F-15X採用でこのブログ読者に戸惑い、疑問が噴出しましたが、産業構造維持という殺し文句で鎮静したようです。いろいろな意見はでましたがF-35一本ではやはり不安が残るというのが本音でしょう。米空軍もステルス命としていたのは予算の余裕がないことを自覚していたからにほかならなず、バランスを考慮する余地はあったはずです。まして今回の採用は国防総省の意向が大きく働いています。それにしても、1970年代初飛行の機体が進化するとはいえさらに30年供用するのは1940年代のマスタングが1980年代末に派生型になり、2010年代まで供用されるのと同じですね。イーグルがいかに費用対効果が高い設計の機材であることがよくわかります。
USAF Plans To Fly New F-15 With Empty Back Seat
新型F-15は後部座席を空のまま運用する米空軍の方針
Mar 27, 2019Steve Trimble | Aerospace Daily & Defense Report
F-15 2040C: Boeing
ボーイングの複座F-15EXは現在単座F-15Cを運用中の飛行隊が後部座席を空のまま飛ばす方針を米空軍がAerospace DAILYに認めた。
米空軍はすくなくとも144機のF-15EXを導入し、うち80機は今後5年以内に調達しF-15Cの老朽化に対応する。
F-15EXはF-15Cと同じ制空任務、F-15Eの戦闘爆撃機任務の双方をこなす設計で、うち後者では後部座席で兵装システム士官が地上攻撃を担当し、パイロットは操縦や空対空戦に専念する。
F-15EXには操縦席がふたつつくがパイロットが空対空戦、空対地戦を一人で担当すると空軍は説明。F-15EXは現在F-15Cを運用中の飛行隊に納入されるが、兵装システム士官は搭乗せず後席は空とする。
「F-15EXを受領する飛行隊は現行任務を現行の搭乗員体制で行う」と空軍広報官がAerospace DAILY照会に回答した。
F-15CパイロットはF-15EXで期待される役割が拡大になるが転換訓練コストは増えないと空軍は見ている。「搭乗員訓練の要求項目は増えない」(空軍広報)
ボーイングはF-15C後継機としてのF-15Xで単座型はF-15CXとして提示している。だが空軍は複座F-15EXのみ導入することで導入関連経費を最小限とする。
F-15EXはカタール空軍発注のF-15QAの派生型だ。主翼を軽量化しつつF-15Eと同じ量の兵装とセンサーを搭載する。F-15EXにはその他にも2001年のF-15E登場後に利用可能となった性能改修が施されており、、フライバイワイヤ機体制御、イーグル・パッシブ・アクティブ警報装置、高性能ディスプレイコアプロセッサーIIミッションコンピュータ、大型ディスプレイ付き新型コックピットなどを採用している。■
結局F-15も導入するんですね。ロッキードの独占状態では流石にマズイでしょうから、「産業構造維持で鎮静」するなら、初めからそう言っとけば、ここまで揉めなくて済んだ気がします。で、導入するのがF-15EXの複座型ですか?当面は単独のようですが、将来の高性能兵装システム導入を見据えて、兵装システム士官を乗せられるようにするためでしょうか?これもまた、意図が良くわかりません。
返信削除国防総省は使う側ではないんでいくらでも好き勝手できるが、今回の事件で一番被害を受けるのは空軍とパイロット。
返信削除F-15Xは機体寿命が1万8000時間近くあるので第6世代機が出てきてもおかしくない2060年まで第4世代機である当機を使わざるを得ない。
ステルス機や無人機が当たり前となるであろう未来の戦場の空をメーカーの都合で買わされた古い機体で出撃させられることを空軍は不安視している。
本音はA10を置き換えたいんでしょうね。
返信削除それから今どき空中戦なんて開戦2日で終わりで後は対地攻撃ですから、機外に爆弾吊るしてもF15exの3分の1も積めないF35を使うと経費が3倍になります。
A10の維持費削減に躍起になってた空軍としては合理的だと思います。