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RQ-170をイランが入手して10年目の記念日に、イランのコピー機が核研究の中心地近くで墜落したのは奇妙な偶然で片付けられるとは思えない。

  • イランが米ISR機材RQ-170を捕獲し、ちょうど10年後に、同機コピーが墜落したの奇妙な偶然だ。

VIA @IMP_NAVIGATOR/TWITTER

 

 

く皮肉な光景に見える。米国の極秘無人機RQ-170センティネルがイラン領内で捕獲されてちょうど10年、イランが同機の基本(基本という言葉を強調したい)を模して作成した粗悪な機体がイラン国内のチャハルマハル・バキティアリChaharmahal and Bakhtiari.地方で墜落した模様だ。墜落地点はイスファハンIsfahan南西部で、このイスファハンはイランの核開発の中心地であり、米情報機関が関心を寄せる地点だ。事実、RQ-170は10年前にイラン核施設のスパイ飛行をしていたがイランの手に落ちたといわれる。

 

2011年12月5日、RQ-170の「捕獲」はイラン軍による大々的な宣伝工作に利用された。そのため、今回の事件も再びプロパガンダ工作の一環との疑問が出ているが、そうでなければ信じられないほどの偶然の積み重ねになる。

 

IRANIAN STATE MEDIA

イランはRQ-170を再整備し、イランの勝利として各種展示に供した

 

墜落現場の無人機はイランがRQ-170の流れを受けて作成したシャヘド-191Shahed-191でRQ-170の2/3の機体だ。当方の試算では翼幅24フィートで、RQ-170は38フィートある。

 

「現地関係者から同機が悪天候で緊急着陸したと確認を得た」と準国営メールMehr通信社が伝えている。

 

2011年のRQ-170墜落直後の写真同様に今回のイラン機もおおむね無傷のようだ。2011年事件同様に今回も機体はトラックに載せられ、Mi-17ヘリコプターで移動を試みたようだ。RQ-170の主翼は機体本体から取り外し可能となっている。10年前の墜落時ではMi-17が機体本体のみ吊り上げようとする様子が見られた。今回は機体はそのまま吊り上げたようだ。

IRAN STATE MEDIA

10年前にイランが米RQ-170を捕獲した

 

イランがRQ-170を原型に製作した機体は性能面で大きく及ばないものの、レーダー断面積が小さくなり大きな脅威となった。イスラエルは同機対応を真剣にとらえ、一機を自国領空内で撃墜している。さらにイランはRQ-170を模した同機以外に大型機も製作していることが要注意だ。無尾翼の全翼機形状を安定して飛行させるのは難問だが、イランは課題を克服したようだ。ただし、一定の範囲で。

 

また先週末にナタンツNatanz付近で爆発があったとの奇異な記事が出た。ここもイラン核開発の中心地だ。イランは防空演習の一環で無人機を撃墜したと主張している。公式にはシャヘド-191の「緊急着陸」と無関係としているが、いかにも変だ。

 

再び疑問が出る。現地で何があったのか。テストあるいは訓練でイランのRQ-170を模した無人機がなんとも皮肉な記念日に失態をしでかしたのか。あるいは米RQ-170捕獲10周年を祝い大々的に当時を再現したのか。後者の可能性があるとにらむのはイランが重要記念日にこうした行動をとることが多いからだ。特に軍事上の勝利を国民に誇示することが多い。とはいえ、RQ-170をイランが入手し10年目に突如奇異な画像が出現したとは何とも奇妙だ。■

 

Iran's RQ-170 Clone Crashes Suspiciously On 10th Anniversary Of The Real One Falling Into Its Hands

The crash recovery looks bizarrely similar to the one that followed the real downing of the RQ-170 Sentinel exactly 10 years ago.

BY TYLER ROGOWAY DECEMBER 5, 2021

Contact the author: Tyler@thedrive.com


 

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