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川崎重工の新型「離島防衛ミサイル」を2027年度に試験発射(Naval News)―いかに高性能であっても価格等で調達数が制約されては意味がないのだが。

 


納税者として新型装備の開発動向に気を配っておく必要がありますね。ただ、こうした開発は抑止力整備をねらったものであるのに、意図的に事実を捻じ曲げる「進歩」勢力に警戒すべきでしょう。一方で先にご紹介したアンドリルの画期的な低コスト巡航ミサイル、バラクーダと比較して日本製装備品は高性能を狙うあまり高価格になっていないでしょうか。



崎重工業(KHI)は、離島防衛用の新型対艦ミサイルの最初の試験発射を2027年度に実施すると、10月16~19日に東京で開催された日本国際航空宇宙展2024(JA2024)でNaval Newsに語った。 


川崎重工は新型地対艦ミサイル(SSM)を開発中だ。防衛省は、敵の脅威範囲外から発射できるスタンドオフ・ミサイルとして使用する。 

 この計画は、日本が対攻撃能力強化の一環として、この新しい長距離巡航ミサイルや改良型12式地対艦ミサイル(SSM)を含む一連のスタンドオフ・ミサイルの開発に取り組んでいる中で発表された。 

 東京が沖縄の一部として管理し、北京が釣魚島と主張する尖閣諸島をめぐる緊張が高まるなかでのことだ。 

 中国の海軍と沿岸警備隊は、東シナ海の尖閣諸島付近で前進を繰り返している。 

 新型ミサイルは、海面静止状態で3.58kN(365kgf)の推力を発生させることができる2スプール構成のKJ300と呼ばれる同社の最新の小型低燃費ターボファンエンジンを使用する。 

 このエンジンはスタンドオフ・ミサイル用で、全長はわずか0.95メートル。 JA2024の川崎重工ブースに展示されたスケールモデルは、2枚の大きな主翼、4枚の尾翼/スタビライザー、胴体下面のフラッシュエアインテークが特徴だ。 

 射程距離、形状、性能など、米国の巡航ミサイル「トマホーク」と類似点が多いことため、国内メディアは「日本版トマホーク」と呼んでいる。 

 川崎重工が開発中の新型ミサイルは、単に「新SSM」というプロジェクト名で呼ばれているが、正式名称は「島嶼防衛用新対艦誘導弾」だ。 


New anti-ship missile for the defense of remote islands (conceptual image -) Source: Japan MoD

島嶼防衛用新対艦ミサイルの概念図 防衛省 


 陸上自衛隊が2012年に調達開始した三菱重工業(MHI)の12式SSMに比べ、新型SSMは2500kmと想定されており射程が長くなる。西日本から発射すれば中国内陸部のミサイル基地まで届くことになる。 

 防衛省は、新型SSMの研究開発費として339億円(2億2300万ドル)をKHIに発注した。 

 これは2023年度から2027年度までの5年間のプロジェクトで、最終年度の2027年に試作機の発射実験が予定されている。 

 2022年12月に政府が閣議決定した防衛力整備計画では、「島嶼防衛のための新型対艦誘導弾について、モジュール化による多機能化を図りつつ、長射程、低RCS(レーダー断面積)、高機動化を実現するための研究」をスタンドオフ防衛力強化のために必要なプロジェクトとして掲げている。 

新型地対艦・地対地精密誘導弾の開発との関係 一方、防衛省は2024年度防衛予算案に323億円を計上し、12式SSMを改良した「新地対艦・地対地精密誘導弾」の開発を進めている。 


New Surface-to-Ship Surface precision guided missile (conceptual image) Source: Japan MoD

新地対艦・地対地精密誘導弾の概念図 防衛省 


 この新型ミサイルについて、防衛省は「長距離飛行性能や精密誘導性能など、対艦・対地能力を向上させた新型スタンドオフ・ミサイルの開発に着手する」と説明している。 

 2024年8月30日に日本の防衛装備庁ATLA(Acquistion, Technology & Logistics Agency)が発表した「プロジェクト管理装備品等の現況」によると、この新型地対艦・対地精密誘導ミサイルは、2024年から2030年にかけて研究開発段階に入り、2027年から量産・配備段階に入る予定である。 

 つまり、新型SSMの研究開発と新型地対艦・地対地精密誘導弾の研究開発は同時に進められている。 

 この2つの新型ミサイルの関係について尋ねられたATLAの広報担当者は、10月22日にNaval Newsに対し、「島嶼防衛のための新型対艦ミサイル・プロジェクトと新型地対艦・地表精密誘導ミサイル・プロジェクトは別のプロジェクトです。一方、新型地対艦・地対地精密誘導弾は、他の研究開発の成果を活用して研究開発します。島嶼防衛用新型対艦ミサイルの要素技術の研究成果も(新型地対艦・地対地精密誘導弾に)反映させる予定です」と述べた。

 また、防衛省の「2023年度政策評価報告書(事業予備評価)」でも、新型地対艦・地対地精密誘導弾の開発プロジェクトでは、新型SSMの要素技術研究、12式SSMの改良型、目標観測弾の設計成果などを活用し、開発コストの低減を目指すと説明されている。■


Japan’s KHI to test launch new ‘island defense missile’ in FY2027

Kosuke Takahashi  26 Oct 2024

https://www.navalnews.com/naval-news/2024/10/japans-khi-to-test-launch-new-island-defense-missile-in-fy2027/


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