Image of Virginia-class Submarine features. Image Credit: Creative Commons.
「オー!キャリー・ミー・バック・トゥ・オール・ヴァージニー」は、南北戦争中に南軍兵士がよく歌った歌である。言うまでもなく、南部連合はとうの昔に滅び、ヴァージニア州は連邦に復帰し久しい。ヴァージニアの名は、波の下で米国の権益を守るヴァージニア級原子力攻撃型潜水艦(SSN)に誇らしげに冠せられている。本稿では、ヴァージニア級(SSN-774)の最新ブロックVを取り上げる。
ヴァージニア級の由来
米海軍の公式情報ページでは、攻撃型潜水艦の任務と目的を次のように定義している。「攻撃型潜水艦は、敵潜水艦および水上艦の探索と破壊、トマホーク巡航ミサイルと特殊作戦部隊(SOF)による陸上への戦力投射、情報・監視・偵察(ISR)任務の遂行、戦闘群作戦支援、水雷戦に従事するよう設計されています」。
ヴァージニアは、米海軍の最新世代のSSNだ。以前には、1976年から1996年にかけて就役したロサンゼルス級62隻、1997年から2005年に就役したシーウルフ級3隻がある。先月発表された米国議会調査局の報告書によると、海軍は1998年度にヴァージニア級調達を開始し、2022年度までに合計36隻を調達した。ヴァージニア級は2011年度以降、年2隻のペースで調達されている。
ヴァージニア級は当初、大型で高価なシーウルフの安価な代替艦として構想され、冷戦時代にソ連の最新型潜水艦に対抗する設計とされた。ソ連崩壊により、シーウルフ級は絶滅危惧種になった。冷戦後、敵対する潜水艦はほとんど中止されるか、少なくとも大幅に遅れることになり、ハイテクを駆使したアメリカ艦は使命を失ったかのように見えた。そのため、シーウルフ型潜水艦29隻のうち26隻がキャンセルされた。
一方、小型でコストの安いヴァージニア級は、新技術を駆使し、世界をリードするSSNとなった。
ブロックVの登場
ヴァージニア級の最初の4ブロックは、生産効率とコスト削減に重点を置いた。ブロックIIIでは建造技術の向上が図られ、ブロックIVでは稼働率向上が図られた。しかし、新しいブロックVは、より目に見える強化がなされ、この艦の殺傷力の高めている。
H.I.サットンが2021年7月にNaval Newsに寄稿していた。「最新のブロックVヴァージニア級潜水艦は搭載ミサイル数を大幅に増加させるだろう。事実上、巡航ミサイル潜水艦(SSGN)になる。しかし、柔軟な対艦、対潜、情報、特殊部隊のプラットフォームが失われることはないだろう」「ヴァージニア級潜水艦はすでに重武装されている。各艦はトマホーク巡航ミサイルのような魚雷サイズの武器を最大37本搭載できる。うち12本は、ヴァージニア・ペイロード・チューブと呼ばれる2つの垂直発射システム(VLS)に搭載される。新しいブロックV(5)バッチでは、VLSに28個のスロットが追加される。これは魚雷サイズ兵装の76%増加である」。
トマホーク巡航ミサイルといえば、ブロックVでは、従来の陸上攻撃モードに加え、対艦能力であるブロックVaサブバリアントが追加される。この新しいトマホークが、対艦ミサイルのハープーンと比較して、どのような効果を発揮するかはまだ分からない。いずれにせよ、ブロックVミサイルは、最初のヴァージニア・ブロックVが潜水艦艦隊に加わる前に運用開始される。
ヴァージニアには通常の魚雷室が残され、最新版のアドバンスト・ケイパビリティ系列の大型魚雷を搭載する。ブロックVではハマーヘッド機雷を搭載するようだ、これは、旧型Mk.47潜水艦発射式移動機雷にかわるもので、密かに海底に配備される。海軍によると、ハマーヘッドは水中ドローンによって運搬され、有人または無人の潜水艦を「探知、分類、撃破」するという。
サットンは、潜水艦はおそらく新しい極超音速兵器を搭載すると付け加え、極超音速ミサイルを搭載する最初の潜水艦になる可能性が高いと指摘している。ロシアや中国が極超音速ミサイルを開発し、それを心配する声が後を絶たないことを考えれば、米国が完全に遅れをとっているわけではないことを、少しは安心させようというのだろう。
最後にはなったが、前述の兵器パッケージに加えて、ブロックVヴァージニアは米海軍史上最も重武装な攻撃型潜水艦となり、大型垂直配列の側面ソナーで探知能力が大幅に向上する期待がある。艦の側面に配置された6つの超近代的軽量広開口アレイがさらに加わる。
中国が潜水艦戦力整備を続けていることを考えれば、ブロックVヴァージニア級SSNはすぐにでも必要だ。■
Meet the Block V Virginia-Class Submarine: The Navy's Best Sub Ever? - 19FortyFive
ByChristian OrrPublished1 min ago
Christian D. Orr is a former Air Force Security Forces officer, Federal law enforcement officer, and private military contractor (with assignments worked in Iraq, the United Arab Emirates, Kosovo, Japan, Germany, and the Pentagon). Chris holds a B.A. in International Relations from the University of Southern California (USC) and an M.A. in Intelligence Studies (concentration in Terrorism Studies) from American Military University (AMU). He has also been published in The Daily Torch and The Journal of Intelligence and Cyber Security. Last but not least, he is a Companion of the Order of the Naval Order of the United States (NOUS). In his spare time, he enjoys shooting, dining out, cigars, Irish and British pubs, travel, USC Trojans college football, and Washington DC professional sports
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