E-8C JSTARS aircraft US Air Force
ウクライナ上空に米軍情報収集機材が飛来した
投入されたのはE-8C JSTARSでウクライナ投入は初めて
ロシアがウクライナ国境付近に部隊増強を続け懸念が消えない中での飛行となった
米国がウクライナ上空に偵察機を送った。ロシアが国境付近に大規模部隊を集結させ、ウクライナ侵攻の恐れが消えていない。
米空軍はE-8C共用監視標的攻撃レーダーシステム機(JSTARS)一機による地上情報収集を同国東部で12月27日に実施したと米欧州司令部EUCOMが12月29日CNNに明らかにした。
同機の飛行経路は明らかではない。また収集した情報の内容も不明だが、同機はウクライナ政府の承認のもと投入された。EUCOM報道官ラス・ウルフキール中佐Lt. Cmdr. Russ WolfkielがCNNに伝えた。
同機のフェイズドアレイアンテナは120度の視野で地上部隊の動向を20千平方マイルにわたり把握できると空軍は説明している。今回ウクライナ上空を飛んだE-8Cはロシア国境地帯の軍事活動を監視できたはずだ。
先週末にロシアは軍事演習が終了し10千名規模を撤収したと発表しているが、今もウクライナ国境に相当規模の部隊を維持している。
12月に入りワシントンポストがウクライナ国境地帯へのロシア軍展開を70千名(米評価)から94千名程度(ウクライナ側評価)と伝えた。ウクライナ国防省はその後120千名が集結しているとMilitary Timesに述べていた。
最近数カ月に撮影した衛星画像ではロシア軍戦術戦闘集団の軍用車両他装備がウクライナ近辺に展開している様子がわかる。
ロシアはウクライナへの軍事作戦展開を繰り返し否定しているが、懸念を消すには至っていない。
バイデン政権は12月初旬に報道機関に情報を公開し、「ロシアは2022年早々にウクライナ軍事行動を実施する前提で準備をしている」とし、「175千名規模の戦術連隊100個で装甲車両、砲兵、装備を動員する」可能性があると述べていた。
ロシアがウクライナ侵攻を決定した場合に備え、米国はその場合の結果について警告しており、ロシア向け経済財政制裁の強化も含むとしている。
今週に入り国防長官ロイド・オースティンが米海軍にハリー・S・トルーマン空母打撃群の中東方面展開を中止させ、地中海に留まらせ、欧州方面の同盟国協力国を安心させることにした。
同打撃群は米ロ及びロシアNATO間協議が終わるまで地中海に留まる。
さらにジョー・バイデン大統領は12月27日にウクライナ向け300百万ドルの軍事援助含む支出法案に署名しており、29日にはロシア大統領ウラジミール・バイデンと電話協議し「一連の問題を話し合った」とされる。■
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