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北朝鮮が核兵器放棄はしないと公言。かねてからこれを予想していた米国の各専門家の見方と今後の予想。

  

North Korean Missile Launch. Image Credit: Creative Commons.

 

ナルド・トランプと金正恩が核戦争で互いに脅し合っていない今、北朝鮮は以前ほど見出しやクリック数を稼いでいなくても、米国にとって真剣に対処すべき脅威であることに変わりはない。

 

 

 バイデン政権は金正恩政権を相手にすることに関心がないようだが、平壌は今後数ヶ月、数年で核戦力が進歩するとワシントンに思い知らせたいようだ。実際、北朝鮮はついに、キム・ウォッチャー多数がもう知っていることを声高に述べた。平壌は、いかなる交渉においても核兵器を決して手放さず、本格的な核保有国になったと宣言したのだ。

 平壌は核保有国であると憲法に明記し、核を手放さないと以前から一貫して言い続けていた。しかし、昨日の金正恩の発表は、新しい核政策法の一部で、より権威がある。北朝鮮はまた、先制核攻撃の条件を提示した。多くの専門家が、平壌の全体的な戦略的思考の一部であると考えていた内容だ。さらに、「責任ある」核保有国であると示すために、金正恩は核技術を決して売却しないと明文化した。

 北朝鮮はどうなるのか。金一族を核保有国として受け入れるべき時なのか、それとも交渉のテーブルに戻させるためさらなる制裁を加えるべきなのか?

 19FortyFiveでは、以下のシンポジウムで、トップクラスの専門家に意見を求めた。回答が集まり次第、以下追加していく。

 

ブルース・ベヒトール アンジェロ州立大学教授 Bruce Bechtol, Professor, Angelo State University「北朝鮮は核兵器について反抗的な態度をとり続けている。これまでの『いずれ』核兵器を廃棄するとほのめかしてきた行動は、米国から譲歩を多く得るための方策に過ぎない。北朝鮮指導者は、プルトニウムと高濃度の核兵器化プログラムにあまりにも多くの時間と資金を費やしてきたため、簡単に手を引けない。

 それを実現させるには、包括的で理不尽なほどの譲歩が必要だ。それでも、平壌の透明性の欠如のため、核兵器の一部は査察官から隠され残る可能性が高い。したがって、北朝鮮の最近の発表は驚くことではなく、協議が行き詰まっている(あるいは協議が行われていない)ときに出てくるレトリックの典型例だ。

 新たな協議が行われれば、北朝鮮は今、すべての関係者を数年前と同じ場所、つまり(再び)始まりの場所に連れ戻す立場を確約したことになる」。

North Korean Hwasong-16 ICBM. Image Credit: KCNA/North Korean State Media.

 

ブルース・ベネット、ランド・コーポレーション Bruce Bennett, Rand Corporation: 「金正恩が非核化を拒否するのは当然だ。彼は過去に何度も非核化しないと言ってきたが、それでも米国に譲歩を求めて交渉で米国政府を誘惑してきた。しかし、その交渉に北朝鮮の核専門家を連れてこなかったことから、彼は交渉を自分の望む「核保有国」認定を得るための場と考え、非核化の意志はなかったと思われる。米国の夢と希望はここまでだ。ある世論調査では、韓国人の70%が金正恩の非核化を期待しておらず、また別の世論調査では、韓国人の90%が北朝鮮の非核化はあり得ないと考えている。

 問題は、北朝鮮が単に核兵器を保有しているわけではないことだ。核兵器を使用すると脅している。

例えば、木曜日、北朝鮮の国会は、「指導部が攻撃を受けた場合、北朝鮮軍に核攻撃を義務付ける条項」を含む法律を可決した。これは外部からの介入に対する抑止力として特に驚くべきものではないが、北の不安定さが増しているため、内部の脅威に対応するため、あるいは内部の脅威を理由に陽動作戦として、北朝鮮が限定的に核兵器を使用するきっかけになりかねないのが大きな不安材料だ。さらに新法は核先制使用を正当化し、将来の地域危機を不安定にする脅威となる。

 これらの懸念は、国際原子力機関(IAEA)によれば、北の核兵器製造が「フル回転」していることと相俟っているに違いない。ある専門家が指摘するように北朝鮮が保有する核分裂性物質の量が45発分であろうと、米国諜報機関による推定で100発分以上であろうと、その数は米国や韓国が主導する対北軍事行動を抑止するため北朝鮮が必要とする量をはるかに超えている。

 最近、韓国を訪問したが、聴衆に尋ねてみた。韓国の通常兵器を使った対北攻撃を抑止するために、北朝鮮はどの程度の規模の核攻撃を南に行う必要があるのか?最も多い答えは「0」であった。聴衆は、北への軍事攻撃で得るものは少なく、失うものは大きいと考えている。そして、北との核兵器交換のリスクを冒すことに米国は何の興味もなく、米国が得る価値のあるものは何もないと考えている。

 したがって、金正恩の核兵器増強の継続は、防御的な目的よりも攻撃的な目的であることを心配すべきだ。金正恩は十分にリスクを回避しており、通常であれば攻撃的な核兵器の使用は避けれるが、内部脅威、特に北朝鮮軍からの脅威に直面したら、どうするだろうか。軍に韓国侵攻を命じれば、軍の力を自らからそらすことができるだろう。通常戦力だけでは戦争に勝てないことはほぼ確実なので、核兵器で半島の地域バランスを変えることができると期待するかもしれない。特に、韓国と米国の同盟関係に将来亀裂が生じた場合だ...。

President Donald J. Trump shakes hands with Chairman of the Workers’ Party of Korea Kim Jong Un Sunday, June 30, 2019, as the two leaders meet at the Korean Demilitarized Zone. (Official White House Photo by Shealah Craighead)

 

ヘリテージ財団副理事長 ジェームス・ジェイ・カラファノ  James Jay Carafano, Vice President for the Heritage Foundation: 「ネバーセイネバーアゲイン」には映画のタイトル以上のものがある。北朝鮮が普通の国のとして扱われ、世界的な交流の恩恵を受けることが許され、近隣諸国を脅し、恐喝する目的の核兵器を保持する未来を描くことは、不可能ではないにしても困難だ。北東アジアの安定と安全保障はあまりにも重要すぎる。核兵器を維持するとの永遠のコミットメントは、孤立へのコミットメントとなり、孤立した北朝鮮の体制が永続的に維持できるかは不明である。それは自ら招いた死刑宣告だ」。

 

ダニエル・L・デイビス Defense Priotoriesシニアフェロー、元米国陸軍中佐  Daniel L. Davis, Senior Fellow, Defense Priotories, Former LT. Colonel, U.S. Army「この宣言は、10年以上前から知っていたことを、公式に封印したに過ぎない。北朝鮮は、体制存続のための唯一の保証と考える存在を手放すつもりはない。北朝鮮が核の敷居を越えて以来、ほぼすべての大統領が何らかの名目で採用してきたアメリカの『最大限の圧力』政策は、ひどい失敗に終わっている。事実上各政権が、北朝鮮の完全かつ検証可能で不可逆的な非核化を政策目標に掲げてきた。

 これは現実を無視しているため、常に非現実的な目標であった。北朝鮮は核兵器を保有しており、それを放棄するつもりはない。しかし、我々の核兵器は北朝鮮を無期限に抑止し、我々の安全を確保するのに十分すぎるほどだ。私たちにできる最善のことは、南北和解を求め、南北交流の改善を促し、ゆっくりと関係正常化を図ることだ。中国やソ連・ロシアと数十年にわたって成功させてきたのと同じように。最悪の事態は、武力行使で金正恩に武器を放棄させよることであり、そうなれば、常に避けたいと言ってきた戦争を引き起こす可能性がある。

戦争を始めるような愚かな選択をしない限り、我々は安全でいられるだろう」。

Image: Creative Commons.

 

アメリカファースト政策研究所のアメリカ安全保障センター副議長で元CIAアナリストのフレッド・フライツ Fred Fleitz, Vice Chair of the America First Policy Institute’s Center for American Security and former CIA analyst「バイデン政権の北朝鮮政策の怠慢と外交政策の失敗が相まって、金正恩が最近『自国の核を決して手放さない』と発言するなど、北朝鮮のミサイルと核プログラムの急増を招いてしまったことは疑いようがない。これは、金正恩が核兵器プログラムの放棄を約束し、核実験を中止し、長距離ミサイル実験を含むミサイル実験を終了したトランプ時代と大違いだ。

 バイデンは、北朝鮮に関するトランプの成果を嘲笑し、その上に立つことを拒否した。彼は非常勤の特使を指名することで、平壌を鼻で笑った。ブリンケン国務長官は北朝鮮を無視した。

 したがって、バイデンが弱い大統領であるという認識が強まり、北朝鮮が好戦的な行動を増したのは驚くことではなかった。

 北は、米国がアフガニスタンから撤退した後の昨年秋からミサイル実験を急増させ始めた。2022年はこれまでに少なくとも34発のミサイルを実験し、1年間で過去最多となった。北朝鮮は3月、豊渓里地下核実験場へのアクセスを回復するため掘削を開始した。そして今回、北は非核化の約束を撤回した。

 トランプ大統領は、北朝鮮の核の脅威を解決したわけではないが、彼のリーダーシップで緊張がかなり低下し、外交的解決のチャンスが生まれた。バイデン大統領の外交政策の無能さは、トランプ大統領の成果を無駄にしてしまった。バイデン政権が、イランとの新たな核取引に向けた努力で見られる宥和ではなく、ハイレベルな関与と強さで北朝鮮への対応に期待しよう」。

Hwasong-12. Image Credit: KCNA/North Korean State Media.

 

ウォレス・グレグソン(オバマ政権元国防次官補、退役海兵隊元中将 Wallace Gregson, Former Assistant Secretary of Defense, Obama Administration, Retired LT. General, U.S. Marine Corps「北朝鮮は核兵器を放棄しないと発表した。報道によれば、核兵器国を宣言する新しい法律を可決し、これは『不可逆的』だと付け加えました。これには誰も驚いていないはずだ。北朝鮮の内部権力力学、世界の注目を集める必要性、さらに核と兵器の拡散という有益なビジネスには、地球規模での核兵器運搬能力の一貫した向上が要求される。中国やロシアの独裁者と正式に同盟を結んでいるわけではないが、有用であることも要因の一つである。抑止力の理由もあるが、北朝鮮の山がちな地形が防御に有利であることを私たちは経験している。核武装した北朝鮮に侵攻する理由はなかなか思い浮かばない。

 核兵器を持たない北朝鮮は、韓国にとって通常兵器の脅威であるにもかかわらず、ほとんど注目されなかった。栄養失調などの問題で軍隊は昔のようにはいかないが、韓国の首都には大きな脅威となる。過去には潜水艦攻撃を行い、韓国艦を沈めたこともある。また、北西諸島を砲撃し、死者を出したこともある。

 通常兵器の脅威は危険だが管理可能だ。

 北朝鮮が核兵器の地位を確立したのは、核拡散を勧めたパキスタンのA・Q・カーンのおかげだ 北朝鮮はその術をよく学んでいる。この最も黒い闇市場での商売は非常にうまくいっており、北朝鮮エリートたちを贅沢な暮らしを与えている」。

 

North Korea

Image Credit: KCNA/DPRK State Media.

 

 

ハドソン研究所シニアフェロー レベッカ・L・ハインリクスRebeccah L. Heinrichs, Senior Fellow, Hudson Institute:「バイデン政権は危機に次ぐ危機、まさに危機の連鎖に対応しているが、4年間静かだった北朝鮮が今年初めに長距離ミサイル実験を再開したことが、ほとんどニュースにならなかったのが本当に驚くべきことだ。

 金正恩体制が核兵器を放棄する錯覚に陥ることはないだろうから、驚きはない。しかし、だからといって、普通の核保有国として「受け入れる」ことを諦めたり、「責任ある核保有国になる」と息巻いたところで、それを信じたりできない。北朝鮮は核兵器を持つ収容所であり、犯罪的兵器拡散勢力である。米国と西側諸国が直視すべきは、地政学的な厳しい現実で、それは、中国とロシアが収斂し、北朝鮮やイランというならず者国家との関係を露骨に深め、我々に対して梃入れしようとしていることである。

 ならず者国家にどうアプローチするかで、米国主導の秩序を壊す中露の努力の助けにも損にもなる」。

 

ブルース・クリングナー、元CIA韓国担当副部長、ヘリテージ財団上級研究員Bruce Klingner, former CIA Deputy Division Chief for Korea, Senior Research Fellow, Heritage Foundation:「金正恩の発言は、変化というより、既存の北朝鮮の核ドクトリンを肯定するものだ。金正恩体制は2013年の憲法改正で、核保有国であると明文化していた。金正恩の宣言は、2012年に制定された「自衛的核保有国としての地位の強化に関する法律」の内容をほぼそのまま反映している。

 平壌はしばしば核兵器が抑止のためであることを強調してきたが、核兵器が米国とその同盟国に対する抑止と先制攻撃のための「信頼の盾」と「宝の剣」という二つの目的を持つことも、長い間説明してきた。少なくとも2013年以降、同政権は核兵器による先制攻撃を予告してきた。平壌は2016年と2017年に、韓国と日本への先制核攻撃を想定したミサイル演習を行ったと発表していた。

 また、平壌は数十年前から非核化しないと表明している。過去8回の国際的な非核化合意はすべて失敗に終わり、北朝鮮は現在も非核化を求める11の国連決議に違反していることから、米韓の外交的試みに良い兆候とはいえない。しかし、ワシントンもソウルも、抑止力と制裁執行を維持しつつ、努力を放棄すべきではない」。

 

North Korea Special Forces

Image: North Korean State Media.

 

アンソニー・ラギエロ民主主義防衛財団(FDD)不拡散・生物防衛プログラム・シニアディレクター、国家安全保障会議元北朝鮮担当ディレクター(2018~2019年)Anthony Ruggiero, Senior Director, Nonproliferation and Biodefense Program, Foundation for Defense of Democracies (FDD), and former director for North Korea (2018-2019) on the National Security Council: 「金正恩政権は木曜日、自らを『責任ある核兵器保有国』と宣言する一方で、米国、韓国、日本を先制核攻撃で威嚇した。新法は、北朝鮮がワシントンからの核の脅威から自らを守るため核兵器プログラムを追求してきたという見せかけを取り払った。平壌はまた、核兵器を自国の領土外に配備せず、関連技術を共有あるいは移転しないとも述べている。イランとの長距離ミサイル協力を再開し、シリアに秘密裏に原子炉を建設し、イスラエルに破壊されて以来、世界最大の拡散者の不拡散へのコミットメントは空虚なものとなっている。

 専門家の中には、新法は米国の制裁政策が機能していないあらわれと主張する人もいよう。しかし、ドナルド・トランプ大統領(当時)が首脳レベル外交を受け入れて以来、北朝鮮への制裁圧力はほぼ皆無に等しくなっている。前任者の政策を継続するというバイデンの判断は誤りだった。金正恩は非核化に関心がないが、強固な制裁政策は北朝鮮の核兵器や弾道ミサイル開発の資源や投入を減少させるため、依然として追求する価値がある。バイデン政権は、まず外交連合を再構築し、次に平壌の海外代表と石炭販売や労働者輸出などの資金源をターゲットにすべきだ」。

 

ロジャー・ザクハイム ロナルド・レーガン大統領財団 ワシントンディレクターRoger Zakheim, Washington Director, Ronald Reagan President Foundation:  「これは、北朝鮮で言葉と行動が一致するケースだ。北朝鮮は何十年もの間、米国の政権を越えて、核開発プログラムを使い残忍な体制を固め、近隣諸国を威嚇してきた。核開発は北朝鮮政権の持続的な力を支える要だ。北朝鮮の行動とレトリックにもかかわらず、自由世界は時にそうではないと考えるよう自らを騙してきた」。■

 

North Korea Says It Will Never Give Up Nuclear Weapons: What 9 Experts Told Us - 19FortyFive

ByHarry Kazianis

 

Expert Biography: Harry J. Kazianis (@Grecianformula) serves as President and CEO of Rogue States Project, a bipartisan national security think tank. He has held senior positions at the Center for the National Interest, the Heritage Foundation, the Potomac Foundation, and many other think tanks and academic institutions focused on defense issues. His ideas have been published in the New York Times, Washington Post, Wall Street Journal, Newsweek, CNN, CNBC, and many other outlets across the political spectrum. He holds a graduate degree focusing on International Relations from Harvard University and is the author of the book The Tao of A2/AD, a study of Chinese military modernization.

 


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