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グアムの陸上イージス・ミサイル防衛システムを初公開(The War Zone)―協力な防空体制によるグアムの死守は西太平洋における米軍プレゼンスで至上命令だ

 Satellite view of the island of Guam plus Mk 41 VLS from Aegis Ashore air defense system.  

Stocktrek Images via Getty Images/U.S. Navy photo by William J. Busby III


イージスシステム陸上版がグアムに到着したが、これは非常に野心的な同島の防空能力向上計画の一部に過ぎない

平洋に浮かぶ戦略上重要な米領グアム島に配備された地対空防衛システム「イージス・アショア」用の垂直発射システム(VLS)Mk 41の画像が初公開された。陸上配備型Mk 41ランチャーは、同島内の米軍基地の脆弱性解消の一歩となる。特に中国は、この地域で全面的な紛争が発生した場合について言及している。最終的には、グアムのイージス・アショアは、同島を地球上で最も厳重に守る計画の一要素となる。

10月17日、地上構造物に設置されたVLSアレイを示す写真が、国防省の動画・画像配信サービス(DVIDS)で公開された。この画像は、トム・マンチェネリ海軍次官代行によるグアム訪問の様子を伝えるミクロネシア統合任務部隊のシリーズの一部だ。

DVIDSが提供した情報によると、マンチネリは軍の指導者から「インド太平洋地域における重要な防衛インフラ、戦力準備態勢、新たな脅威」に関する説明を受けた。

マンチネリはまた、米海軍のMH-60シーホークヘリコプターで島の上空を飛行した。これらはすべて、「島内の主要な戦略的要所を総合的に理解し、米軍の作戦と地域安全保障におけるグアムの重要な役割を強調する」ための一環であった。

しかし、最も興味深いのは、Mk 41 VLSアレイを示す写真だ。その写真のキャプションには、マンチネリが別の防空システムである米軍の島における終末高高度防衛ミサイル(THAAD)のバッテリーを見学したことが記されている。

本誌が以前にも述べたように、THAADは長年にわたって継続的に島に配備されてきた。特に北朝鮮からの攻撃の可能性やその他の潜在的な不測の事態に備えて配備されたものだが、中国からの脅威は北朝鮮のそれをはるかに凌駕している。

グアム防衛を大幅に強化する取り組みの一環として、米海軍はポーランドとルーマニアにとハワイの専用試験場に加えて、イージス・アショアシステムのバージョンをグアムに設置している。

通常、イージス・アショア施設は、メインの「デッキハウス」と関連サポートビルディング、そして冒頭の写真にあるようなVLSアレイで構成されている。

デッキハウスには、イージス・コンバット・システムやAN/SPY-1レーダーなどが収容されており、一部はアーレイ・バーク級駆逐艦のフライトIIA型を模したものとなっている。これは、イージス・アショアが海上配備型イージス弾道ミサイル防衛(BMD)システムを継承していることを反映したものだ。

イージス・アショアは、主に大気圏外における弾道ミサイルの中間段階において、SM-3迎撃ミサイルで脅威に対処するように設計されている。しかし、Mk 41はモジュール式ランチャーであるため、終末段階迎撃および対空SM-6や、今後導入されるグライドフェーズ・インターセプター(GPI)などの追加の対ミサイル迎撃ミサイルも追加することができる。GPIは、特定の飛来する極超音速の脅威やその他の兵器を撃墜する能力があるため、グアム防衛には特に適している可能性がある。追加のランチャーを島全体に分散配置すれば、改良型シー・スパロー・ミサイル(ESSM)ブロックIIや最新型のSM-2などの短距離ミサイルで、巡航ミサイルや無人機などの空中から飛来する脅威に対する防御も実現可能だ。ペイトリオット迎撃ミサイルの導入も可能性がある。

その能力は非常に需要が高いものの、グアムに従来のイージス・アショアを設置するには、さまざまな問題がある。

同島には、レーダーや無線システムに適した施設のスペースが限られているだけでなく、地形は山が多い。基本構成では、イージス・アショアは比較的大きな平らなスペースを必要とし、潜在的な脅威に対するレーダーのカバー範囲を最大化するように配置されなければならない。このような環境にイージス・アショアを設置することの難しさが、日本が独自のイージス・アショア計画実現を断念する決定を下す要因となった。

2013年時点でのポーランドにおけるイージス・アショアの想定レイアウトを示すMDAのブリーフィングスライドは、物理的なスペース要件の感覚を掴むのに役立つ。MDA

米軍は以前、2026年までに同基地を稼働させる計画であると発表していた。最終的には、イージス・アショアはグアムの特定の要件に適応し、計画中の強化統合防空ミサイル防衛Enhanced Integrated Air and Missile Defense (EIAMD)システムの一部分となるべきだ。昨年、米軍は、EIAMDの下で、地対空迎撃ミサイル、レーダーなどを配備する候補地として、現在20箇所を検討中であると明らかにした。

グアムで検討されている、強化統合防空ミサイル防衛システムの要素を収容する20の候補地を示した地図。 MDA

分散型で段階的な「システム・オブ・システムズ」アプローチを採用するEIAMDは、グアム全域をカバーする防空およびミサイル防衛を提供し、広範囲にわたる空中の脅威に対処する能力を備えることが計画されている。

先週撮影されたVLSアレイには見覚えがあるかもしれないが、全体的には、グアムのイージス・アショアは、おそらく東ヨーロッパのサイトとは大きく異なるはずだ。

多用途のMk 41VLSに追加のミサイルを統合する可能性があるだけでなく、グアムのイージス・アショアは、重要な要素を分散させることができ、生存性を向上させ、島の厳しい地形をより有効に活用する。

以前は、グアムのイージス・アショアの敷地の一部を地下の掩蔽壕や移動式プラットフォーム、あるいは船舶に設置する可能性について議論されていた。この1枚の写真を見る限り、敷地には少なくとも現時点では、VLS用の標準的な地上構造物が使用されている。

「イージスシステムが地下や移動式になる可能性がある」と、ミサイル防衛庁(MDA)のジョン・ヒル米海軍中将は2021年に語っていた。「レーダーと兵器を分離することは新しい技術ではありません」。

地上の固定施設には潜在的な脆弱性があることを米国防総省は十分に認識しており、特に中国のようなほぼ同等の能力を持つ敵対国との大規模な紛争においては、将来的にもその選択肢が残されているかもしれない

EIAMDには、以前は国土防衛レーダー・グアムとして知られていたAN/TPY-6レーダーが少なくとも4基含まれる。このレーダーは、アラスカで使用されているロッキード・マーティン製長距離識別レーダー(LRDR)で開発された技術を利用している。

アラスカ州クリア宇宙基地の長距離識別レーダー。MDA

以前にも述べたように、基本システムの静的かつ地上設置型という性質に内在する脆弱性に関わらず、イージス・アショアは主に、イランのような小規模な「ならず者」国家による限定的な弾道ミサイル攻撃に対する追加的な防衛ラインの提供を目的としている。より広範な戦略的抑止力や、同等の競争相手との全面戦争に対するより強固なミサイル防衛能力として見なされているわけではない。

イージス・アショア単独では、中国の攻撃に脆弱だ。中国は、弾道ミサイル兵器で島内の米軍基地を標的に飽和攻撃で圧倒するだろう。

しかし、グアムでは、イージス・アショア単独で、前述のTHAADを含む他のミサイル防衛システムを補完する役割を果たすことになるだろう。このシステムには限界があり、弾道ミサイルの終末段階での迎撃しかできない。同時に、AN/TYP-2レーダーは単方向であるため、脅威となる飛来物に対して360度範囲をカバーすることはできない。しかし、同島の防衛が急速に進化するにつれ、地上イージスは、拡張統合防空ミサイル防衛システム(EIDM)の中核となるはずだ。ペイトリオット、指向性エネルギーシステム、陸軍の新型下位層防空システム「Enduring Shield」など、さまざまなシステムが役割を果たすことになる。 

これらを総合すると、高度なまで多様で分散化されたシステムは、軍艦や航空機、特に宇宙ベースの監視システムともリンクすることが可能であり、グアムは地球上で最高度なまで防御された土地となるだろう。

 THAADシステムに関連する迎撃ミサイル用の輸送・設置・発射機。国防総省

同時に、最高の防空システムを導入してもなお、米軍は、グアムのような確立された基地に代わる選択肢として、太平洋全域に基地を展開する取り組みを進めている。これには、マリアナ諸島近隣の島々における代替運用場所も含まれる。

グアムにおけるイージス・アショアが最終的にどんな外観になるのか、また、より生存性の高いその他の要素が防空体制全体にどのように組み込まれるのかは依然として疑問のままだが、新型VLSの写真が示すように、国防総省は現在、同島の防衛体制を大幅に強化する方向に向かっている。最終的にそうした動きがあまりにも遅すぎず、また、不十分なものではないことを願うばかりだ。■

Our First Look At Land-Based Aegis Missile Defense System In Guam

Elements of the land-based version of the Aegis system are now in Guam, but they are just part of a very ambitious air defense upgrade for the island.

Thomas Newdick, Tyler Rogoway

Posted on Oct 21, 2024 3:23 PM EDT


https://www.twz.com/news-features/our-first-look-at-land-based-aegis-missile-defense-system-in-guam


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