ヨーロッパがアメリカとは別の方向を目指し機材開発を狙うと発表すると、英国はしたたかにもアメリカと組み、その他国も巻き込んで対抗馬の実現に向かいそうです。ただし、そもそも西側で新型機を同時に開発することが合理的なのか。大陸の事業と合流するのか。(これは可能性が低いのでは)要はロシア、中国とこれから30年にわたりリードをとるための新型機ですが、日本にも重要な選択の時が迫っているようですね。
Boeing wants in on the UK's 'Tempest' next-generation fighter jet英次世代戦闘機「テンペスト」開発にボーイングが参画したい模様
Andrea Shalal,
- 世界最大の機体メーカー、ボーイングの防衛事業トップが英国の戦闘機開発事業へ加われれば「興奮する」と発言
- 英国はステルス新型ジェット戦闘機テンペスト開発を公表し仏独共同の戦闘機開発に対抗するとする
- 英国の欧州連合離脱で事業がどうなるか不明だし、英国がスウェーデンのSaabと新たな連合を組む可能性もある
世界最大の機材メーカー、ボーイングは新型英戦闘機の開発に参画できれば「興奮」すると同社防衛部門トップ、リアン・キャレットLeanne Caretがファーンボロ航空ショーでロイターに語った。同社は当面は動向を見守るが決定的な発言は時期尚早という。
「英国側も国防体制見直しをかけており将来の姿を検討中」とリアンは述べ、「ボーイングが加われれば名誉あることでその先の進展を共有できると思うと興奮してくる」とも発言。
英国はステルス戦闘機テンペストの開発構想を発表し、フランス-ドイツ両国が共同で開発する新型戦闘機構想に対抗する動きを示した。
ダッソーアヴィアシヨンとエアバスが仏独共同開発の先頭に立つが、英国ではBAEシステムズ、レオナルド(イタリア)、ロールズロイス(エンジン)、MBDA(ミサイル)が中心だ。
ただし英国のEU離脱後に事業がどうなるのか不透明だし、別の提携先を加えるかも不明だ。その場合はグリペンを製造するスウェーデンのSaabが候補だろう。
ボーイングはブラジルのエンブラエルと提携を始めたばかりであり、もともとSaabとも親しい、とTeal Group副社長のリチャード・アブラフィアが指摘する。
BAEにSaab、さらにエンブラエルが加わり新型戦闘機開発が始まれば仏独共同開発の有力な対抗馬となるが、エアバス、ダッソーも初期研究契約さえ未交付の状態だ。
ボーイングにとっては実現すればロッキード・マーティンのF-35に2001年敗れて以来途絶えていた戦闘機新規開発の機会が生まれる。■
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