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米空軍CV-22オスプレイの飛行運用が再開された。ハードクラッチ結合問題で。根本原因は未解明。

 

第58特殊作戦航空団のCV-22オスプレイが空中給油機に接近中。ニューメキシコ州カークランド空軍基地上空。 April 20, 2022. Air Force photo by Jeremy T. Dyer.

米空軍CV-22で飛行運用が再開された

軍特殊作戦司令部は、安全上の問題から8月16日より始めていたオスプレイの飛行停止措置を終了したと、空軍特殊作戦軍団AFSOC広報部長のレベッカ・ヘイス中佐が9月2日にエアフォースマガジンに確認した。地上待機措置を最初に報じたのはBreaking Defenseだった。

6週間で2度、「ハードクラッチ係合」(HCE)が発生したため、8月16日に飛行停止となった。

HCEとは、ローターギアボックスとエンジンをつなぐクラッチが滑り、強く引っかかることで機体が傾く現象だ。

この2件の事故以前でAFSOCのオスプレィは過去5年間で2回しかHCEは発生していない。この2件の事故による負傷者は報告されていないが、直後に着陸を迫られた。

AFSOCは問題の根本的な原因を特定できていない、とヘイス中佐はAir Force Magazineに述べている。しかし、同司令部は、HCEで困難な事例に対処する緩和ガイドラインを策定し、同問題に対処するため複数のラインで取り組んでいる。

新しいガイドラインは、事故の多くが発生した飛行業務に焦点を当てたもので内容は以下の通りだ。

  • 離陸技術の修正

  • 同様の事故のリスクが高い業務について、リスク軽減の議論に飛行隊リーダーを参加させる

  • シミュレーター訓練にHCEのシナリオを組み入れ、修正する

  • 限界飛行力や離陸中止の訓練を強化する

「根本原因が特定され、解決策が実施されるまでは、HCEが多発する飛行体制での運用を緩和し、HCEが発生した場合に対処できるよう乗員訓練を可能な限り行うことに焦点を当てる」とヘイス中佐は述べた。

このガイドラインに加え、AFSOCはCV-22搭乗員にアンケートを実施し、ハードクラッチが作動した場合の対処法について理解を深めるとともに、問題に対する意見や解決策を提出するよう求めた。

整備士はまた、空軍整備情報システムのデータを検証・比較するため1回限りの点検を行い、「駆動系部品の稼働時間に関して」正確な情報をCV-22統合計画局と航空機メーカーのベル・テキストロンに提供した。

中期的な取り組みとして、AFSOCは駆動系部品が一定の飛行時間に達した後に交換することも検討している。長期的な目標は、根本的な事故原因を特定し、物理的な解決策を見出すとしている。■

CV-22 Fleet Cleared to Start Flying Again After Safety Stand Down - Air Force Magazine

Sept. 2, 2022 | By Greg Hadley

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