わることを許されるんですね。日本は小泉首相がかつてエシュロンへのアクセスを求めて拒否されていましたね。やはり中身のある情報を握っていなければだめです。そこで日本が優位を発揮できる分野はどこかと思うと朝鮮、中国、シベリアなどどうしても地理的に近い場所での情報活動が想起されますが、ヒューミントがやはり重要ですね。報道機関、商社、メーカーと各地に日本はプレゼンスを持っていますが、協力者のネットワークを作り上げる努力をしているのでしょうか。それが無理ならサイバー分野でのハッカーはじめ犯罪集団(北朝鮮含む)の情報でしょうかね。

2018年2月10日土曜日

南シナ海で緊張高まる;中国がSu-35,J-20で哨戒飛行、カール・ヴィンソン空母打撃群がヴィエトナム寄港へ



Reports Claim China Has Sent Su-35s and J-20s to the South China Sea 中国がSu-35、J-20を南シナ海に展開か




February 9, 2018

国人民解放軍空軍(PLAAF) がロシア製スホイSu-35フランカーE制空戦闘機を南シナ海上空で飛行させた。PLAAは最新鋭成都J-20ステルス第五世代戦闘機も同地区に配備したと噂される。
 「中国空軍はSu-35による南シナ海上空の戦闘哨戒飛行を開始した」と中国国防省が発表した。「人民解放軍空軍がSu-35を運用するのは今回が初だ。同機はロシアのコムソモルスクオンアムール航空機製造協同組合が製造し中国には2016年末に導入されていた」
 中国国防省は飛行開始時期を明らかにしておらず、また何機を投入しているかも不明だ。中国は24機購入している。公式発表ではJ-20について触れていないがPLAAFは同機が初期作戦能力を獲得したと発表している。現地報道では同機も哨戒飛行を開始したとある。
 背景にアーレイ・バーク級駆逐艦USSホッパー(DDG-70)が航行の自由作戦(FONOP)としてs化ボロ礁の12カイリ以内を1月に航行したことがある。さらにUSSカールヴィンソン(CVN-70)空母打撃群がヴィエトナムに寄港する予定があり、中国が怒りをつのらせている。
 中国国営新聞の環球時報は中国の対応は米国の挑発に直接対応したものと解説している。「高性能PLA戦闘機部隊の投入は水上艦艇を攻撃できる能力を誇示しつつ米国の挑発に対応するもの」との専門家Xu Guangyu(退役中将)の見解を伝えている。
 Xuの見解ではPLAAFがSu-35を南シナ海上空に派遣したのは中ロが二大国として米主導の自由陣営に対抗する意思をともに示した意義があることになる。「ロシアから戦闘機を受領し、南シナ海の一触即発の環境に展開させているわけです。中ロ軍事合作が堅実かつ相互に見入りのある関係で信頼に裏付けられているのを如実に示すもの」と解説。
 状況証拠からXuの見解は正しいようだ。ロシアと中国の協力関係は深化しておりワシントンが正しく事態に対処しないと近い将来に同盟関係にまで発展しかねない。■
Dave Majumdar is the defense editor for The National Interest. You can follow him on Twitter: @davemajumdar.
Image: Wikimedia Commons

★「普通の国」になった日本を歓迎する世界(中国、南北朝鮮除く)が現実



Japan is Back on the World Stage 世界の舞台に復帰した日本





February 4, 2018


国グリニッジで12月に外交・国防両相と協議した河野太郎外務大臣、小野寺五典防衛大臣は東京でフランスの両相と並んでいた。日英2+2同様に日仏2+2も海洋安全保障が議題で共同声明では「自由で開かれたインド太平洋」を求め、法の支配による秩序を「共通の権益」とした。二回の大臣会合内容には驚かされるものがある。米国と日本は強固な同盟関係で結ばれている。英国、フランスは強い国防上のつながりを有する。フランス、米国、英国はNATOの有力メンバー国である。英国と米国はオーストラリアを入れてファイブアイズを構成し、そのオーストラリアは日本、英国、フランスと防衛面で二国関係を維持している。
北京、モスクワにより自由体制と法に基づく秩序は存続の危機にある。2014年を境に法の支配を基にした秩序は力を背景にした変革に道を譲っている。その年にロシアがクリミアを「併合」し、ウクライナ東部に軍部隊を出動させ1994年ブダペスト覚書を破った。また同年初めに中国艦船がジョンソン南礁で「埋立て工事」を開始した。ここは大量の交易輸送が行き来する場所で中国による工事には法的根拠はない。
両事案を非難する声明多数が発出されたが、対応に苦慮しているのが西側の現実である。妥協を知らない新大統領の選出やブレグジットも解決にならない。さらに日仏2+2および日英2+2で自由民主主義国家が結束を強めることになるのかも見えてこない。中国を「封じ込める」意図はなく、これ以上の野望を食い止めつつ法の支配を基にした秩序を強めるつもりなのか。また米-日-豪の三国関係、米-日-豪-印四か国関係としてみるべきだ。
中で特筆すべきが日本がそれぞれで中軸の役割を果たしていることだ。最近では1991年まで日本の安全保障上での提携国は米国のみの状況が続き、平和憲法に縛られたままだった。中国と南北朝鮮を除き、日本の実力再興と外交政策の強化は米国、オーストラリア、インドがいずれも日本が正常な国に復帰し、各国に加わったとして歓迎した。まだ日本の与党LDP自民党内の中心的リーダー、小泉純一郎、麻生太郎、安倍晋三の考え方を反映した変化である。この中で小泉は吉田茂首相時代後の初の首相となり、安倍は最大規模の変革を力強く主導する首相となっており、安全保障面で日本周辺のみならず欧州にまで影響を与えている。
安倍のもとで日本は単に防衛装備の充実を図っただけでなく、域内パートナーとともに集団的安全保障を可能とする法案を通過させ、さらに機密防護を狙った体制を作り上げた。ただ日本は広範囲に及ぶ情報活動の改革法案が未整備のままだ。とくに文民主導の情報機関の創設が緒についたばかりだ。この創設では日本は英国、オーストラリア、そしてもちろん米国を参考にすることができる。
日本がヨーロッパに関心を示す理由はいろいろある。まず日本とEUは自由貿易協定を今夏調印の見通しだ。これで日本は中国韓国や米国さえも抜いてEUの有力経済パートナーになる。現時点ではEUの経済関係では米国が一位、中国が二位で日本は七位と下位に位置する。経済関係の強化を背景に日本はフランス、英国とのつながりを強める。
日仏2+2は2014年に始まり、同年に中国とロシアは軍事力で法の支配を揺るがせ始めた。翌年に日英2+2が始まった。ともに日豪二国間協議と驚くほど類似しているのは従来は同盟国に限定されていた産業協力が議題になっていることだ。英仏両国は日本と武器移転合意を結び、一層の防衛協力が産業基盤を通じて行えるようになった。フランスとは水中機雷除去UAV案件、英国とは三菱電機製センサーを英メテオミサイルに搭載する話がある。両国とも米F-35事業の最上位関係国で、同ミサイルが将来総合運用性を獲得できるかを検討している。
その他にも着実な成果が生まれている。英国とは2015年に兵站面で物品役務相互提供協定Acquisition and Cross-Servicing Agreement (ACSA)を締結した。ACSAで両国は糧食、燃料、弾薬を融通しあい、補給活動を共同実施できるようになった。目的は共同作戦体制の実現だ。日仏間でACSAは未締結だが、共同声明では補給面での合意形成に向け作業中とある。
はここまで日本を動かしているのは何か。安全保障上の不安が背景にあるのは確かだ。中国の台頭を横目に日本は安全保障提携関係や防衛産業協力を西側諸国と進め疑似同盟関係まで強めることが対抗措置になると見ている。だが高次元の戦略と別に日本も防衛費の高騰、特に研究開発費の増大に直面している。60年前と今日の最先端戦闘機の開発でコンピューター処理能力の違いは歴然だ。英国やフランス程度の中位防衛大国への道を狙う日本がR&Dを効率よく進める方法、公平な入札方法、調達工程を国内構築するヒントを各国に期待するのは明白だ。こうした安全保障提携関係が完全な同盟関係に進展するのだろうか。現時点では今のままで法の支配に基づく秩序の強化に十分とはいえない
Dr. John Hemmings is director of the Asia Studies Centre at the Henry Jackson Society.
Image: Under Abe's watch, Japan has not only developed a national security apparatus, but pushed for collective security with regional partners.

まだ日本国内の「教育」が不十分です。これだけ先にお膳立てが進んでいるのですが、いまだに安全保障を国境線で考える傾向があり、「遠い」地点の出来事がなぜ日本の安全保障に関係してくるのか理解できない=したくない傾向がありますね。あるいは集団安全保障になぜ拒否反応を示すのか。「専守防衛」の意味を漢字で理解しようとしているからではないか、と筆者は感じます。まず自衛隊員が公務員という扱いでは戦時に困りますよね。過去の延長線でものを考えるのではなく、「あるべき姿」を考えてから現実を見つめてみるべきと思うのですが...

F-35引き渡しが計265機になり利益増を期待するロッキード・マーティン



Lockheed Martin Has Delivered 265 F-35s (And the Profits are Pouring In)ロッキード・マーティンオF-35納入累計が265機に(利益は増加中)




 Dave Majumdar January30,2018


ッキード・マーティンのF-35共用打撃戦闘機の将来は明るい。事業が軌道に乗り大幅拡大への準備ができており、完全生産開始も時間の問題だ。同社によればここ数年は年率18パーセント成長だ。
 「当社のF-35事業で昨年は66機を納入し政府とのお約束を守れました」とロッキード・マーティン会長兼社長兼CEOマリリン・ヒューソンは投資家向けに語る。「業績は対前年比40パーセント増で今後も増産に向かいます」
同社は2018年も拡大を期待する。「この勢いのまま今年は90機引き渡しを予定し、35パーセント増にし、完全な量産はあと数年で始めます」「米国と海外向け引き渡し累計は265機を超え、海外でのF-35の評判も高い」
 事業拡大でF-35製造の利益もふえつつある。「リスク管理をしっかりして利益率が増えている」と同社執行副社長兼最高財務責任者ブルース・タナーexecutive vice president and chief financial officer Bruce Tannerが投資家向けに説明している。「これも生産が順調なおかげ」
 ロッキード・マーティンのF-35利益率は2018年も増えるが、2017年の勢いはないようだ。「2017年実績より若干低くなる。初期のLRIP(定率初期生産)分の機体ロットでリスク低減策をとっており、今年は昨年よりやや高い実施になる。そのため2018年度生産分のリスクは昨年と違ってきます」
 ロッキード・マーティンの予測は控えめで同社はこれ以上の実績を期待している。「計画より実績がよくなる機会があり、現時点の計画は低い内容になっています。これによりF-35で各種の効果があらわれますが、TX別名APT(高等パイロット訓練機)の選考結果が今年後半に出てきますので、総合的な利益が低めになる効果が出るかもしれません。利益率も当初はかなり低くなりそうです」
 ロッキード・マーティンの航空宇宙事業でF-35の利益率は大きな指標となる。4,000億ドルの同事業が大きな割合を占めるからだ。「現在のF-35の利益率は航空宇宙事業全体の数字とほぼ同じと思ってもらってよい。逆に言えばF-35事業の比重が航空宇宙事業でそれだけ大きいということです」(タナー)■

Dave Majumdar is the defense editor for The National Interest. You can follow him on Twitter: @davemajumdar.

2018年2月9日金曜日

ロッキードがSR-72製造の報道を否定

SINGAPORE: Lockheed's Carvalho kiboshes SR-72 idea

シンガポール航空ショー:ロッキードがSR-72報道を一蹴


08 FEBRUARY, 2018
SOURCE: FLIGHTGLOBAL.COM
BY: GREG WALDRON
SINGAPORE
ッキード・マーティンの航空部門トップが最近出ている同社の伝説的SR-71ブラックバード後継機といわれるSR-72開発報道を否定した。
「同機は製造していないと断言しておきます」とオーランド・カルヴァロOrlando Carvalho、ロッキード・マーティン航空宇宙部門執行副社長がシンガポール航空ショーで語った。
1月はじめに一部メディアがSR-71の後継機、いわゆるSR-72が開発完了したと伝え、その後ロッキードのジャック・オバニオンJack O’Banion,副社長のプレゼンテーションが高性能機と先端製造技術に触れていた。
カルヴァロはロッキードでスカンクワークス含む事業を統括しており、スカンクワークスこそマッハ3飛行性能を誇るSR-71を1960年代に開発した部署だ。
「ジャックの発言が独り歩きして受け止められたようです」とカルヴァロは「ジャックが言いたかったのは現在の技術でも解析ツールと設計能力を使えばデジタル革命の効果を航空機設計に応用できるということです」と述べた。「またジャックは再使用可能な極超音速機の設計、製造能力に触れただけで実際に機体が完成したとは言っていません。事実と反するのは確かです」
カルヴァロからは極超音速技術に取り組んでいるが主眼は兵器への応用だという。
「最終的に技術の成熟で再利用可能な機体が可能となるでしょう。でもその前に『SR-72のようだ』と言われるでしょうが正確には『再利用可能機』が正しい用語です」
ロッキード広報はSR-71は同社が手がけた機体で一番人気があると認める。「当社の分析ではSR-71が今でも皆さんが素敵と思っていると判明しています」
米空軍とNASAはSR-71を1964年から1998年まで供用した。ブラックバードの系列ではA-12がまずCIA用に1962年初飛行し1967年に用途廃止されていた。
ブラックバードの性能は広く知られている。マッハ3.2で高度85千フィート(26千メートル)上空を5,900キロ飛んだSR-71は米戦略偵察機の中心として1968年から90年に活躍した。その後一部が1995年に現役復帰した。
同機の形状は今日でも十分未来的に写る。ロッキードは同機であらゆる点で既存技術を突破している。機体の90パーセントはチタン素材で高速で発生する高熱に対応した。■
コメント:一部報道の火消しに必死なようですが、皆さんはどう思いますか。SR-72が存在してほしいとの願望が先行している気もしますが。