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より良い装備と経験豊富なロシアの正規軍を打ち負かしてきた戦いに慣れた敵にロシア新兵が直面しようとしている
国防総省報道官によれば、ロシア軍は、南のケルソンから北のハリコフまでの全戦線で「意図的な前進」を続けるウクライナ軍相手に防衛戦を展開している。
パトリック・ライダー空軍准将Air Force Brig. Gen. Patrick Rydeは9月27日、国防総省での記者会見で、「北部と南部の特徴として、現段階ではロシア側が基本的に防衛にまわっている」と述べた。
「ドンバス地域では、ロシア軍はワグネル・グループ部隊と領土を奪おうとしているが、重要視すべき事象ではない。ウクライナ軍はここまで、戦線を維持し、これらの作戦を撃退する良い仕事をしている」。
前線の数カ所でロシア軍陣地に進攻しているウクライナ軍の映像が続々と公開されている。映像では、木の間に張られた半透明のビニールシートでできた森の野営地で、ロシア軍数名が降伏する様子が映し出されている。
ウクライナ軍は、国内最大級の鉄道駅があるクピャンスクをはじめ、南北に伸びる2本の軸に沿って、ゆっくりとだが確実に町を解放している。ウクライナ国防省がソーシャルメディアに投稿した以下のビデオに見られるように、黄色と青のウクライナ国旗が9月27日に駅の外で掲げられ、代わりにロシア三色旗の上に兵士が立っていた。
ウラジーミル・プーチンによる最近の動員努力で徴集されたロシア軍は、ほとんどあるいは全く訓練を受けておらず、物資もほとんどない状態で最前線に到着している。下のビデオの徴兵者は、全く訓練を受けていないままケルソン近郊の戦闘に送り込まれたと主張している。
他の場所では、ロシア軍はアサルトライフル以外何も持たずに戦闘付近に捨てられたと訴えている。指揮官を罵りながら、以下のビデオのロシア人新兵は、前線に送られる前に食料も水も供給されていないと主張している。
ライダー准将が先週示唆したように、訓練を受けず、装備も不十分な新兵何十万人を活発な戦闘地域に投入すれば今回の戦争が始まって以来、規律、兵站、保守に苦労してきたロシアの戦争マシンにさらなるストレスを与える可能性がある。
ロシアは新兵に食事、衣服、輸送、武器、通信をこれから支給しなければならないが、すべて従来の部隊に提供するのに苦労してきた内容である。
ポーランドのズビグニエフ・ラウ外相Polish Foreign Minister Zbigniew Rauは、訓練されたロシア正規軍が戦争初期に発揮した戦術と比較し、ウクライナ軍に対するロシア新兵の戦闘効果に疑問を呈している。
「軍事アナリストではないが、常識的に考えて、良い解決策に思えない。ウクライナ軍がよく訓練され、よく装備されたロシア兵を倒すことができたなら、もっとひどい兵士に勝つ可能性があるでしょう。動員で突破口を開く期待には、無理があるのではないでしょうか」。
ロシアは準備が全くできておらず、少なくとも1つの部隊では制服と防護服しか支給されなかったという。下のビデオでは、ロシア将校が新兵に、銃創の包帯用にタンポン含む医療用品を自分で調達するように指示している。
ウクライナ内相の顧問アントン・ゲラシチェンコAnton Gerashchenkoによると、ロシア新兵が徴兵直後に、訓練も装備もないまま戦場に送られているとの報告が急増しているという。
下のビデオに映っているロシア人捕虜は、9月21日に動員され、1週間も経たずにウクライナで捕虜になったと主張している。
最新情報
予想通り、ロシアに占領されたケルソン、ザポリツィア、ドネツクとルハンスクの自称人民共和国の当局は、市民の間でロシア連邦加盟がほぼ完全に承認されたと発表した。米国とNATOが「見せかけの」住民投票と呼ぶ、住民投票では、笑えるほどあり得ない98%がロシアへの加盟を支持したと伝えられている。
ウクライナの主権を支持する勢力は、この結果を即座に否定した。イスラエル外務省は、ウクライナの領土保全と主権を支持し、住民投票結果を認めない、と述べた。
プーチンは、9月30日に予定されている演説で、ウクライナ占領地の併合を発表する構えだ、とKyiv Independent通信が報じている。
いくら非合法とはいえ、占領地を併合すれば、占領地住民から兵員を徴集する口実になりかねない。特に、少数民族が戦争に参加するため不当に徴兵されている辺境共和国では、今でも悲惨に見えるロシアの隊員の士気と国内での戦争支持にさらなる打撃を与える可能性がある。
ロシア軍は、占領下のクリミアでまさにそのようなことをしているようだMアサルトライフルを装備し軍服を着て隊列を組む、混乱した様子の年配男性多数の新兵の写真がある。
おそらく、ロシアは征服作戦を誤った方向に進めてしまったと認識しているのだろう、プーチンはウクライナ紛争について核兵器を使用すると脅している。ライダー准将は、国防総省はこうした脅しを真剣に受け止めているが、ロシアの核攻撃はまだ想定していないと述べた。
「現段階では、こちらの核態勢を調整させる事態は何もない」とライダー准将は述べた。「以前にも言ったように、こちらの焦点はウクライナの戦いを引き続き支援し、ロシアの戦力態勢に関して同盟国やパートナーと緊密に協力することである」。
ポーランドのラウ外相は、ロシアの地理的な影に位置するヨーロッパ諸国は、プーチンの核の脅威を真剣に受け止めるしかないと述べた。プーチンが敗北を避けるために核兵器を使用する可能性があることは、米国が決定してうた勝利を早めるため日本に原爆を投下したのとは全く対照的である、と述べた。
「もしプーチンが核戦術兵器を使うと脅すのなら、この出来事が全く異なる状況になると認識しなければならない。なぜなら、戦争に勝つのではなく、むしろ負けている側が核兵器を使用することになり、戦争の一番最後にではなく、実際には戦争の最中になるからだ。つまり、まったく新しい状況になる。根本的な疑問は、これでロシアに何をもたらすか、ということだ」。
「答えは」、とラウはNATO加盟国の新たなコンセンサスに従って、「ウクライナにおける通常対応だ」と付け加えた。
ブルガリアなど一部NATO加盟国は、自国民にロシア領から一刻も早く脱出するよう指示するほど事態は悪化している。
ロシアの最高幹部は、核兵器が使用される可能性を示唆し続けている。キエフ・インディペンデント紙によると、ロシアのメドベージェフ首相は9月27日、「われわれや同盟国がこの種の兵器で攻撃された場合、あるいは通常兵器の使用による侵略が国家の存在を脅かす場合、ウクライナで核兵器を使用する権利がある」と発言した。注目すべきは、通常兵器の使用を正当化の理由に含めていることである。また、メドベージェフは、ロシアが核兵器を使用した場合、NATOは対応できるのかと疑問を呈している。
昨日の報道と異なり、米国が供与したNASAMS(National Advanced Surface-to-Air Missile Systems)は、まだウクライナに到着していない。ライダー准将によれば、第一陣は今後2カ月以内に到着する予定だという。キエフと約束した残りの6基のNASAMは「将来的に」届けられるとライダーは語ったが、時期は明かさなかった。
NASAMS firing an AIM-120. Kongsberg Defense
ウクライナは、ロシアのミサイル攻撃から都市を守るため、これらのシステムを求めてきたが、9月27日、解放されたハリコフ市への攻撃は続いている。ロシアのミサイル5発が同市に着弾し、発電所を直撃して停電となり、大火災が発生したという。
ライダー准将は、イラン製の無人機がウクライナでロシア軍に採用され、攻撃や偵察の任務に使われていることを確認した。
「ロシアがイラン製無人機を使用していることは確かだ。...我々は、彼らが今、ウクライナでそれらを使用していると評価する」とライダーは言った。「その効果について、壇上から戦闘ダメージの評価をしたり、具体的な情報に触れたりすることはしないが、我々は彼らが使用しているのを目にしている。また、ウクライナ軍が無人機を撃墜したという報告もあるが、ここでも具体的な数字には触れないが、信憑性があると評価している。これはロシアがイランから提供された能力を使用していることを示している。そして、運動攻撃とISR(情報、監視、偵察)両方に使用している」。
紛争から7カ月が経過した現在も、ウクライナ空軍のジェット機は戦闘地域上空で近接航空支援任務についている。下のビデオは、Su-24M攻撃機のペアがロシアの陣地に爆弾を投下し、ロシア戦車を破壊する様子を映している。
一方、エストニアのカジャ・カラス首相Prime Minister Kaja Kallasは、対戦車誘導弾システム「ジャベリン」の訓練に時間を割いた。ロッキード・マーチン製のATGMSは、米国からウクライナに数千発が提供され、戦争初期に傑出した武器となった。
ロシアは依然として、敵対するウクライナ軍へも車両や兵器で重要な供給国である。最近入手したものでは、ロシアのMsta-SM2 152mm自走榴弾砲が、ほぼ新品の状態でウクライナ軍に捕獲された。
米国は、ウクライナの法執行機関および刑事司法機関の運用能力を強化する目的で民生安全保障支援として、4億5750万ドルを追加投入したと、米国国務省が9月27日に発表した。
2021年12月中旬以降、米国は「ウクライナ国家警察(NPU)や国家国境警備隊など、ウクライナの法執行機関や刑事司法のパートナーに具体的で前向きな影響を与える」6億4500万ドル以上の支援を約束していると、国務省は声明で述べている。この資金は、ウクライナの犠牲者を減らすための個人用保護具、医療品、装甲車に充てられる。
「ウクライナの法執行機関への直接支援を拡大することに加え、この新しい支援の一部は、ロシア軍が行った残虐行為を記録、調査、起訴するウクライナ政府の努力への米国の支援を継続するもの」と国務省は述べている。
アゾフ連隊のマリウポリ守備隊員で、アゾフスタル製鉄所陥落後に捕まったウラディスラフ・ザイヴォロノクVladyslav Zhaivoronokは、ワシントンDCで議員を訪問している。彼は先日の捕虜交換でロシアから解放され、更生し、現在はウクライナ捕虜を擁護している。■
Ukraine Situation Report: Untrained Russian Draftees Reach The Front
BYDAN PARSONS| PUBLISHED SEP 27, 2022 7:44 PM
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